HOME > テクノロジー最先端

テクノロジー最先端

2023.12.16 水と二酸化炭素で石油を作る

 現在、ガソリン代高騰で悲鳴が聞こえるなか、夢の装置が開発され、期待されている。2023年1月、“水と大気中の二酸化炭素から人工石油を作る!”そんな夢のような実証実験が大阪で行われた。
実験は大阪府、大阪市などが支援し、仙台の民間企業が実施。機械装置によって水と二酸化炭素から“人工石油”を生成、それを使って発電し、電気自動車を動かしている。使用されたドリーム燃料製造装置と呼ばれる機械を開発したのは、京都大学名誉教授(工学博士)の今中忠之氏。
現在、ドリーム燃料製造装置はすでに販売中で、安価な燃料の普及を期待する声がある一方、科学的にありえないと疑念を抱く声も上がり、SNSを中心に賛否両論だ。 

2023.07.21 アクアメーション

 アクアメーション」と呼ばれる葬法が登場してきた。遺体を特殊な液体に浸し分解する処理方法だ。ペットの葬儀方法としてアメリカ全州やカナダで合法化されている。火葬に比べて二酸化炭素の排出が少ないことから、主に環境に配慮したいと考える人々などの間で注目を集めている。20時間で骨だけに分解する。アルカリ性の液体に浸すことで遺体を分解し骨だけが残る遺体処理する。アルカリ加水分解法とも呼ばれる。残った液体には糖、アミノ酸などが含まれているが、化学療法で使われた薬などの化学物質やウイルスなどが無毒化され、安全性が高い排水として処理できるという。遺骨は、骨壺に入れて持ち帰ることができる。ペットの葬法としてはアメリカ全州とカナダで認められている。また、人間の場合でもカリフォルニア州、フロリダ州、ハワイ州など、28の州で合法化されている。 Resting Waters社ではペットのアクアメーションにのみ対応している。料金はペットの大きさにより異なり、140ドル(約20,000円)から。151ポンド(68kg)以上の大型のペットなら550ドル(約78,000円)だ。 日本ではまだ広く知。

2023.06.08 モデルナ、合成生物に参入

 2023年1月、新型コロナの遺伝子組替えワクチンを世界に売った企業の1社「モデルナ」が、日本の大学発のバイオベンチャー「オリシロジェノミクス社を約110億円で買収すると発表した。
 モデルナ買収した「合成生物学」の技術とはどのようなものなのか。オリシロジェノミクス社は立教大学が設立したバイオベンチャーだ。
「我々が開発したのは細胞を使わずにDNAを『合成する』技術だ。従来の大腸菌を使った方法では時間とコストがかかっていたが、この技術を使えば試験管の中にある反応液に少量のDNAを入れるだけで増やすことができる」と語る。
 2018年12月にオリシロ社が細胞を使わずに効率的にDNAを合成する技術をキットとして販売したことにより、薬の開発・製造速度などが大幅に加速するとされている。

2023.04.16 世界最小重粒子がん治療装置

 東芝エネルギーシステムズは、小型・高性能な重粒子線がん治療装置である「量子メス」の実証機向けに、重粒子を超高速に加速させる「超電導シンクロトロン加速器」の製造を開始。2026年度末までに実証機を製造し、量子科学技術研究開発機構が千葉市稲毛区で建設中の「量子メス棟(仮称)」内に設置する。世界最小の重粒子線がん治療装置になる。
重粒子線治療は放射線治療の一種。炭素などのイオンを光速の約7割にまで加速した後、患者の深部にあるがん病巣に集中的に照射する。身体への負担が少なく、がんによっては外科手術と同等の効果が得られる。しかし、装置が大型・高額のため、治療施設は国内では量研機構のQST病院(千葉市稲毛区)など7施設しかなく、導入施設を増やすため、装置の小型化などが求められていた。

20.23.01.14 素粒子で暗号化技術開発

 宇宙から降ってくる素粒子の一種「ミュー粒子」を使って、解読が極めて困難な暗号化技術の開発に成功したと、東京大学の田中宏幸教授らのグループが発表した。
ミュー粒子は透過力が強く、あらゆる人工の構造物を光速でくぐり抜けて直進する。COSMOCATと名付けられた暗号化技術は、宇宙から降ってきたミュー粒子の観測時刻を「暗号」や「暗号解読」のための情報に利用する。ミュー粒子が降ってくる時刻は自然現象のため予測不可能で、今回の暗号化技術では暗号に関する物理的な情報のやりとりも行わないため、「暗号解読は極めて困難」だという。
「ミュー粒子の検出や時刻を記録するための装置はさほど高価なものではなく、今後、小型化や高速化、量産が実現すれば次世代の近距離通信で活用が期待できる」と田中教授は話す。
この研究成果は、アメリカのオンライン科学雑誌iScienceに掲載された。
研究グループの実験では、送受信間の距離が1メートルで1秒間に20回ほど受信・暗号解読に成功したという。

2022.12.16 磁石で自動車モーターを動かす

 日立金属は高性能フェライト磁石「NMF15」を適用したモーターの最適化設計により、ネオジム磁石が一般的な電動車用駆動モーターと同等レベルの出力が得られることをシミュレーションで確認した。2030年頃のモーターとしての実用化をにらみ、自動車関連に提案活動を行う。
フェライト磁石ならレアアースを使用しないため、中国などに依存する資源リスクが軽減され、磁石のコストも従来の5分の1以上に低減されるという。
ネオジム磁石と同等レベルの出力は、フェライト磁石の搭載位置やサイズを最適化することで実現した。

2022.09.225 サイボーグ昆虫開発

 理化学研究所(理研)開拓研究本部染谷薄膜素子研究室の福田憲二郎専任研究員(創発物性科学研究センター創発ソフトシステム研究チーム専任研究員)、染谷隆夫主任研究員(同チームリーダー)、早稲田大学大学院創造理工学研究科総合機械工学専攻の梅津信二郎教授、シンガポール南洋理工大学の佐藤裕崇准教授らの国際共同研究グループは、光エネルギーで再充電可能な電源ユニットを含む電子部品を搭載したサイボーグ昆虫を開発。
昆虫の寿命が続く限り、電池切れを心配することなく、サイボーグ昆虫の長時間かつ長距離の活動を可能にすることから、その用途の拡大に貢献すると期待できるという。

2022.08.16 早くも6G開発

 世界トップレベルの無線通信研究者が集まる「Brooklyn 6G Summit」が、2021年10月18〜19日に開催された。これにより6G(第6世代移動通信)市場は、大きな後押しを受けることになるだろう。この大規模サミットの開催によって、基本的な6Gインフラの準備がまだ整っていない状態でありながらも、新技術のハイプサイクルがかつてない早い段階で始動することになる。
 NokiaのBell Labs Core Researchでプレジデントを務めるPeter Vetter氏は、今回のBrooklyn 6G Summitから新しく開催されることになったメディア向けラウンドテーブルで、「6Gの実用化には、この先まだ10年ほどかかる見込みだが、研究は既に本格化している。6Gのベースとなる未来の技術や、将来的に6G向けにどのようなアプリケーションを利用すべきかを判断するための研究が必要だ」と述べている。
  現在分かっているのは、6Gネットワークが今後、10年先の変わり目となる時期に登場するということだけだ。次世代セルラーは2030年ごろに、それ以前の3Gや4G、5Gと同じように切り替わるだろう。
 ラウンドテーブルの参加者たちの予測によると、6Gの最初の試作版が登場するのは、2027〜2028年ごろになる見込みだという。セルラーリリース向けにプラットフォームを構築する、移動体通信の標準化団体「3GPP(3rd Generation Partnership Project)」は、2028年に「Release 21」が完成してから、6Gの始動を宣言できるとみているようだ。

2022.07.23 核融合、実験炉稼働

 夢のエネルギー「核融合発電」の実用化に向けた研究が大きな節目を迎える。今秋にも量子科学技術研究開発機構(量研機構)が、世界最大の核融合実験装置「JT―60SA(SA)」を稼働する。フランスで建設中の「国際熱核融合実験炉(イーター)」を使った国際プロジェクトを補完し、人材育成を促進する役割なども期待される。海外でも核融合発電をめぐる研究開発が加速しており、関連の部品ビジネスにも商機が広がってきた。
「昔から核融合発電は『実用化まであと30年、あと30年』と言われ続けてきた。それだけにSAやイーターの建造は、(実用化が)現実味を帯びてきたという意味で感慨深い」。東芝エネルギーシステムズ(川崎市幸区)の大勢持光一シニアエキスパートは、これまでの苦労を振り返る。
量研機構は那珂研究所(茨城県那珂市)に日本と欧州が参画するSAを建造し、早ければ秋に稼働する。真空容器を収める「クライオスタット」のサイズは、高さ約15メートル50センチ、直径約13メートル40センチ。イーターが完成するまでは、世界最大の核融合発電の実験装置になる。
核融合発電設備で、特に重要なのがプラズマを制御するコイルだ。イーターやSAではビームやマイクロ波で炉を温めプラズマを作る。そのプラズマは、コイルで生み出す「磁場のかご」で浮かせ続ける。万が一、1億度Cにもなるプラズマが核融合炉内の真空容器に接触すると、機器が破損するためだ。
プラズマを制御し続けるのは難しく、それぞれの部品に要求される品質は厳しい。7枚のコイルを積層して作る「トロイダル磁場コイル」は「イーターに納入したものは、1枚当たり1ミリメートル以内の誤差に収めないといけない」(大勢持シニアエキスパート)など、製造の難易度は高い。真空容器の溶接にも「ミリ単位の調整が必要だった」と東芝エネルギーシステムズの早川敦郎エキスパートは話す。SAはこれまで培ったノウハウの結晶だ。
SAの目的はイーターではできない実験を行うことだ。イーターの工学設計は、20年以上前の2001年に確定した。「イーターには最新の知見は盛り込まれていない。それをSAが補完する」と那珂研究所の池田佳隆所長は説明する。例えば、核融合反応の効率アップを狙いプラズマの密度を高めるための研究などを行っていく計画だ。
並行して量研機構の六ヶ所村研究所六ヶ所地区(青森県六ケ所村)では高温に耐えうる材料の研究が進む。SAの稼働は人材育成の貴重な機会でもある。池田所長は「日本と欧州から若い研究者が那珂研究所を中心に集結し、核融合研究を前に進めてくれることを期待する」と話す。
日本、欧州、米国、ロシア、中国、インド、韓国が協力する国際プロジェクトであるイーター。25年にプラズマを発生・維持する実験のための運転を開始し、35年には核反応を起こす燃焼実験のための運転を開始する予定。SAはそれに協力する。その先にあるのは発電実証を行う「原型炉」の運用だ。日本政府は50年をめどに原型炉の運転を目標に掲げる。
諸外国の動きは活発だ。英国は40年ごろに核融合発電所を建設する計画。米国は核融合研究を加速するための10年計画を策定すると発表した。民間企業を巻き込み、商業化を目指す。
21年の民間投資は約3400億円以上に上り、スタートアップへの投資も進む。米コモンウェルス・フュージョン・システムズ、米TAEテクノロジーズはそれぞれ約1000億円以上の資金調達に成功した。
民間企業では30年代の商用化を目指す動きがある。カナダのジェネラル・フュージョンは英国原子力公社(UKAEA)と実証用プラント建設に合意。25年の運転開始を予定し、商用化を急ぐ。
関連ビジネスの商機も広がっている。京都大学発スタートアップの京都フュージョニアリング(東京都千代田区)は、熱を取り出し電力を生み出す部品に特化して事業展開する。部品の性能を試す模擬プラントの建設を予定し、商用化に向けた需要を捉えようとしている。すでに「(海外のスタートアップからの)引き合いが強まってきている」と長尾昂代表は話す。
部品に関しては、日本がイーターやSAで培った知見を最も生かせる分野。池田所長は「日本の強みは研究から開発、製造までを一貫して行える点だ」と強調する。

2022.0615 生きた皮膚で覆われた指型ロボット開発

 人工培養された“生きた”皮膚で覆われた指型のロボットを世界で初めて開発することに成功したと東京大学が発表した。東京大学の竹内昌治教授によりますと、人の皮膚細胞を培養して作った「培養皮膚」を利用することで、“生きた”皮膚を持つ指型のロボットの開発に世界で初めて成功したとのこと。
 皮膚の一番外側にある「表皮」とその内側にある「真皮」の構造を実現し、およそ1.5ミリ程度の厚さでロボットを包んでいる。現在、人間とのコミュニケーションを目的としたソーシャルロボットの主な素材はシリコンゴムだが、修復能力やセンサー能力、人間らしさなどが課題となっていた。
 培養皮膚は人間らしさに加えて、傷付いてもコラーゲンシートを傷口に貼ることで細胞が移動・分裂し、自力で修復することが可能だということ。
 今後、「神経系」や「感覚器」を導入することができれば、皮膚全体を触覚センサーにしたり、鼻の嗅覚受容体を再現して取り付けることで皮膚で嗅ぐこともできたりするのではないかとしている。
 現段階では養分を巡らせる働きがないため培養液から出すと寿命は1時間ほどですが、今後「血管」などの構造も実現させて長寿命化を目指す。
 東京大学・竹内昌治教授:「今回一番のポイントは生物の機能を取り込んだバイオハイブリッドロボットの一例を示すことができた。要素技術は色んな分野に展開できると思っていて、例えば移植材料の皮膚、医薬品や化粧品を検査するための皮膚モデル、動物を犠牲にしない革製品への応用、義肢義足を皮膚で覆っていくことも考えられる」と語る。

2022.06.04 高エネルギー重曹

 重曹の世界に高エネルギー重曹が現れた。これにより、重曹の世界に低エネルギー重曹と高エネルギー重曹の2種類が存在することになった。高エネルギー重曹は液体であり、それを入れたボトルからは非常に強い波動が発せられ、人によっては色がついて見える。このエネルギーは室内に置いておくと、室内の化学物質、電磁波を除去したり和らげたりするという。波動装置にかけるとマックスに近い数値が検出される。この高エネルギー重曹は苛性ソーダ並の汚れ分解パワーがある。しかも、素手で扱えるという。
 他に高エネルギー重曹としては重曹温泉の重曹がある。こちらは湯治という薬効機能を出しているエネルギーだ。
 高エネルギー重曹は日本グリーンハウスクリーニング協会が研究。現場ですでに使われているそうだ。
 

2022.03.23 レアメタルフリーの固体電池

安価・軽量・高エネ密度、レアメタルフリー有機リチウムイオン電池が生まれた!
 東北大学多元物質科学研究所の小林弘明助教、本間格教授と米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の勝山湧斗大学院生らは、現行リチウムイオン電池より高い4ボルトで動作する、レアメタルフリーの有機リチウムイオン電池を開発した。低分子有機化合物のクロコン酸を正極材料に使うことで、高電圧動作を実現した。リチウムイオン電池以外に全固体電池やマグネシウム電池などにも利用でき、レアメタルを使わない安価で軽い高エネルギー密度蓄電池の開発につながると期待される。研究グループは、電子の運動など基本的な原理をもとにした第一原理計算により、従来使われていた結合とは別の二つの結合で、4ボルト超の酸化還元電位を示すことを発見した。
 電解液などを工夫することで、この二つの炭素―酸素結合による反応を利用することに成功した。実際にクロコン酸を正極に用いたリチウムイオン電池を作り、4ボルトでの繰り返し放電を確認した。
 電池の高電圧化は高エネルギー化に直結する。現行のリチウムイオン電池の動作電圧は3・7ボルト程度。有機物正極材料の場合は大半が3ボルト以下だった。

2021.12.03 ナードルが海を死の海に変える

 シンガポール船籍の「エクスプレス・パール」が5月20日にインド洋で炎上し、6月2日には化学物質やプラスチックを大量に積んだまま沈没した。米「ABCニュース」はその後、「ウミガメ176匹、イルカ20頭、そしてクジラが4頭」、スリランカの海岸に打ち上げられたことを7月に報じている。
 国連はこれをスリランカ史上「最悪の海難事故」としているが、英紙「ガーディアン」によると、海に最も影響を与えているのは「同船が積んでいた重油や硝酸、水酸化ナトリウム、メタノールではない。最も重大な被害は、レンズ豆大のプラスチックペレット(ナードル)が詰まったコンテナ87個が流出したことによるもの」なのだという。
「ナードル」とは生産前のプラスチックペレットのことで、身の回りにあるすべてのプラスチック製品の構成要素だ。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどでできている。これが今年、インド洋でおよそ1680トンも海に放出されたのだ。国連の報告書によると「史上最大のプラスチック流出」である。
 この炎上・沈没事故以降、インド洋沖の海岸線に数十億個ものナードルが漂着している。今後もインドネシア、マレーシアからソマリアまでの海岸線にも漂着することが予想されており、なかには「(海中に浮かぶナードルの層の)深さが2メートルに達する場所もある」。
 海に放出されたナードルはナノ粒子に分解され、危険性がより増すという。これが海中における微小汚染物質のなかでは「タイヤの摩耗によって生じる粉塵」の次に多く、毎年23万トンものナードルが海に流出している。さらには「原油と同じく残留性が極めて高い汚染物質であり、何十年も海流に乗って循環し、海岸に流れ着く。そしてこれは、化学毒物やその他の汚染物質を表面に引き寄せる『有毒物質のスポンジ』でもある」と「ガーディアン」は指摘する。
 すでに水中にある有害化学物質の多くが、水に融解しづらい疎水性だ。そのため、プラスチックの表面に集まってくる性質を持つ。これにより、有害な物質が「水中よりもナードルの表面に100万倍も集中している可能性がある」そうだ。これを魚などの海洋生物が餌と誤って食べてしまい、死に至ることもある。
 だがナードルは、灯油やディーゼル、ガソリンなどの物質とは異なり、国際海事機関(IMO)の定める「国際海上危険物規程」では危険物とみなされていない。1993年にアメリカ政府の環境保護庁が発表した報告書を見ればわかる通り、ナードルによる環境への脅威は30年前から知られていた。それなのに未だ「危険物」として認識されないのだ。
 スリランカでは今もナードル清掃活動が続けられている。海岸に漂着した生き物は7月の時点からさらに増え、470匹のウミガメ、46頭のイルカ、8頭のクジラが発見された。これらすべてがナードルによるものである確証はないものの、やはり体内にプラスチック片が入っていた死体はいくつもあった。あまりの状況に、漁をやめざるをえなくなった家庭が2万世帯もあるという。「水に浸かるとプラスチックの粒が耳に流れ込んでくる」と地元の漁師たちは語っている。―クーリエ・ジャポンより

2021.10.08 BMI

 BMIとはブレイン・マシン・インターフェイスの頭文字。脳とコンピュータの合一を目指す。どこまで進んでいるのか。猿の脳にチップを埋め込み、行為によって起こる脳波を解析、それをコンピュータに飛ばす。すでに手を使わずに猿がゲームができるところまで実現している。思うだけでプレイができているのだ。その動画をイーロン・マスクのニューロリンク社がGAFA等の企業を集めて発表した。

2021.08.25 鹿が食べても死なないポリ袋開発

 奈良公園周辺(奈良市)に生息する国の天然記念物「奈良の鹿」が、人が捨てたポリ袋を食べて死ぬケースが多発していることを受け、奈良県内の企業3社が鹿が食べても害が少ない紙「鹿紙(しかがみ)」を共同開発した。この紙を使ってA4サイズが入る紙袋を作り、土産物袋などでの幅広い活用を呼びかけている。
「奈良の鹿愛護会」によると、鹿は「袋の中に食べ物がある」と思ってポリ袋を食べてしまうといい、胃に詰まって栄養吸収を妨げられた結果、死に至るケースが相次いでいる。今年3月までの約1年間に原因不明で死んだ25頭中、16頭の胃からポリ袋の塊を検出。うち4頭はポリ袋が直接の死因だった。会ではSNSなどを通じて観光客らにポリ袋を捨てないよう呼びかけているが、被害は後を絶たない。  
 こうした状況を知った化粧品企画業「ならイズム」(田原本町)の松川英朗代表(42)が「ものづくりの立場から鹿を守る取り組みを発信できないか」と提案。その思いに、紙器製造業「ナカムラ」(同町)の中村孝士代表(48)と印刷デザイン業「文洋堂」(桜井市)の小川清代表(50)が応え、鹿紙が完成した。  「鹿目線」でのものづくりは試行錯誤の連続だったという。不純物が少ない牛乳パックの再生パルプに「鹿せんべい」の材料でもある米ぬかを配合したが、米ぬかの油分が邪魔して紙が固まらず、3度作り直しに。また、「鹿が口にした時おいしくないだろう」と通常の印刷で施す摩擦防止の薬品加工を省いたため、紙粉が機械に詰まるトラブルが頻発。印刷会社から追加注文を断られたこともあった。
 日本食品分析センターで安全性が証明され、発案から8カ月でようやく完成したが、まだ課題は残る。紙袋の卸値は1枚約100円と平均的な土産物袋の3倍以上で、土産物店などで使ってもらうにはコストが高すぎるのだ。松川さんらは、協賛企業を募って企業ロゴを印刷するなど、広く採用してもらえる方策を模索している。一方、奈良市観光協会が鹿紙の導入を決めるなど、取り組みへの共感の輪も広がりつつある。
 3人は「奈良の鹿は世界に誇る観光資産。鹿を守り、共存することで地元企業は恩恵を受け、住民の暮らしも豊かになる」と口をそろえ、「鹿紙がその意識を高めるきっかけになれば」と話す。問い合わせは、ナカムラ(0744・32・2540)。

2021.05.12 中国が世界最大の原発大国に

日本の福島原発事故から10年を迎えた先週、中国政府が新規原発を大々的に増設する計画を発表した。111日に閉幕した中国全国人民代表大会で公開された「第14次5カ年計画」には、2025年までに中国の原発設備の容量を70ギガワットに増やす計画が盛り込まれた。現在51ギガワットの原発の容量を急速に増やすことで、沿海地域に第3世代の最新原子炉の建設を積極的に推進し、船舶に原子炉を積んだ「海上浮遊式原子力発電プラットフォーム」もつくると発表した。稼動中の中国の原子炉は49基で、米国(94基)、フランス(56基)に続き3番目に多い。しかし、米国とフランスが原発建設を減らしているのに対し、中国は原子炉55基を建設中である。中国は1964年、世界で5番目に原子爆弾を開発したが、原発の歴史はそれほど長くない。カナダの技術を導入し、1991年12月に浙江省嘉興で初の原発(秦山原発)を稼動させた。福島原発事故後は、すべての原発プロジェクト審議を全面的に中止したが、2015年に原発計画を再稼動した。増える電力需要に合わせ、石炭発電による大気汚染を減らすとして原発の拡大に拍車をかけている。独自開発した第3世代最新原子炉の「華龍1号」の技術を適用した初の原子炉である福清5号機も、昨年9月から稼動を開始した。中国の原発は東南部の沿海地域の広東、福建、浙江、山東に集中しており、事故が起きれば海流と偏西風に乗って韓国の西海(黄海)と南海に放射能汚染物質が流入する危険が高い。環境団体が「海上のチェルノブイリ」と懸念する海上浮遊式原子力発電プラットフォームを、仁川(インチョン)からたった400キロの距離の山東省煙台付近で近く稼動する予定だという報道も出た。福島原発事故後、中国でも原発拡大に反対する市民社会の動きがあった。市民のデモで、2013年に広東省江門での核燃料工場の建設が中止され、2016年には江蘇省連雲港で核廃棄物処理施設の建設も取消となった。しかしその後、中国当局の市民運動弾圧が激しくなり、批判の声は消えた。「原子炉自主開発」の成果を誇示し、福島原発事故後に中断した内陸地域の原発建設も再開すべきだという主張ばかりが多い。

2021.02.07 イーロン・マスクのハイパールーフ構想

 イーロン・マスク氏の構想に「ハイパールーフ」というものがある。時速1000kmの鉄道を実現するというものです。真空チューブのようなトンネルの中を走らせるのです。すでに試験走行も始まっています。このプロジェクトはカリフォルニアで進められている。

2021.01.14 行き場のない「核のゴミ」18000トン

 原発保有国の課題である高レベル放射性廃棄物(核のごみ)。日本では1万6000トン以上が蓄積されている。原発からは必ず高レベル放射性廃棄物が発生する。国は核燃料サイクル政策として、青森県六ケ所村に建設中の再処理工場で再処理を計画した。計画では、フル稼働で年間最大800トンの使用済み核燃料から、約400トンの核のごみが発生する。再処理工場は2021年度上期の完成を目指して規制委の安全審査を受けているが、稼働は見通せていない。
 各原発の燃料プールの保管容量は逼迫(ひっぱく)している。燃料プールなどに保管中の使用済み核燃料からは計約1万トンの核のごみの発生があるとの試算もある。日本も締結している使用済み核燃料関連の条約は、核のごみの発生国での原則処分を規定している。

2020.12.13  40年まえのDNAでクローンを作ることに成功

 米カリフォルニア州のサンディエゴ動物園は、絶滅の危機に瀕しているモウコノウマのクローンを誕生させることに初めて成功したと発表した。クローンで誕生したのはオスの子馬で、8月6日にテキサス州の施設で家畜馬の代理母が出産した。 米国立動物園によると、モウコノウマは最後の野生馬として知られる。もともと欧州やアジアに生息していたが、開発や環境の変化によって個体数が激減した。 野生の個体は絶滅が宣言され、過去40年は主に動物園で飼育されて生き残ってきた。モンゴルでは群れも見つかっている。 サンディエゴ動物園などと連携してクローン誕生にかかわった野生生物保護団体の代表は、「これで絶滅に瀕した野生種を遺伝的に救うチャンスが広がる」と指摘する。 クローンに使われたDNAは、1980年にサンディエゴ動物園の「冷凍動物園」で凍結保存された。種馬は1975年に英国で生まれて78年に米国に移送され、98年まで生きていた。 「この新しいクローンが成熟して繁殖に成功すれば、モウコノウマに貴重な遺伝的多様性を注入できる」と同動物園は期待する。 誕生した子馬は冷凍動物園の実現に尽力したカート・ベニーシュケ氏にちなんで「カート」と命名された。繁殖できる年齢になった時点でサンディエゴ動物園サファリパークに移される。 同動物園の研究者は、「この子馬がモウコノウマ
の未来のために、重要な遺伝的多様性をもたらしてくれることを期待する」と話している

2020.10.16 宇宙発電、4年後に開始か

 宇宙発電が水面下で進んでいる。プラズマ研究の第一人者である田丸滋氏によると、あと4年後に実用化されるという。田丸氏は20年前にすでに宇宙発電の計画を発案していた人物。「宇宙発電によるエネルギーが実用化されると原子力はいらなくなる。完ぺきなクリーンなエネルギーです。宇宙空間で受けると、発電効率は地上の単位面積の1400倍になる。空気もなければ、天気も変わらない。そのままダイレクトに電波(ワイヤレス給電)で地上に送信するという技術が20年経ってようやく具体化する」と語る。
 20年前に田丸氏が考えた宇宙発電とは、「宇宙空間に24km太陽パネルを打ち上げ、国際宇宙ステーションで組み立てる。東京湾に4km四方のアンテナを設置して、そこで宇宙から送電された電気を各家庭に配る。この部分は東電が担当する」というものです。

2020.08.18 道法農法 肥料無しで糖度が凄い

「肥料なしで糖度12.8→18.8度」奇跡のパインを生んだ"道法スタイル"の非常識
2020.8/1(土) 9:16配信 プレジデントオンライン
野菜や果物を育てるには肥料が必要だといわれる。だが枝を縛って、垂直に立てれば、肥料を与えなくても、収穫量や味が劇的によくなるという栽培法がある。この常識破りの栽培法「道法スタイル」を考案した道法正徳さんは「逆転の発想です」と話す。
『道法スタイル 野菜の垂直仕立て栽培』(道法正徳:監修/学研プラス)
肥料も農薬も使わず、野菜の枝を「縛って」「垂直に立てる」ことで植物ホルモンを活性化し、収穫量と味をよくするという、新発想の栽培法だ。そのシンプルな理論と実践のしやすさ、そして確かな実績が読者の大きな反響を呼び、連載終了後に書籍化された。考案者の道法正徳氏(67)は、JA広島果実連の技術指導員としてのキャリアを持つ。果樹や野菜の自然栽培のプロである。現在は独立し、広島を拠点に国内外の現場を飛び回る。

2020.07.21 イーロン・マスクのスターリンク計画

 4月22日、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから60基の人工衛星が打ち上げられた。中国・雲南省の上空を移動するのを多くの人が見た。物体群は、イーロン・マスクが率いるスペースX(エックス)社が打ち上げた衛星である。スペースXは、4万2000基の衛星を打ち上げて、地球の周りに高速インターネット通信網を張り巡らす「スターリンク(Starlink)計画」を進めているのだ。多数の衛星を低軌道で網目のように配置することで、地球上に死角がなくなる。高速データ送信網が実現される。4万2000基という衛星の数は、英紙「オブザーバー」によれば「人類がこれまで宇宙に打ち上げた人工衛星の5倍に相当する」という。4月22日に行われたのはスターリンク計画の7回目の打ち上げだ。
 地球上には、光ファイバーケーブルを敷設できず、携帯電話の電波も届かない地域が存在する。スターリンクの衛星ネットワークを利用すると、地球上のあらゆる場所からインターネットに接続し、光ファイバーケーブル以上に低コストかつ低遅延で情報を送受信できるようになる。こうした動きに伴い、中国では近年「これまで建設してきた基地局が不要になってしまうのではないか」という声が出始めている。中国のファーウェイは170以上の国と地域で30億人以上の人たちを対象にインターネット接続サービスを提供しているが、スターリンク計画が進めば打撃を受けるのではないか、という声も上がっている。「中国がリードする5Gのアドバンテージは跡形もなくなる」と危惧する声もある。
 ファーウェイは2019年3月にフィンランドで開催された「6G ワイヤレス サミット」において、1万基の小型低軌道衛星を打ち上げる構想を発表した。国家主導で6Gを視野に入れたインフラ整備を加速させる。

2020.07.20 ドローンで人工授粉

 アメリカでドローンによる花粉散布が行なわれ始めた。「ドロップコプター」と名付けられたドローンを活用した世界初の果樹園向け人工授粉自動化ソリューションだ。事前に設定したルートに沿って、樹冠から約3メートル上空を飛行し、授粉が必要な樹冠に花粉を直接散布する。受粉を媒介するハチは寒い時期や夜間に活動が鈍くなりがちだが、「ドロップコプター」は昼夜や気象を問わず自動で人工授粉できるため、限られた開花期を有効に活用できる。
「ドロップコプター」はこれまでに米国でリンゴ、梨、アーモンド、チェリーの人工授粉に活用されており、果樹園での農業生産制を高め、収穫高の向上に寄与するソリューションとして期待が寄せられている。

2020.06.25 人工赤血球、できる

 このほど米国のニューメキシコ大学などの国際研究チームが、赤血球と同等の機能を持つ「人工赤血球」を開発した。赤血球元来の能力を兼ね備えただけでなく、それ以上の機能を持つ高性能な赤血球が誕生したと話題を呼んでいる。本物の赤血球から再構築された「人工赤血球」今年5月に科学誌の『ACS Nano』で発表された人工赤血球は「再構築赤血球(RRBC:Rebuilt Red Blood Cells)」と呼ばれ、まさに人間の赤血球から“再構築”する手順で作られている。まず血液から採取した赤血球を「シリカ」と呼ばれる物質でコーティングする。その周りに正と負に帯電したポリマーを塗装し、内部のシリカを除去して赤血球の「レプリカ」を完成させ、さらに赤血球の膜で覆って仕上げられた。 実験では、この人工赤血球に柔軟性があることも立証された。形状を変えて細かな毛細血管にまで行き届き、その後の形も元に戻る。そのため体内の隅々にまで酸素を循環させることができるという。大きさや形だけでなく、酸素の運搬能力も本物の赤血球と類似しているため、赤血球としての機能を十分に果たすとされた。またマウスの体内に投与した場合、人口赤血球は体内に48時間持続し、4週間経っても毒性は見られなかった。
科学ニュースサイトの『SciTechDaily』によれば、これまで各国でさまざまな人工赤血球が開発されたものの、赤血球の機能をすべて補えるものではなかった。そうした問題を解決すべく、今回開発された人工赤血球は、元来の赤血球に取って代わることができるだけでなく、さらなる可能性も秘めている。 人工赤血球の中に薬剤などの物質を入れ、磁気誘導で自在に動かすことができるという。たとえば、体内の局所を狙って送り届けるといった働きができるため、科学ニュースサイトの『Phys.org』はがん治療などにも期待できると伝えている。実用化に至るまでにはまだ時間がかかるとみられているが、研究チームは毒素を検出するなどさらなる可能性も示唆している。

2020.06.04 レーザー兵器の実験に成功、米

 米海軍太平洋艦隊は22日、飛行中の航空機も破壊出来る高エネルギー性能の新たなレーザー兵器の実験を艦船が実施し、成功したとの声明を発表した。この兵器システムの初めての実験とする画像や映像も公開。ドック型水陸両用輸送船「ポートランド」の甲板上にある兵器で空中の小型無人飛行機(ドローン)を無力化する様子などが収められた。無人機が燃えているような映像もあった。米海軍は、レーザー兵器は無人機や小型武装艦艇に対する防御で効果的で有り得るとも指摘した。「風の影響や相手との間の距離を含め懸念する材料はない。光の速さで標的に対応出来る」という。

2020.05.22 マンモスの細胞核が動く

 約2万8千年前のマンモスの化石から取り出した細胞核の動きを確認することに成功したと、近畿大の入谷明名誉教授らの国際研究チームが、英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表した。マンモスは、ロシア北方のサハ共和国の永久凍土から2010年に発見された「YU(ユ)KA(カ)」(メス、体長約3・5メートル)。保存状態が良く、チームは脚から筋肉と骨髄の組織を採取。そこから生物の遺伝情報を担う細胞の核を抽出し、マウスの卵子に注入した。すると、細胞分裂の直前に起こるような動きが確認できたという。

2020.04.25 中国のペットクローンビジネス最先端

北京のベンチャー企業が17年末からクローンペット事業に着手。18年7月から一般向けにクローン犬を作り始め、昨年7月からクローン猫も作っている。費用は犬が38万元(約580万円)、猫が25万元(約380万円)。昨年末までに犬46匹、猫4匹のクローンを誕生させた。
 クローンを作るにはまず、犬や猫の皮膚などから体細胞を採取する。皮膚は最低2ミリ四方が必要で、死後1週間以内に採取しなければならない。その後、体細胞から抽出したDNAを卵子に入れ、代理母の犬や猫の子宮に移植する。受注から6〜10カ月後にはクローンを渡すことができるという。米国と韓国にもクローン動物を作る企業があるが「比較的安価に提供できるのが私たちの強み」と王氏は強調する。
 近年のペットブームを背景に、同社の顧客のほとんどは中国人が占める。中には愛犬を連れて中国を訪れ、クローン作りを依頼した日本人もいた。新型コロナウイルスがまん延した今年は、皮膚などを採取できない状態が続いているが、王氏は「中国国内の感染は収まりつつあり、クローンの作業も回復している」と話す。今年は80〜100匹の受注を目標に掲げる。
 クローン動物はペット以外にも活用が進む。シノジーン社は昨年、映画やCMに出演するタレント犬のクローンを誕生させた。高齢となったタレント犬の体力低下を懸念した所有事務所が依頼した。クローンの子犬は現在1歳。「外見だけでなく、集中力が高いところも似ている。訓練すれば映画にも出演できる」と好評だ。「実はクローンの子犬はもう1匹生まれており、弊社の広告塔として活躍してもらう予定だ」と王氏は明かした。
 昨年11月には、北京市公安局が警察犬のシェパード2匹の皮膚から、クローン犬6匹を作り出したと発表した。6匹は記憶力や攻撃性など多くの面が類似。通常の警察犬より高い能力を発揮しているという。同じようなクローン警察犬は雲南省昆明市も導入した。中国当局の関係者は「クローン警察犬の大量化、優れた警察犬の“細胞倉庫”作りに向けて関係企業と協力していく」と話した。
 広がりを見せるクローン動物だが、課題も少なくない。その一つが成功率の低さだ。代理母は流産する割合が高いとされ、シノジーン社も「無事に生まれるのは3割程度」と認める。失敗に備えて複数の代理母を用意するのが一般的で、卵子を提供する別の雌も必要となる。クローン1匹作るのに、多くの雌に負担を強いているのが実態だ。
 中国を含む各国はクローン人間の作製を法律などで禁じているが、クローン動物は明確な規制がない。国際的なルールの必要性が指摘されるが、動物の命や人との関わり方については、文化・宗教面から各国で考え方が異なり、議論は進んでいない。
 何よりクローン動物の普及によって、ペットの命を軽んじる風潮が生まれないか懸念が残る。クローン技術への抵抗感が薄れ、人間に試してもいいという考えが広まる可能性も否定できない。シノジーン社の王氏は「そう考える人はいるかもしれないが、私たちは組織で運営している。禁止されたクローン人間を作ることはない」と言い切る。
 「代理母が流産したり、クローン動物が生まれてもすぐ死んだりするケースが少なくない。一定程度、健康なクローンを作るには複数の代理母に出産させて数を確保する必要がある。移植用の卵子を提供する雌は代理母とは別に必要で、ホルモン注射をして無理やり過排卵させている。非常に乱暴な繁殖方法だ」
「中国はバイオテクノロジーなど産業化できる科学技術分野に国家として膨大な資金を投入している。クローン技術も当局主導で警察犬を誕生させており、お墨付きを与えているようなものだ。当然ペットへの適用もOKとなる」
以上、西日本新聞よりの要約

2020.04.09 銅繊維マスクでコロナ撃退

 群馬大大学院の板橋英之教授は8日、電気部品製造の明清産業と協力し、ウイルスなどを分解する光触媒を取り入れた銅繊維シートを開発したと発表した。実験で大腸菌を壊す力を確認したとし、新型コロナウイルスにも効果があるかどうか今後検証する。
 大腸菌を (1)そのまま (2)銅繊維に触れさせる (3)光触媒の銅繊維に触れさせる―の3パターンで30分間観察すると、銅繊維に触れさせた場合はそのままに比べて菌が1割に、光触媒の銅繊維では1万分の1に減ったという。
 せきによる飛沫(ひまつ)感染やドアノブなどを介した接触感染を防ぐ場面での活用を想定。マスク1枚の材料費は2000円弱と見込むが、板橋教授は「できるだけ早く実用化するためメーカーを探したい」と話す。

2020.04.06 プラスチックを食べる細菌を発見

 学術雑誌「フロンティアーズ・イン・マイクロバイオロジー」に貴重な細菌が発見されたと発表があった。その細菌とはプラスチックを餌にする細菌だ。プラスチックを分解するだけでなく、エネルギー源としても利用する。細菌は廃棄物処理場で見つかった。ポリウレタンを分解することが判明した最初の細菌だ。プラスチックは毎年、数百万トン規模で生産されているが、再生処理があまりにも困難であるため、ほとんどんが埋め立て地に送られている。
 プラスチックは分解の際に、有害かつ発がん性のある化学物質を出す可能性があり、このためほとんどの細菌は死滅してしまう。しかし今回発見された細菌は生き延びることができるのだ。ヘルマン・ハイパイパー博士は「今回の発見は、再生処理が難しいポリウレタン製品の再利用に向けた重要な一歩を示している」と話す。一方で、この細菌を大規模活用できるまでにはあと10年かかる可能性があり、再生処理が困難なプラスチックの使用を削減し、地球環境におけるプラスチック量を減らすことが非常に大切だと話した。
 研究では、高温や酸性環境など厳しい状況下でも生存できることで知られるシュードモナス属の細菌の新種を特定した。
 研究チームは実験室で、ポリウレタンの主要な化学成分を餌としてこの細菌に与えたところ、「細菌が、こうした成分だけで炭素、窒素、エネルギーを作れることが分かった」とハイパイパー氏は説明した。
 これまでポリウレタンの分解には真菌類が使われてきたが、産業向けに活用するには、細菌の方がずっと扱いやすい。ハイパイパー氏によると次のステップは、この細菌がポリウレタンを分解するために分泌する酵素の遺伝暗号を指定する、遺伝子を特定することだ。
 英ポーツマス大学酵素イノベーション・センターのジョン・マギーハン教授は、この研究を絶賛する。「特定のポリウレタンは、分解時に有毒な添加剤を出しかねず、慎重に扱う必要がある。研究チームは、こうした化学物質に対処できる菌種を発見した」とマギーハン教授は話した。
 ハイパイパー氏は次のように述べた。「環境に大量のプラスチックがあるということは、そこには多くの炭素があり、それを食料とする進化があることを意味する。細菌は大量に存在しており、その進化は非常に速い」
「だからと言って、微生物学者らによる取り組みが、完全な解決策になり得るという意味では決してない。一番大切なのは、そもそもプラスチックを環境に出さないようにすべきだということだ」 と語る。

2020.03.18 精子技術生まれた人たちの苦悩

 西日本新聞3/7に「精子提供で生まれた人たちの苦悩」というタイトルで記事が出た。そのまま紹介する。
 人生を前向きに歩めるよう、生い立ちや気持ちを支援者と共に整理する「ライフストーリーワーク(LSW)」と呼ばれるプログラムがある。児童養護施設などで暮らす子のために開発されたが、第三者からの精子や卵子提供で生まれた人が取り組む動きが、国内で始まっている。父や母と血のつながりがないと知った当事者が、アイデンティティーの喪失や親子関係の揺らぎといった心の混乱から立ち直ろうとする試みだ。「今の状態と心の根底の思いを、木に表してみませんか」。「支援者」である社会福祉士の才村真理さん=大阪府=に提案され、関西地方の60代女性は、白い紙に一本の木を描いた。
「今のこと」を表す葉には「気分が沈む」「ゆれ、涙」と書き、「元にあるもの」を示す根には「人と違う生まれ」「告知」「親への不信感」などとつづった。「親を不信に思うのはなぜですか」「告知のことがあるから、沈んだ気持ちになるんですね」…。才村さんは言葉を一つずつ取り上げ、女性に確かめる。2人は月1回、2時間ほどかけて対話した。開始から2年たち、女性は「感情の揺れ幅が小さくなった」と感じた。
「家族との思い出全てが崩れ落ちた」
 女性は31歳のとき、父と血縁関係がないことを母から告げられた。きっかけは父の入院だった。父と血液型が合わず、隠し通せなくなった。父の生殖機能に不妊の原因があったこと、親戚から精子をもらったこと。親戚の妻は反対しており、妻に内緒で提供されたこと…。「家族との思い出全てが崩れ落ちた」。真実を隠し続けた理由を問い詰めると、母は泣きながら「どうしても産みたかった。生まれてくれてうれしかった」と繰り返した。
 女性には子が2人いた。真実を知らずに命をつないだ責任や、「生きること自体が提供者の妻を傷つけている」罪悪感。母への失望と、親を責める自分への嫌悪感。ぐちゃぐちゃに絡み合った感情を抑えきれず、涙があふれる。誕生日が近づくたびに体調を崩した。告知から約20年後、提供精子を子宮に注入する非配偶者間人工授精(AID)で生まれた人たちの自助グループとつながった。活動の中で、第三者を介する生殖補助医療で生まれた子の権利やLSWを研究する才村さんに出会う。才村さんとのLSWは2年半でいったん終えた。女性は「評価も否定もされない安全な場所と思えたから、自分の心と向き合えた」と振り返る。
多くの場合は提供者が匿名
 AIDは国内では70年以上前から行われ、1万人以上が生まれたとされる。こうした第三者を介する生殖補助医療を規制したり、子どもの出自を知る権利を保障したりする法は国内にない。女性の場合は提供者が分かる例外的なケースだが、多くの場合は提供者が匿名で、子への告知も親の意思に委ねられている。才村さんは「思春期以降に告知された人のほとんどは、親の入院や離婚など混乱の中で真実を知り、アイデンティティーを喪失し親から裏切られた感覚に苦しむ。LSWは苦悩に押しつぶされずに生きる一歩になり得る」と強調。「単に過去を思い出して記録するのではなく、場面ごとの気持ちや関わった人を振り返ることで、分断されたと感じた過去・現在・未来に橋を架ける作業」と説く。
 生殖補助医療で生まれた人にLSWを応用する実践方法を学ぶ場がここ数年、東京や大阪で開かれている。大阪市内で8日に行われた学習会では、LSWの専門家や才村さんが講師を務め約30人が参加した。
 会では、2人一組でロールプレーをした。本人役が大切なもの三つを付箋に書き、支援者役が1枚ずつ剥がす。大切なものを「奪われる」ことで、アイデンティティーが崩される感覚を想像する。参加者は「自分が自分ではなくなるむなしさを感じた」「大切なことを再認識できた」など感想を発表した。才村さんは「支援者は本人と信頼関係を築き、心理状態を見極められる力が求められる」と語った。 (国崎万智)

2020.03.07  ロボットタクシー実用化

 ゼネラルモーターズがロボットタクシーの認可を取った。同社は今年1月、ハンドルもペダルもない無人運転自動車EVシャトル「Origin」を披露した。そして、3月にカリフォルニア州で無人配車サービスを提供する許可を取得した。現状では顧客から料金を徴収することはできないという。いよいよ近未来映画で見たロボットタクシーが走り出す日も近そうだ。

2020.03.04 日本初、5G携帯発売

 日本で初めて次世代の高速通信「5G」に対応したスマートフォンが発表された。シャープからだ。速度が従来の4Gよりも格段に速く、動画などの大容量のデータが取り込める。携帯各社はこの春に5G通信を始め、通信エリアは順次、全国へ広がる計画。
 5Gになると基地局の数も大幅に増え、電磁波の強さも協力になる。このことが人間の脳や体にどのように影響するのか、大きな問題になるかもしれない。
 

2020.02.17  イギリス公認 世界初サイボーグ誕生

 37歳のアーティスト、ニール・ハービソン氏は世界初の公認サイボーグだ。アンテナで光を振動に変換し、頭蓋骨に伝えることで「色を聞く」。彼は生まれながらにして、目に見えるものすべてがグレースケールで、ほかの色をまったく認識できなかった。過去16年の間、ハービソン氏は可視光から不可視光まで、さまざまな波長の光を「聞いて」きた。頭に埋め込んだアンテナのような装置に、光ファイバーセンサーが付いていて、視野に入る光の波長を振動に変換し、音として認識しているのだ。この方法で、彼は紺色のブレザーを紺色と、女性の黄色いジャケットを黄色とだと「見分けて」いる。この装置を着けた写真をパスポートに使うことが英国政府に認められて以来、ハービソン氏は「世界初の公認サイボーグ」となっ。現在、仲間を増やす努力をしている。
 人間と機械が融合した「サイボーグ」という言葉を2人の科学者が考案したのは今から60年ほど前のこと。当時はSFのような話だったが、今では、ドアのロックを自動的に解除できる装置を体に埋め込んだ人がおよそ2万人もいる。人間の脳で制御できるロボットアームの開発も進んでいる。テクノロジーを活用したこうした能力の拡張は、人間が不確かな未来に順応していくうえで、不可欠な戦略であると彼は言う。
 通常を超える感覚をもつ利点について、ハービソン氏は「アンテナと体の部位、またアンテナのソフトウエアと私の脳の間には、何の違いもない。機械と人が融合していることで、私は自分がテクノロジーそのものであると感じます」と語る。
 1960年に科学者のマンフレッド・クラインズらが提唱した「サイボーグ」の定義とは、新たな環境を探検し、そこで生き延びるために、我々は環境ではなく、自分自身を変えなければならないというものでした。彼は語る。「現在、我々は実際に自分自身を変えるツールを手にしています。我々は新たな感覚、新たな器官を自らに付け加えることができるのです。当初、私が感知できるのは可視光だけでしたが、その後、赤外線や紫外線も感知できるようにアップグレードしました。こうすることで、例えば日光浴に適している日かそうでないかを判断できます。紫外線レベルが高いと感じれば、その日は日光浴には向きません。その場合は、しばらく待機したり、日焼け止めを余計に塗ったりできるわけです。森に散歩に行くなら、私は紫外線レベルが高い日を好みます。紫外線は大きくて高い音を出します。一般に森は静かで穏やかというイメージがありますが、紫外線を浴びた花がそこら中に咲いているときには、実ににぎやかです。もし今世紀の終わりまでに、ICチップではなくDNAによって人間の感覚器官を作れるようになれば、拡張された感覚を持つ子供が生まれる可能性は現実味を帯びてきます。自分たちの遺伝子を修正したり、新たな器官を作ったりした人々が親になるなら、それはまさしく人類という種にとってルネサンスの幕開けとなるでしょう」と。

2020.01.18 人工太陽、ついに誕生

 2020年、中国は年内にHL-2Mの建設を終え、運転を開始すると発表した。これにより「人工太陽」技術を持つことになる。この装置では太陽の中心温度の約13倍のセ氏2億度以上となる。核融合炉は次世代原子力と言われている。水面下で核融合炉の開発競争が始まっている。

2020.01.08  世界初の完全サイボーグになったと発表

 難病により余命わずかな61歳の英国人科学者が「世界初の完全サイボーグ」に変身しようとしている。30年にわたって政府機関や民間企業で活躍したのち、2007年以降、自身の研究活動に専念していたピーター・スコット=モーガン博士は、2017年、「運動ニューロン疾患(MND)」の末期であると診断された。運動ニューロン疾患は、2018年3月に死去した英理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士が闘い続けた病としても知られ、運動神経細胞がゆっくりと変性し、重要な機能や随意運動を制御する神経システムの能力が次第に失われていく難病である。
 スコット=モーガン博士は、運動ニューロン疾患と診断された後、研究プロジェクト「ラディカル・ディスアビリティ・プロジェクト」を立ち上げ、自ら実験台となって、テクノロジーの活用により重度の障害を持つ人々の生活の質を大幅に向上させる試みを行っている。
 2019年10月には24日間をかけて自らを「アップグレード」した。「アップグレード」直前の10月9日、公式ツイッターで「これが『ピーター1.0』としての最後の投稿です。僕は死ぬのではない。変身するのだ」と綴っている。
 スコット=モーガン博士は、11月12日、一連の医療処置を終えた。博士曰く「アップグレードを終えて『ピーター2.0』となった」。
小型の人工呼吸器をつけ、栄養チューブを胃に直接挿入し、カテーテルを膀胱に挿し、人工肛門を結腸につなげた。唾液が肺に入るのを防ぐために咽頭を除去し、音声合成でコミュニケーションするようになっている。
 また、顔の筋肉を失う前に、非常にリアルなアバターを開発している。これは、人工知能のボディーランゲージを使用して反応する。コンピュータを操作する視線追跡技術がコンタクトレンズに反応しないため、レーザー手術も受けた。これによりコンピュータと連動したベッドや補助器を自分自身で動かすことができる。
 スコット=モーガン博士は、自らを世界初の完全サイボーグと称し、人類の歴史上最も進化した「人間のサイバネティックス生命体」だと位置づけている。さらに、「ピーター2.0」は、物理的空間の「身体」ではなく、デジタル空間の「マインド」となる未来をイメージしている。
 スコット=モーガン博士は、運動ニューロン疾患にかかったことをきっかけに、「スコット=モーガン基金」を創設。病気や年齢、心身の障害によって制約を受けている人々の能力を拡張する手段として、人工知能やロボット工学など、テクノロジーの倫理的な活用にまつわる研究をサポートする取り組みにも着手している。
 スコット=モーガン博士は、公式ブログの最後をこのように締めくくっている。
「人間として死に、サイボーグとして生きる。僕にとっては簡単なことだ。」

2019.11.04  食べられる給水ボトル誕生      

 今年のロンドン・マラソンでは、コース上での給水所で「食べられるボトル」が参加者らに手渡されるそうだ。原料に海藻を使用した液体カプセル約3万個用意、ランナーの補水用として提供される。この液体カプセル、名称は「Ooho!」だ。30ミリリットルの小袋になっており、噛むと中の液体(スポーツ飲料か水)が出てくる仕組みだ。容器そのものも食べることができる。
 Ooho!を開発したのは英「スキッピング・ロックス・ラボ」。同社によるとカプセルは簡単に掃いて集めることができ、また生分解性容器でもあると説明している 食べられるウォーターボトルの誕生だ。
 スキッピング・ロックスのリサ・ホンシンガー最高財務責任者(CFO)は「1年後にはウォーターボトルがもはや使われない世界になっていてほしい」と言う。今年のマラソン大会では、食べられるボトルの採用だけでなく、給水所の数もこれまでの26か所から19か所に減る。これにより、2018年大会に比べて21万5000本のボトル削減が見込まれるそうだ。

携帯型レーザー光線銃、166万円             2019.10.13

撃たれた皮膚は瞬時に炭化する。そんな兵器-レーザー光線-銃が
登場した。音はなく、光線は見えない。当たったときには皮膚が炭になっている。
 発表したのは中国。現在生産を計画しているのが、レーザー・アサルト・ライフル「ZKZM-500」。800m先から標的を狙え、照射された可燃物は燃え、人間は皮膚を炭にされてしまうというもの。
 アメリカ軍もレーザー銃を持っています。こちらは船や車両に搭載する巨大レーザー砲です。ドローンなどを撃ち落とすことが出来る。
 今までは個々の兵士が所持できるレーザー銃なんて、SF映画でしか実現できないような存在だったのです。今回、中国科学院の西安工学精密機械研究所の研究者たちが語ったところによると、警察が対テロリスト用に持つ強力なレーザー銃を開発したという。これは口径15mmでAK-47とほぼ同じく、重さが3kg。そして射程距離は800mで自動車やボートや飛行機にも搭載が可能。窓ガラスを透過して狙うこともできる。軍事作戦にも利用が可能で、光線は飛行場のガスタンクを爆発させるほど強力。
 レーザー銃の射撃音は無音で光線は不可視。なので撃たれた人物は気付かぬまま服に穴が空き、いきなり皮膚が炭化してしまう。あるいは、一生残る火傷の痕になってしまう。可燃性の衣服を着ていたら、アっと言う間に火だるまになってしまう。このZKZM-500の値段は166万円。リチウムイオン電池は2秒間の射撃が1000回撃てる。中国では、軍と警察にしか所持できないよう規制を厳しくする。
 レーザー銃については、国際連合が1998年に「ブラインディングレーザー兵器に関する議定書」を発行し、108カ国が同意した歴史があります。これは望遠鏡や双眼鏡をレーザーで狙うと、失明してしまうため、人道的な観点から提出されたもの。加えて、1980年に署名された「特定通常兵器使用禁止制限条約」の附属議定書にも同様の記述があり、同意していない国々もある。
 これまで人質を伴う事件やテロリスト対策として、こうした武器の使用有無について議論されたことはありました。ですがこの銃の開発がきっかけなのか、South China Morning Postは、中国政府のウェブサイトにて「違法な抗議活動に限り使用の可能性がある」と書いているそうです。
 レーザー光線銃の世界が来ています。

処理技術のない核のゴミ         2019.10.12

 原発保有国の課題である高レベル放射性廃棄物(核のごみ)。日本では1万6000トン以上の最終処分が必要になると想定されているが、処分の基準を定める原子力規制委員会の議論も始まっていないのが現状。
 原発からは必ず高レベル放射性廃棄物が発生する。一義的には、再処理してプルトニウムなどを取り出した後に残る廃液などを指すが、再処理しない場合は使用済み核燃料自体が核のごみとなる。
 国は核燃料サイクル政策として、青森県六ケ所村に建設中の再処理工場で再処理を計画した。しかし、稼働の見通せていない。
 各原発の燃料プールの保管容量は限界に達している。燃料プールなどに保管中の使用済み核燃料からは計約1万トンの核のごみの発生があるとの試算もある。
 このため規制委は22日の会合で、九州電力玄海原発3号機(佐賀県玄海町)について、プール内の燃料の間隔を詰めて保管量を増やす方法「リラッキング」と、空冷の「乾式貯蔵」施設新設を併用する方針を容認した。電気事業連合会も両方式併用などで保管容量拡大を目指す。ただ、いずれは再処理の有無にかかわらず、最終処分しなければならない。
 使用済み核燃料関連の世界条約では、核のごみの発生国での原則処分を規定している。

糸形状のナノボットで縫合            2019.9.24

 糸状のロボットデバイスができている。これは磁力で操作される。形状はヘビのような糸をしている。これを使って、脳卒中や動脈瘤の影響で現れることがある血栓を取り除くという。こういった手術は現在、外科医がカテーテルを手で挿入して行っている。
 「脳卒中は米国で5番目に多い死因で、身体障害の主要原因だ。急性脳卒中を発症から90分くらい以内に治療できれば、患者の生存率が大幅に上がる可能性がある」と、MITの機械工学と土木環境工学の准教授であるXuanhe Zhao氏は述べた。このヘビのようなロボット糸はカテーテルよりも操作しやすく、より小型であるため、脳のより小さな領域を通ることができるそうだ。

戦闘もレーザーの時代に突入           2019.8.14

 米空軍研究所はレーザー兵器の実験的システムにおける初期段階のテストに成功し、ミサイルの撃墜に成功したと発表した。実験はニューメキシコ州のホワイトサンズ・ミサイル実験場で4月23日に行われ、空中に発射された複数のミサイルを地上のレーザー装置から発射された高エネルギーレーザーが撃墜した。今回は地上の装置からレーザーを発射したが、将来的には戦闘機への搭載が計画されている。小型化を進め、F-15戦闘機に搭載することが今後の目標。

動物体内で人の臓器づくり、承認-日本 2019.8.6

 文部科学省の専門委員会は人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って動物の体内で人の膵臓をつくる国内初の研究を了承した。東京大の中内啓光特任教授のチームが計画している。チームは基礎研究として正常に臓器ができることを確認し、将来の移植医療に役立てることを目指しているという。
 計画では、遺伝子を改変し膵臓や腎臓、肝臓などの臓器ができないようにしたマウスやラットの受精卵に人のiPS細胞を入れた「動物性集合胚」をつくり、動物の子宮に戻す。成長した胎児はiPS細胞からできた膵臓などの臓器を持っていると期待され、臓器がうまくできる条件を明らかにする。

サイバニクス医療               2019.5.6

 サイバニクスとは人とロボットと情報系が一つの塊として一体化している医療技術のことです。IOT(Internet of Things)からIOH(I
nternet of Human)の時代に進化していきます。そこでの治療を「サイバニクス治療」と言います。身体に装着されるものは「サイバニックデバイス」と呼ばれます。例えば、最先端のサイバニクス技術として、動脈硬化や不整脈を、病院でも職場でも家庭でも日常的に関便にモニターできる手のひらサイズの革新的サイバニックデバイスが誕生しています。この機器(デバイス)により日常生活・職場・病院がつながっていきます。そのほかにも、脳活動や睡眠状態をとらえるサイバニックデバイスも次々と準備されています。健康状態が24時間管理できるシステムができてきているんです。

猿の脳に人間の遺伝子を移植          2019.4.26

 中国の研究グループがこのほど、人間の脳の発達に関わる遺伝子をサルに移植することで認知機能を向上させたとの論文を発表し、科学界を二分する論争を引き起こしている。この研究は複数の大学が共同で実施したもので、中国南西部の昆明動物研究所が主導した。人間の知能獲得につながった進化の過程について解明を進める狙いがある。論文は先月27日、中国の科学誌「ナショナル・サイエンス・レビュー」に掲載された。「脳の大きさと認知能力は人間の進化の中で最も劇的に変化した特徴だが、こうした人間に特有の変化の基にある遺伝的メカニズムは依然未解明だ」としている。
論文によれば、今回のような研究が行われたのは初めて。実験では、アカゲザル11匹に脳の発達や進化に重要とされる人間のMCPH1遺伝子の複製を移植することに成功。サルの行動や生理機能を分析した結果、対照群に比べて短期記憶や反応時間の面で優れていたという。また、発達にはより長い時間がかかった点も人間に近かったことが判明した。研究責任者の1人、昆明動物研究所のスービン氏は、実験内容については大学の倫理委員会から審査を受けたと指摘。国内外で推奨される科学慣行のほか、動物の権利に関する国際基準にも従ったと主張した。科学者の間では、サルや類人猿への遺伝子移植の倫理性に関して長年議論があり、今回の実験についても「危険な道」につながると指摘する声が出ている。


花粉を分解する壁塗料できる  2019.3.16

 関西ペイントは、壁に付着する花粉などに含まれ、アレルギーの原因となるタンパク質を分解する塗料を開発したと発表した。4月1日に塗料販売店などを通じて発売し、住宅や教育施設などでの普及を目指す。将来的にはホームセンターやインターネット通販での展開も検討する。製品名は「ハイドロフレッシュ」で、希望小売価格は1缶4キログラムで5万1840円。1缶で約80平方メートル分を塗装できる。壁紙の上からでも使うことができ、一度塗れば効果は約10年続く。

好適環境水                   2019.2.9

 好適環境水とは岡山理科大学山本俊政准教授が開発した人工の水。この水を使うと淡水魚も海水魚も育てることができるというもの。山本准教授らはこの特質を生かして、1年以上にわたって1100匹余りのベニザケを養殖するのに成功している。海育ちのものよりはやや小ぶり。2月中にも出荷予定。今までベニザケの養殖に成功した例はない。岡山理科大学で、おととし10月に始まった。「ベニザケ」は淡水のみで過ごすヒメマスが海で育ったもので、養殖に成功した例はない。

ゲノム編集でクローンのサルを誕生させる 2019.2.1

 狙った遺伝子を改変できるゲノム編集を受精卵の段階で行って誕生させたサルの体細胞を使い、同じ遺伝情報を持つクローンのサルを5匹誕生させることに、中国科学院の研究チームが成功したと、1月23日ウェブサイト上に発表した。ゲノム編集したサルをもとに、クローンを作製したのは世界初とみられる。昨年も中国科学院のチームがクローンのサルを誕生させており、議論を呼びそうだ。
 チームはまず、体外受精したサルの受精卵にゲノム編集技術を用いて体内時計に関わる遺伝子を働かないようにした。これが機能しないと、睡眠障害や糖尿病などになる可能性があるという。
 この受精卵をメスの子宮に移植し、サルを誕生させた。そしてこのサルの体細胞から遺伝情報が入った核を取り出し、あらかじめ核を抜いた卵細胞に移植。メスザルに移植したところ、クローンのサルが生まれたという。
 チームはこの手法で、「世界で医学研究に利用されるサルを減らせる」と主張している。病気のモデルとなるクローンサルを効率的に誕生させることができると主張。

物体をナノサイズに縮小できる技術発表   2018.12.29

物体をナノスケールに縮小できる画期的な新技術を米マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発した。ジェルで3次元構造を作りナノスケールに縮小する技術だ。レーザーを使って物体をナノスケールに縮小する。単純な構造の物体であれば、どんな物でも元の大きさの1000分の1に縮小できるという。「インプロ―ジョン・ファブリケーション」と呼ばれるこのミニチュア化技術は、顕微鏡や携帯電話用レンズなどの縮小に応用して、日常生活に役立つ小型ロボットの開発に利用できる可能性がある。実用化に向けて、例えばがんの治療薬に微小ロボット粒子を投入してがん細胞だけを狙い撃ちにする方法などが研究されている。さらに、電子機器に使われるマイクロチップを一層小型化できる可能性もある。
この技術の特徴は、レーザーと、子どものおむつに使われるような吸着ジェルのみを使うシンプル性にある。まずレーザーを使って吸着剤で構造をつくり、その構造に、金属やDNA、あるいは「量子ドット」を当てはめる。次にその構造を縮小して物体をミニチュア化する。応用したのは、MITのエドワード・ボイデン氏が開発した脳組織の画像拡大技術「膨張顕微鏡法」だ。これは物体を吸着ジェルに挿入して膨張させ、見えやすくする技術で、今回の研究ではこの工程を逆にたどってナノサイズの物体をつくり出すことに成功した。これまでも、同様のレーザー技術を使って2次元の構造を創り出すことは可能だった。しかし3次元の物体の縮小にはそれよりずっと時間がかかり、実施も困難だった。この技術は将来的に、家庭や学校でも簡単に使えるようになると研究チームは予想している。

精子から卵子を作ることに成功 中国    2018.10.12

 2匹のオスの精子が持つ遺伝情報をもとに子マウスを初めて誕生させたと、中国科学院などの研究チームが11日に発表した。中国の研究チームは精子が持つ遺伝情報をもとにES細胞を作製。遺伝子を効率良く改変できる「ゲノム編集技術」を使って、卵子に似せるために7個の遺伝子を働かないよう操作した。中国はクローン牛も大量に作ることに成功している。クローンによる生物作製技術によるバイオハザードが人類に降りかかって来ないか危惧される。

人と羊の細胞の融合に成功         2018.10.1

 発生の初期にヒト細胞を注入され、4週が過ぎたブタの胎児。2017年初頭に大きな話題を呼んだ研究は現在、ヒツジを使った実験を行う段階まで進んでいる。(PHOTOGRAPH COURTESY JUAN CARLOS IZPISUA BELMONTE)より。
 実は、この研究、2017年の「人間とブタのハイブリッド胎児」に続き、2例目となる。ヒトと動物のハイブリッド胚の作製に成功したと、米国の科学者チームが発表した。今回作製されたのは、ヒト細胞を0.01%もつヒツジの胎児だ。
 4週が経過する時点まで育てられたこのヒツジの胚は、人間への移植を目的とした臓器作製の研究として行われている。
 米国では臓器移植待ちリストに連なる人が10分に1人の割合で増加しており、毎日そのうち22人が亡くなっている。米国内だけでも、心臓移植を必要とする人は10万人以上にのぼるが、実際に移植を受けられるのは1年に2000人。
 こうした現状を受け、研究者らは人為的に臓器を供給できないか、様々な試みを行っている。3Dプリントで臓器を作る人もいれば、機械的な臓器の研究をする人もいる。キメラ(異なる2種の生物に由来する細胞をあわせ持つ生物)を作ろうというのもそうした試みの一つで、ブタやヒツジの体内で人間の臓器を育てる方法を模索している。
 キメラを作るには、ある動物の幹細胞を、別の動物の胚に導入する。幹細胞はどんな細胞にも成長できる細胞だが、これは適切に導入するのは非常に難しい処置だ。このとき胚のDNAを編集し、特定の臓器を作らないようにしておくと、導入された幹細胞がそのギャップを埋めることになる。こうして、たとえば生きたブタの体内で人間の肝臓を作ることが可能になる。
 2017年には、この手法を用いた研究者らがラットの体内でマウスの膵臓を育てることに成功し、さらにはその膵臓を移植することによって、糖尿病のマウスを治療できることを証明してみせた。その翌日、米ソーク研究所が、ヒトの幹細胞を導入したブタの胚を4週間成長させることに成功したと発表した。
 幹細胞の専門家らはこの成果を評価しつつも、ブタの胚がもつヒト細胞の割合(およそ10万個に1個)は、臓器移植に使うには低すぎるとしていた。
 そして先日、米カリフォルニア大学のパブロ・ロス氏のチームはテキサス州オースティンで開かれたアメリカ科学振興協会(AAAS)の年次総会において、実験の手法を工夫した結果、ヒツジの胚がもつヒト細胞の数を1万個に1個まで増やすことに成功したと発表した。
「臓器を作り出すには、この数ではまだ足りないでしょう」とロス氏は言う。臓器移植に使用するには、胚の1%がヒト細胞でなければならないと、ガーディアン紙は伝えている。また免疫による拒絶反応を抑えるためには、ブタやヒツジのDNAから、彼らのもつウイルスを確実に取り除くための処置も必要となるだろう。それでも今回の研究は、実用可能な臓器作製に向けた進歩と言える。

未来型、地下の超高速交通システム、完成  2018.8.15

 火星移住計画を進めていることで世界に知られているイーロン・マスク。実は、地下都市についても着々と計画を進めている。その一つが地下に超高速交通システムを作ることだ。その最新ニュースが発表された。 
 米国で地下トンネルを使った超高速交通システム導入を目指す米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は11日までに、カリフォルニア州ロサンゼルスで掘削を進めている実験用地下トンネルが「ほぼ完成した」と明らかにした。ツイッターに書き込み、画像や映像を公開した。
 マスク氏はロサンゼルスで深刻化する渋滞問題の克服のためトンネル掘削会社、ボーリングを設立。当局の許可を得て、自らの宇宙ベンチャー、スペースXの工場とロサンゼルス国際空港までの地下数キロで実験を行っている。
 建設費や完成時期などは明らかにされていない。(共同通信)

世界初、東大が筋肉と機械でロボットを作る      2018.7.26

 筋肉と機械でできたハイブリッドロボットの開発に東京大学の研究チームが成功。腕の筋肉の構造を持ったロボットは世界で初めて。東京大学・竹内昌治教授:「まだ極めて初期的な段階だけど、大きなファーストステップだと思っている」と語る。
 東大・竹内教授の研究チームが開発したロボットは、培養した筋肉とプラスチック製の骨でできている。人間の腕の筋肉のような構造をしていて、電気を流すことで輪っかをすくったり物を持ち上げたりできるという。腕の筋肉のような拮抗(きっこう)筋構造を持つハイブリッドロボットは世界で初めてとなります。研究チームは今後、「この技術を発展させて本物に近い義手などの開発に役立てたい」という。

カメラに映すだけで方程式の解答が出る       2018.5.9

カメラで写すだけで数式を解いてくれるアプリ「PhotoMath」が出た。複雑な計算式もあっという間。App StoreとGoogle Playからダウンロードできるというから学生諸君にとっては夢のような話。答えはもちろん計算式や解説も見れるというからとんでもない代物だ。アプリを起動し、数式をカメラ内の枠に収まるように写すだけ。自動で計算を行い答えを教えてくれる。手書きの数式もOKだ。答えの部分をタップすると、計算式が分かりやすく表示される。細かな計算の手順も確認できる。解説もあるから、これは便利だ。「PhotoMath」には、複雑な数式も快適に打ち込める専用の電卓も用意されている。また、答えが書いてある数式を写せば、その答えが合っているのかも確かめることができる機能も搭載されているという。

ソーラーパネルの50倍の出力           2018.3.24

50倍の出力を可能にしたのは「SolarWindow」。ソーラーガラスだ。アメリカの高層ビルへの設置を目的に開発されているため、個人向けには販売されていない。既存の高層ビルのガラスに置き換え可能。50階建てのビルに設置すれば、ソーラーパネルの50倍もの電力効率を誇る太陽光発電ガラス・SolarWindowとなる。solarWindowを導入すれば、ビル全体のエネルギーコストを30%〜50%削減できるという。設備投資費用は1年で回収できる試算だ。さらにくもりの日でも発電できるほか、人工光でも発電できるというから驚きだ。

Neuralink(ニューラリンク)        2018.2.5

世界最高の技術を持った電気自動車メーカーのイーロン・マスク氏は、2017年3月、人間の脳とコンピュータの接続を目指すスタートアップ、Neuralink(ニューラリンク)を発表した。「ニューラルレース(神経のひも)」技術で直接皮質インターフェースを作り出し、コンピュータに思考をアップロード/ダウンロードしたり、人間の認識能力を高めたりといったことを目指している。マスク氏ははこの技術で、間違ったAIに対抗することで人類を救おうとしているのだそうだ。IBMやBryan Johnson氏のKernalプロジェクト、Facebookなども同様の構想をしている。

ナノロボット                 2017.12.13

細菌よりも小さなロボットが開発されている。マイクロよりも小さいナノサイズ、「ナノロボット」「ナノボット」だ。赤血球よりも小さいから血液に入り、その流れに乗って体のどこにでも行ける。
イスラエルのヘルツリーヤ学術研究センターとバル=イラン大学の研究チームが開発したナノロボット。ただ小さいだけじゃない。とにかく賢い。人の脳波を読み取り、何をすべきかを判断して行動するというのだから驚く。薬を飲み忘れたとしましょう。本人の意思とは関係なく行動を起こすのです。脳波の変化を読み取り必要な薬を投与する。そこまでできる。
ロボットの研究開発チームによれば、脳波の変化が引き金になるため、薬以外の用途にも対応できるそうだ。

スケボーにモーター装着         2017.11.27

ドイツの企業が面白いモーターを開発した。「Mellow Drive」だ。市販のスケボーを電動駆動に変えることができる装置なのだ。「Mellow Drive」は、後輪側のデッキを付け替えるだけで簡単に装着できる。「Mellow Drive」は4種類の走行モードをリモコン、またはアプリから切り替えることが可能だ。それぞれの走行モードは
1、ROOKIE (最高時速10km)
  緩やかな加速&ブレーキで走行する初心者向けモード。
2、ECO (最高時速30km)
  ROOKIEモードより加速が速い。
3、PRO (最高時速40km)
  かなり危険な速度。
4、ENDLESS
  地面をキックすると、モーターが加速をサポートするアシスト
  モード。
日本では電動スケートボードは原付バイク扱いになるため、公道で走ることはできない。

50年ぶりの大革命が起きる、蜘蛛繊維    2017.10.6

 世界で1年間に生産される繊維素材は約8900万トン。そののうち、7割以上が化学繊維。そのほとんどはポリエステルで占められている。しかし、それが大きく変わるかもしれない。
 米国のベンチャー企業ボルトスレッドが合成タンパク質から製造する、いわゆる人工「蜘蛛の糸」を使ったウエアを制作すると発表した。人工の蜘蛛の糸と言えば、日本ではゴールドウインも出資するスパイバー(SPIBER)の「クモノス」が有名だが、石油を原料にするポリエステルと違って、地球上に豊富に存在するタンパク質を原料にした合成高分子は、米国の軍事研究機関である米国国防研究計画局(DARPA)も巨額の資金を投じるほど、国内外で大きな注目を集める夢のテクノロジーだという。

肌に貼る電子回路誕生               2019.8.15

東京大や慶応大の研究チームが近未来的なICチップを開発した。英科学誌「ネイチャー・ナノテクノロジー」に掲載された。肌に直接貼り付ける超薄型の電子回路だ。スポーツ、医療、介護といった分野で体の状態を計測するセンサーチップとして使うことができるという。これまでにも肌に張り付けるチップはあったが、回路を組み込んだフィルムやシートが原因で、汗や空気を通さず、肌に炎症が起きたり、かゆみが出たりするなどの構造的問題を起こしていた。
今回は特殊素材に金を吹き付け、厚さ70〜100ナノ・メートル(100ナノは0・0001ミリ)の回路を作製。水をかけて肌に貼ると、特殊素材が水に溶けてなくなり、回路だけが残る仕組み。これに電気信号を測定するセンサーを組み合わせ、筋肉の動きを測定することができたという。

3Dプリンターでガラス製品が作れる        2017.7.28

透明で精巧なガラス製品を3Dプリンターで作る技術を開発したとドイツのカールスルーエ工科大などの研究チームが6日までに英科学誌ネイチャーに発表した。細かなひび割れや穴がなく、レンズや光学フィルターなどの製造に使える可能性があるという。研究チームはまず、ガラスの成分である二酸化ケイ素を平均直径40ナノメートル(ナノは10億分の1)の微粒子にした上で、塗料や接着剤などに使われる有機化合物「メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)」などの液体に溶かした。次に、一般に普及している「光造形法」と呼ばれる方式の3Dプリンターで、この溶液に紫外線を当てて設計した形に固めてから、約1300度で焼いてガラスだけ残した。研究チームは試作品として、ミニチュアの城門(横幅2ミリ弱)やプレッツェル(同約2.5センチ)などを作った。

スマホが人類を滅ぼす               2017.7.5

携帯の時代が終わってスマホの時代に入った。スマホによる被害がいろいろな形で噴出している。電車に接触する。線路に落ちる。夜、女性が襲われる。自動車事故を起こす。場所、時間、状況を考えずにカメラを映す。社会的な問題を引き起こしている。しかし、本当に怖いのは、私たちの精神と肉体そのものを崩壊させることにある。いわゆるスマホ症候群と言われるものである。眼、肩、指、肺に影響を与え、慢性疲労、消化器病と肉体に対する影響は計り知れない。それだけではない。精神が崩壊する。スマホ中毒症、落ち着きがなくなる、深い思考ができない、暴力的になる、短期になる、夜が寝れなくなる、人とコミュニケーションできなくなる。スマホに依存しているあなた、すでに肉体と精神が崩れていっているかも。

反重力の謎が解明                 2017.6.6

あの巨大なピラミッドの石をどのようにして積んでいったのか。物理的に計算しても不可能だという。その謎を解くカギ、それが反重力技術だ。その謎が解明されたという。関心ある人は「ついに反重力の謎が解けた!これが古代人が操る未知のテクノロジー≪空中浮揚(反重力)の正体だ」ヒカルランド出版 ケイ・ミズモリ著 を読んでみては。

世界初。未来カー、電動飛行機登場        2017.5.2

2017年4月、ドイツミュンヘンの空でLilium Aviationチームによる世界初の電動式の垂直離陸ジェット機が飛んだ。36個のモーターで駆動する5人乗りの飛行機だ。この飛行機には尾翼がない。翼を使った飛行だけでなく、垂直に離発着することもできる。このジェットを使えば「垂直飛行タクシーサービス」が現実になるという。アプリを使って飛行機を停留所に呼ぶことができるという。300kmの距離を時速300kmで、5人を乗せることができる。ガソリンで動くエアロモービルやTerrafugiaの空飛ぶクルマと比べると、電気モーターで飛ぶLilium ジェットの消費エネルギーは、はるかに少なくてすむ。
完成品ができるまでに、あと数年は掛かりそうだが、「Liliumは、新たな産業を確立するでしょう。飛行コストは数年以内に、自動車移動のコストより低くなるはずです」と関係者は語る。

世界初、電気自動車、走りながら充電OK    2017.4.814

 走行中に給電できる「ワイヤレスインホイールモータ2号機」が世界で初めて研究開発された。開発したのは東洋電機製造。東京大学大学院の研究グループと日本精工との共同研究。道路にコイルを敷というものだ。その実験に成功したと発表した。これは世界初の出来事。
 従来から検討されている走行中給電技術の多くは、道路のコイルから車載バッテリへワイヤレス給電するが、同技術では道路のコイルからインホイールモーターに直接給電できるため効率が良くなる。今回は、これを実現するため、インホイールモーターにリチウムイオンキャパシタを内蔵するとともに、高度なエネルギーマネジメント技術を開発したという。

筋電義手、国産第一号         2017.3.31

 国産の筋電義手第一号が開発された。筋電義手とは、従来の義手とは次元を異にする。筋肉が収縮する際に生じる微弱な電気をセンサーで読み取り、指を開閉させることができるのだ。使いこなせば自分の手のように使えるようなるというから魔法の義手だ。
 筋電義手は兵庫県立リハビリテーション中央病院などが開発していた。自分の意思で指を動かせる「筋電義手」がこのほど完成、装着実験があった。現在は、シェアをほぼ独占しているのはドイツ社製のもので、約150万円する。今回開発されたのはその3分の1の約50万円だ。しかも軽い。見た目を人の手に近づけるなど生まれつき手のない人や事故で失った人の声も反映させたという。来年度中にも量産に入り、国産第1号として販売開始。高価なため利用を諦めていた人たちに福音となる。
 今回の筋電義手は、シリコーン製の手袋にシワや肌の色などを付けて人の手に似せると共に、従来品は義手を腕に固定するソケットの表面に取り付けていたバッテリーも薄型にして内蔵し、見た目も改善された。さらに、関節部分に通した糸をリールで巻き上げる仕掛けにして、従来品ではできなかった指の屈伸が自在になっている。

ロボレース、年内にも               2017.3.1

自動運転の無人のレーシングカーで勝敗を競う、まったく新しいタイプの自動車レース「ロボレース」が来年にも始まる。その車のデザインが発表された。ロボレースは同じ動力性能を持つ10台の電動レーシングカーで勝ち負けを争う。同じ車を配分された各チームが争うのは人工知能の優劣である。レース前に自律走行するためのプログラムをそれぞれの車に組み込む。一般的なレーシングカーと同じぐらいの大きさの車は路面の状況、ライバル車の挙動などの情報をセンサーで感知し、状況の変化に対応して走る。レースはコースを周回して速さを競うものと、コース上にある障害物を避けて走る二つの成績を争う。車を提供するはキネティック社。「将来的に市販車の安全走行の開発のスピードが上がることに貢献できればうれしい」とロボレースの意義を話す。
 ロボレースは、同じく電気で走るフォーミュラEのサポートレースとして開催される。3季目を迎えるフォーミュラEは10月に香港で開幕戦を迎える。ロボレースは11月にデモンストレーションを行い、年内にも実戦を始める予定だ。

ターミネーターの世界がやって来る      2017.1.26

「殺人ロボット」規制に向けての国際会合が行なわれていた(2014年)ことが分かった。ロボット兵器を禁止しなければ、空想上にすぎなかったロボットによる大量殺戮が起きるかもしれないと警鐘を鳴らす。
 スイス・ジュネーブの国連欧州本部で開かれた特定通常兵器使用禁止制限条約の非公式会合で、初めて「殺人ロボット」と呼ぶ「自律型致死兵器システムに焦点を絞った協議が行われていた。
 自動兵器はすでに世界中で導入されている。最も有名なのが、遠隔操作での攻撃が可能な無人機、ドローンだ。その使用については、特に米国がイスラム過激派を攻撃した際に多数の民間人が犠牲になったことが明らかとなっている。また、映画にもなっている。
 現在、映画のターミネーター最も近いのは、韓国で使われているサムスン製の監視ロボットだろう。不審な動きを感知して侵入者に尋問し、操作担当者が許可すれば直ちに銃撃できるロボットになっている。。
 次の段階は、AIロボットの登場だ。人の支持を待たずに自分で判断して攻撃する。専門家は、そのような自動兵器の登場は時間の問題と見ている。

宇宙から地上にレーザー光線          2016.12.17

 宇宙で集めた太陽光線をレーザーにして地上に発電所に照射し、熱エネルギーに変えて発電するという「宇宙太陽光発電」の実験装置による実験に発表したとJAXA(宇宙航空研究開発機構)が発表した。
 実験は、「宇宙太陽光発電」における人工衛星−地上間のエネルギー伝送を模擬し、高さ約200メートルのタワー上から地上のターゲットに高出力レーザー光を正確に照射するというもの。世界で初めて実験に成功した。
 実験では約200メートルの高さから直径1ミリの円の中に光を通し続ける精度で制御することにチャレンジした。JAXAは、2015年には電波(周波数2・45ギガヘルツ帯のマイクロ波)による地上〜地上での送電にも成功している。
 レーザーのエネルギー密度は、安全のため、人に当たっても皮膚に影響がない程度に設計するという。しかし、目に直撃すると網膜などに損傷を受ける可能性はある。安全性への課題は必須だ。
 より強力なレーザー光線を発することのできる軍事用レーザーが開発されていくのは自然な流れだろう。

国内で初、秋田で自動運転バス走る     2016.12.2

秋田県仙北市で自動運転のバスが公道を走った。国内初となるこの実験で使われたのはフランス製の車両「ロボットシャトル」。電気で動き、最大12人乗り。運転席はない。実験は、田沢湖の周りを走る県道の一部を封鎖して行われた。片道400メートルを時速およそ10キロで走行した。観光客や市民の足として2020年までの実用化を目指す。

放射性廃棄物、国の管理10万年      2016.11.7

これは冗談か!と思うようなニュースが発表された。
10万年間、国の管理で原発から出る放射性廃棄物を貯蔵するというのだ。日本の歴史そのものでさえ2千年程度なのに、10万年後といえば確実に日本という国そのものも存在しないし、人類が存在しているかどうかも分からない、想像もできないほどの永い年月である。そのニュースを見てみよう。

制御棒処分、70m以深 国の管理10万年 規制委方針
朝日新聞デジタル 9月1日(木)3時41分配信
 原子力規制委員会は31日、原発の廃炉で出る放射性廃棄物のうち、原子炉の制御棒など放射能レベルが比較的高い廃棄物(L1)の処分の基本方針を決定した。地震や火山の影響を受けにくい場所で70メートルより深い地中に埋め、電力会社に300〜400年間管理させる。その後は国が引きつぎ、10万年間、掘削を制限する。これで、放射能レベルの高いものから低いものまで放射性廃棄物の処分方針が出そろった。
 原発の廃炉で出る放射性廃棄物は、使用済み核燃料から出る放射能レベルが極めて高い高レベル放射性廃棄物と、L1、原子炉圧力容器の一部などレベルが比較的低い廃棄物(L2)、周辺の配管などレベルが極めて低い廃棄物(L3)に大きく分けられる。
 埋める深さは放射能レベルによって変わる。高レベル放射性廃棄物は地下300メートルより深くに10万年、L2は地下十数メートル、L3は地下数メートルとの処分方針がすでに決まっていたが、L1は議論が続いていた。大手電力会社でつくる電気事業連合会は、国内の原発57基が廃炉になれば、L1だけで約8千トンの廃棄物が出ると試算している。
 規制委はL1について、コンクリートなどで覆って70メートルより深い岩盤内に少なくとも10万年間は埋める必要があると結論づけた。電力会社が管理する期間については「数万年とするのは現実的でない」として、300〜400年間とした。その後は、国が立ち入りや掘削がされないように対策を取るとした。

クローン製造工場建設-中国・韓国      2016.10.20

1996年、人間は、世界で初めてのクローン技術による羊「ドリー」を作り出した。それから20年、中国の「ボヤライフ・グループ」という企業と韓国の「スワム生命工学研究所」は共同で天津港に巨大なクローン製造工場を建設した。2016年からクローン生物を製造販売し、2020年までには100万頭の食肉用のクローン牛を出荷することを発表した。それだけではない。競争馬、ペット用の犬・ネコなどのクローンも製造する計画だという。同グループのシュウ・シャオチュン会長は「すでに人間のクローン化技術を我々は所有している」と語っている。

中国、人の受精卵を遺伝子操作       2016.9.16

 中国の遺伝子操作研究チームの発表が世界に大きな波紋を起こしている。人の受精卵の遺伝子を操作したからだ。これに対し、狙った通りに遺伝子を改変できる「ゲノム編集」という技術でヒトの受精卵を操作することについて、日本遺伝子治療学会と米国遺伝子細胞治療学会は、「倫理的な問題などについて社会的な合意が得られ、解決するまで厳しく禁止すべきだ」とする共同声明を発表した。
 ゲノム編集は、従来の遺伝子組み換えよりも簡単に遺伝子を操作でき、研究現場で急速に普及している。親が望む特徴をもつ「デザイナーベビー」につながりかねない技術として、世界中の研究者で議論が起きていた。
 共同声明では、ゲノム編集で受精卵を操作すると、その受精卵だけでなく世代をまたいで影響し、何世代も先にならないとその影響が分からないことなど、倫理的問題があると指摘。「まずヒト以外の動物で研究するべきだ」とした。一方、受精卵ではない普通の細胞をゲノム編集することについては、「問題ない」との見方を示した。

リニアモーターカー、2045年開通を2037年に   2016.9.1

 JR東海のリニアモーターカーの開通に、国が3兆円規模の融資を検討している。これにより名古屋―大阪は2045年開業を計画しているが、最速で37年の開業を目指すことになる。安倍政権は近く発表する経済対策に、リニア中央新幹線の建設前倒しを盛り込む。また、交通インフラを整備する独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」を通して国のお金を貸せるよう、秋の臨時国会に法律の改正案を出す。

ソーラーパネル道路誕生か          2016.8.15

アメリカのミズーリ州交通局は、国道66号線の一部にソーラーパネルを敷設すると発表した。道路自体の表面に、強化ガラスでコーティングされたソーラーパネルを並べるとのこと。道路自体が太陽発電をする道路になるのです。このソーラパネルはトラクターが上を通ってもまったく問題ないほど強いとのこと。さらにタイルカーペットのようにパーツを繋げていくので、故障してもその部分だけ取り換えればいいという超簡単修理。形状は六角形。さらにさらに、雪が降る地域では熱を生むシートを組み込むことで路面に雪がつもったり、路面が凍結することを防ぐことができるのです。
家の前の歩道、通学路などに敷設すれば雪かきの必要がなくなるかも。LEDライトが埋め込まれているので道路標識や文字を地面に表示させることができるという。果たして実用化なるのか、楽しみな最新技術です。

超小型原子炉でエネルギー革命が起きる     2016.7.27

燃料交換も炉の運転員も送電線も要らない。そんな夢の超技術「超小型原子炉」が発表された。発表したのは電力中央研究所OBの服部禎男さん。服部さんは原子炉の大型化を推進するアメリカ、そして日本の流れにあってただ一人「原子炉は大型化するといつか大変な事故が起きる。シンプルな小型炉を作るべきだ」と考え、それを周囲にも訴えていた。ところが周囲からは「それ以上主張し続けると殺されるぞ」と釘を刺されたという。大型炉には原子力村のとてつもない利権が絡んでいるのだ。服部さんは平成2年、オーストリアの首都ウィーンにあるIAEA(国際原子力機関)本部に招聘され、そこで自説を語った。「小型原子炉に運転員は必要ない。また燃料の交換の必要もない。事故は絶対に起こり得ない。水を使わないために海や川の傍に置く必要もない。砂漠のあちこちに点在する街々に小型原子炉を置けばいい。日本の逆浸透膜を使った脱塩技術と組み合わせれば砂漠化に打ち勝つ水が作れる。さらに量産すればコストも安くなる」と。
電中研はこの原子炉を「スパー・セーフ・スモール・アンド・シンプル」の頭文字を取って4S炉と名付けた。
4S炉について知りたい方は大下英治著・「超小型原子炉なら日本も世界もつくわれる」ヒカルランド社を一読してみては。

ペットボトル分解細菌、発見           2016.7.14

 PET(ポリエチレンテレフタレート)を分解する細菌が小田耕平(京都工芸繊維大名誉教授)・木村良晴(同大学名誉教授)・吉田昭介(元慶応大理工学部助教)らのグループが発見した。分解メカニズムも解明されている。科学誌サイエンスで発表した。
 堺市で採取した細菌ことにより名称を「イデオネラ・サカイエンシス201−F6」と名付けられた。この細菌は、ペットボトルなどに比べて結晶化の度合いが弱いPETフィルムの表面に張り付いて分解する。
 遺伝子の解析から、2種類の酵素を用いてエチレングリコールとテレフタル酸に分解していることも突き止めた。これらの酵素は、これまでに報告されているPET分解酵素と異なり、常温で活性が高い特徴があった。現在PETのリサイクルは化学液剤で処理が行われている。

光で水を分解、水素を取り出す        2016.6.22

 水に光を当てて水素と酸素に分解する、そんな画期的な技術を京都大工学研究科の阿部竜教授や陰山洋教授のグループが開発した。この技術を可能にしたのが「新しい触媒」。これにより水素エネルギーが大量に安価に作れる時代がやってくるかもしれない。米科学誌に発表。

3Dプリンターで義手を作る          2016.5.22

アメリカのフロリダ州で、生まれつき右手の大半が欠損している6歳の少年のため、3Dプリンターで義手が作られた。義手は、前腕部分と、手の機能をはたす部分から構成されている。義手を作ったのは、昨年7月に立ち上げられたオンラインの科学者グループだ。特に子供向けに、3Dプリンターを活用した人工装具の生産方法の変革を目指している。過去1年間に少なくとも50の装具を復元。
今回義手を装着したアレックス・プリング君の場合、材料費は350ドル、製作期間は8週間だった。
アレックス君は、同グループが手がけた子供のなかで、装置を操作する手首や肘をもたない初のケースとして注目されている。
学生らが義手製作に関わったセントラル・フロリダ大学は声明で、人工装具のコストは最大4万ドルに達するにもかかわらず多くの保険適用外となっており、成長期の子供はコストなどが弊害となってしばしば義手や義足を装着できないと指摘した。今回の設計情報は寄付され、今後も活用が可能という。

第6世代戦闘機       2016.4.25

 第6世代戦闘機という言葉が使われ始めた。これはどういうものなのか。どのような能力を持っているのか。なんといっても「レーザー兵器」の搭載です。すでに実用されつつあるのが、電波で対象の電子回路を破壊する「高出力マイクロ波」です。第6世代戦闘機のステルス性はさらに高まるでしょう。また、人工知能で自律交戦する無人戦闘機(UCAV)の実用化も行われ、1機の有人戦闘機に5機程度のUCAVがロボット僚機として作戦を支援するようになるでしょう。
 第6世代戦闘機には数兆円の予算が必要です。また開発には10年以上の歳月が必要ですから、数年のうちには開発がスタートすると推測されます。レーザー兵器や無人戦闘機が活躍するターミネーターの世界は意外に早く到来するかもしれません。映画は私たち人類への警告だったのだと思う時が来るかもしれません。

スマート核兵器最先端              2018.4.8

「スマート核兵器」とは何か?
 オバマ政権が総額1兆ドル(110兆円以上)もの核兵器開発に向けて動いている。注目されているのが「B61 Model 12」である。これは小型ミサイル形式の核爆弾で、主に爆撃機から発射される。B61の初代となる「Model 1」は1960年代に開発されている。その後、改良され続け、最新型の「Model 12」では高性能コンピュータを搭載することで、たとえば「トンネルの奥深くに隠された敵の武器庫」など、より難しいターゲットにも高い精度で命中することが可能になっている。さらにターゲットの種類や大きさなどに応じてエネルギーを調節することにより、核爆発のパワー(威力)や影響範囲を必要最小限に抑えることができるところまでになっている。核爆発のエネルギーは、最小で「広島に投下された原爆」の2パーセントにまで落とすことができるという。

光で水を分解、水素を取り出す        2016.4.4

 京都大工学研究科の阿部竜教授や陰山洋教授のグループが、世界で初めて水に光を当てて水素と酸素に分解するのに用いる新しい触媒を開発した。これが実用化されると、次世代のエネルギー源である水素が簡単に手に入ることになる。この研究成果がアメリカの科学誌に発表された。
 現在、燃料電池車に用いる水素は、石油や天然ガスから作られている。これは製造段階で二酸化炭素が発生するという問題を抱えている。

電池不要の原理を発見               2016.3.5

電池不要の発電原理を発見したのは東北大の大学院生の高橋遼さん。この発見を受けて、東北大金属材料研究所の斎藤英治教授(物性物理学)のグループは3月2日、細い管に液体金属を流すだけで実際に電気を取り出すことに成功したと発表した。石英でできた直径0.4ミリの管に液体金属の水銀やガリウム合金を秒速2メートルで流し、1000万分の1ボルトという極めて微弱な電気を取り出した。研究で中心的な役割を担った高橋さんは「液体金属流が電気を発生させる原理は理論計算で発見した。実験で証明できたのは、絶縁体である石英を管に用いることを思い付いたことが大きかった」と話す。実用化すれば発電装置の超小型化が可能になる。装置を家電製品のリモコンに装置を組み込めば、ボタンを押す力で発電し、電池が不要になるかもしれない。


脳にICチップを埋めた兵士を作る         2016.2.13

 ニューズウィーク日本版に「脳とコンピューターを繋ぐチップを頭に埋め込み、前線の兵士を「サイボーグ」に変える技術を、米軍が開発中」という記事が出た。米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)が開発に取り組んでいるという。チップを通じて脳細胞とコンピューターを接続できれば「人間の脳と最新電子機器の間に伝達経路を開くことができる」と、DARPAは説明している。
 新たに設置された「脳科学技術システムデザイン」(NESD)の研究プログラムでは、一度に接続できる脳細胞の数を数万個単位から数百万個単位へと飛躍的に増加させることを目指している。
 NESDのプログラムマネジャーのフィリップ・アルベルダは「人間の脳とコンピューターの間に伝達経路を確立できれば、とんでもないことが可能になるだろう」と語る。
 DARPAは最終的に、1立方センチメートルよりも小さい(または直径2センチ余りの5セント硬貨を2枚重ねた程度の)、脳に埋め込める大きさのチップを製造することを目標としている。
 これで、チップを移植した人の脳に外からデジタル音声やデジタル映像を送るアプリケーションの開発が可能になる。DARPAが最初に製造するデバイスは軍事用になるだろう。

1000馬力の電気自動車登場           2016.1.21

なんとも凄い電気自動車が登場したものである。1000馬力の電気自動車だというから驚く。作ったのはアメリカの「Faraday & Future(ファラデー)」社。FFZERO1 Conceptだ。デザインも美しい。この分野ではテスラ社がトップを走っているが、ライバル社の出現だ。ファラデーは、2014年に設立したベンチャー企業。幹部には、なんと、元テスラの技術者が。業界誌では「テスラを追う新興電気自動車」と紹介している。1000馬力のFFZERO1 Conceptは、米国の家電見本市「CES」で実車を披露。公式サイトでも詳しいデザインを公開している。4つのモーターを搭。最高時速は約322km。スマートフォンにも対応するという。

盲人も映像が見えるメガネできる         2016.1.8

 網膜に直接映像を投影することのできるメガネができた。これにより視覚障害者も「見る」ことができるようになるという。革命的な技術が誕生した。
研究開発したのは、半導体レーザーのベンチャー企業「QDレーザ」(本社・川崎市)。同社は、レーザー光を利用したメガネ型の視覚支援機器を使って、視覚障害者の視力を改善させる臨床試験(治験)を、独のエッセン大学病院で行うと発表した。
 視覚支援機器は、同社と東京大学の荒川泰彦教授らが共同開発したもので、小型カメラで撮影した映像などをレーザー光で患者の網膜に直接投影する。網膜や角膜が傷ついた重い視覚障害者にも、鮮明な画像が提供できると期待されている。
 治験は来年、網膜の中央部が傷つき、視野がゆがんだり暗くなったりする加齢黄斑変性の患者約100人で、効果と安全性を検証。来年末までに、欧州の医療機器認証の取得を目指すという。

全自動カーをハッキング、乗っ取る      2015.12.30

 走行中にハッキングされたのは「チェロキー(ジープ)」。ファイアット・クライスラー社制だ。ハッキングしたのは、コンピューターセキュリティ研究者、チャーリー・ミラーとクリス・ヴァラセクだ。2人はチェロキーに遠隔攻撃を仕掛け、乗っ取ることに成功、システムのもろさを証明した。動画で見れるようにしたそうだから見てみみては。

中国でクローン牛、大量生産          2015.12.20

中国天津市で世界最大のクローン動物を製造する工場の建設が進められている。新華社通信によれば、犬、馬をはじめ、年間最大100万頭の肉牛を大量生産する計画が立てられています。中国のバイオテクノロジー企業「博雅幹細胞(ボヤライフ)」と韓国のスアム生命工学研究院と中国の二つの研究機関による。スアム生命工学研究院の創業者は10年前に「ヒトのクローン胚を作り出すことに成功した」と発表して問題になっている。クローン工場では、クローンで作ったペット、犬、馬、牛などを市場に提供していくという。
 工場は来年稼働を目指す。目標はクローン牛年間10万頭。100万頭まで増やす計画だという。遺伝子組み換え食品が植物だけでなく、牛、豚、鶏、魚にまで及んできた。

99.9%空気の金属できる             2015.11.25

米ボーイング社が99.9%空気でできた世界最軽量の金属素材(マイクロ格子)を開発したと発表した。「開細胞型ポリマー構造」というスポンジ状の構造を持ち、重さは炭素繊維の10分の1程度だという。ボーイングとゼネラル・モーターズ(GM)の合弁会社HRLラボラトリーズが、カリフォルニア工科大学やカリフォルニア大学アーバイン校と共同で開発した。柔軟性と耐久性を兼ね備え、主に商用ジェット機の側壁や床材といった構造部品への使用を見込んでいる。宇宙ロケット、車にと用途は幅広い。実用化されれば革命を起こすだろう。

無限に飛び続けるドローンが可能に            2015.11.5

ドローンに無線でエネルギー補給し、長時間の飛行を可能にする技術が発表された。研究開発したのは立命館大理工学部の道関隆国教授の研究チーム。9月17日に発表した。現在のドローンは電池が切れれば墜落する。研究チームは電気自動車などの分野で注目されている無線給電に着目。3年前から研究を始めた。ドローンに軽量のアンテナを取り付け、波長が短い電磁波を送ることで給電する。研究チームは、プロペラとアンテナ、モーターを一体化させ、バッテリーのない簡易型ドローンを試作。10センチ浮上させながら給電できることを確認。5月に米国・コロラド大学で開かれた無線給電の国際会議で発表し、同時開催された学生による実演会では、新しさが評価されて1位を獲得した。今月14日に特許申請した。

自動追尾装置付きの銃弾できる         2015.10.23

米国防総省の国防高等研究計画局は、自動追尾機能を搭載した50口径の銃弾を、動く標的に連続して命中させる実験に成功したと発表した。この自動追尾弾は銃弾に組み込んだ光センサーによって標的を追いかける仕組みだ。標準的なライフル銃を使用した2月の実射実験では、動いたり身をかわしたりする標的に対し、極めて高い精度で連続して銃弾を命中させることに成功したという。
公開された映像からは、銃弾が標的を追って空中で大きく方向転換する様子が確認できる。自動追尾弾を使えばたとえ初心者でも動く標的を狙撃できるという。今後はあらゆる口径に自動追尾装置を付ける方向で研究する。

世界初、蜘蛛の糸でパーカー作る      2015010.16

 蜘蛛の糸に注目して、研究開発された人工の蜘蛛の糸によるパーカーの試作品が完成した。世界でも初めてのことだ。その発表が10月8日にあった。紹介しよう。
●2016年中の商品化へ向けて
 世界で初めて開発に成功した人工合成クモ糸素材「QMONOS」を用いたスポーツアパレル「MOON PARKA(ムーン・パーカ)」が8日、発表された。これは潟Sールドウイン(THE NORTH FACE)と、Spiber(スパイバー)鰍ノよる共同開発。この研究は国家プロジェクトにも指名選定されているという。2016年中の商品化を目指している。
 まず、人工クモ糸素材とは、従来のポリエステルやナイロンなどの石油由来の化学繊維とは全く異なるタンパク質素材であり、  
微生物発酵によって原料となるタンパク質(フィブロン)を生成し、それらを加工することによって作られた、高強度で伸縮
性にも優れた全く新しい素材である。Spiber社が世界で初めて量産化に成功。石油資源に依存しない画期的な技術と考えられている。
●生地の特徴
 タフネスという点でクモの糸は、鋼鉄やカーボンファイバー、防弾チョッキにも使用されているアラミドファイバーをはるかに上回るという
 担当者は、「激しい雨や風、雪の中で運動しても、動きやすい、むれない、軽い、小さく収納できるなど、そのような条件を全てカバーしていく商品を、この素材を通じて開発していきたい」と意欲的だ。「ウールやダウンに代わるような新しい材料として開発できるのではないか」と自信も見せている。

念力で家電を動かす                 2015.9.20

 国際電気通信基礎技術研究所(ATR・京都)は、脳波や脳の血流を読み取って家電を遠隔操作する技術「ネットワーク型ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」を使い、従来より簡単に機器を動かすことのできるレベルまでの技術の開発に成功したと発表した。高齢者など体の不自由な人が一人で活動できる範囲が広がると期待され、2020年の実用化を目指す。
 ATRと島津製作所、NTT、積水ハウス、慶応大が2011年から共同開発している。

広島型原爆の千発分を原発一基が一年で           2015.8.31

小出裕章元京都大学原子炉実験所助教授が、現在発売中の文芸春秋8月号「戦後70年 崩壊する神話」という特集の中で語っている。
―ウランやプルトニウムの核分裂反応を使う限り、核分裂生成物という放射性物質を生むことは避けられない。その上、原発は原爆に比べてはるかに大量のウランを核分裂させる。広島の原爆で核分裂したウランは800g、つまり生み出した核分裂生成物は800gであったのに対して、今日では標準になった100万キロワットの原発は一年運転するごとに1トンのウランを核分裂させ、同量の核分裂生成物を生む。広島型原爆に換算すれば優に千発分以上である。そんな大量の放射性物質が環境に出てくれば、破局的な被害が出ることは当然である。
関心ある方は小出さんの声に耳を傾けてみては。

アトピーの痒みを脳に電極で止める             2015.8.24

ちょっと常識外れというか、驚くというか、そういうニュースが入ってきました。
8月12日、脳に外部から弱い電気刺激を与えることで、かゆみを抑制することができたという発表がありました。発表したのは愛知県岡崎市の生理学研究所。「薬よりも副作用が少なく、将来的にアトピー性皮膚炎の効果的な処置などにつながる可能性がある」という。 
 広島大院助教授中川慧研究員によると、大脳皮質の感覚運動野に同様の弱い電気刺激を与えることで、痛みが緩和されることが知られている。研究グループはこの感覚運動野が、かゆみも感知することに着目し、刺激でかゆみも抑制できるのではないかと考えました。実験は成人14人の頭に簡易な通電装置をつけ、人によっては感じない程度の電流(1ミリアンペア)を15分間流して感覚運動野を刺激した。そのうえで、薬剤で腕にかゆみを引き起こし、感じ方を9段階で申告してもらった。
 その結果、電気刺激を与えない時に比べ、かゆみの感じ方が弱まったり、感じる時間が短くなったりすることが確認できた。
 研究グループは「電気刺激で大脳皮質の神経活動が活発になったところに、新たなかゆみのシグナルが来ても、脳が処理できずに感じにくくなるのではないか」と推測している。

超電磁砲と電磁波版MD              2015.8.4

超電磁砲(レールガン)と電磁波版MD(ミサイル防衛)システムが中国との戦争回避兵器になるかもしれない。そんなニュースが2015年5月25日に入ってきた。
 米海軍研究所(ONR)が2月に実射した最新兵器「超電磁砲(レールガン)」が10年以内に海軍艦艇に搭載されそうだ。レールガンは電磁エネルギーを利用し、電気伝導体のレールに挟んだ物体を磁場作用ではじき出す兵器である。100分の1秒以内にマッハ7(秒速2500メートル)まで加速する。現在、一番速いといわれている戦車の発射速度は秒速1800メートル。比較の対象にならないほど速い。射程も200キロを軽く超える。これがいかに凄いか、従来のものと比較するとその凄さが良く分かるだろう。5インチ砲の射程距離25キロ。戦艦大和の主砲が42キロなのだから。500キロ以上の達成は時間の問題だといわれている。大砲の弾が大阪から東京(約400km)だから、これは最早砲弾というよりミサイルといえる。レールガンのネックは膨大な電力が必要なことだ。発電所単位というからすさまじい。この小型化が成功したことにより実戦配備が可能になったという。
 米海軍研究所(ONR)が開発し、2014年12月の実射で小型船舶と無人偵察機を打ち落とした艦載の《レーザー・ウェポン・システム=レーザー砲》も注目されている。ミサイルを発射すると1発数十万ドルもするが、レーザー砲は1照射当たり1ドルもかからない。実弾・ミサイルの格納スペースは不要。敵からの攻撃で被弾しても火薬が爆発することはない。
 光速(秒速30万キロ)で照射される電磁波を使ったMD(ミサイル防衛システム)の完成は、日米の防衛力を前例がないレベルに高めるだろう。
サンケイエクスプレスより簡約

ターミネーターが現実のものに           2017.7.30

 ジョン・コナー、スカイネットという言葉を聞けば、皆さんは何を連想するでしょうか。映画「ターミネーター」ですね。アーノルド・シュワルトゥエネガーが扮するのはT-800という人工知能(AI)を持ったロボットです。映画が映画でなくなる現実がやってきています。7/28のニュースに「AI兵器にイーロン・マスク、ウォズ、チョムスキーらが反対署名」というタイトル記事が出ていました。非常に重要なニュースなのでニュース全文を紹介します。後に、これが歴史的な記録として残るかもしれません。

―攻撃対象を、人間でなく「機械」が判断する。ホーキング博士など著名な科学者たちが、こうした高度な「自律型の兵器システム」に対する懸念を表明した。「国際人工知能会議」で公開状が公表される予定だ。誰を攻撃するかを人間でなく機械が判断する。
 世界各国の政府に対し、こうした自律型兵器の開発を禁止して、「軍事AI兵器競争」を防ぐよう求める公開状に、科学技術分野における膨大な数の著名人たちが署名している。
 この公開状は、ブエノスアイレスで7月25日から31日まで開催中の「国際人工知能会議(IJCAI)」で、7月28日(現地時間)に公開される予定だ。署名欄には、数多くの人工知能(AI)やロボット工学の研究者が名を連ねている。スティーヴン・ホーキング、イーロン・マスク、ノーム・チョムスキー、ウォズことスティーヴ・ウォズニアックらだ。
 この公開状は、IJCAIの席で、「Future of Life Institute(FLI)」という研究所が提出することになっている。この研究所には、マスク氏が2015年1月に1,000万ドルを寄付して話題になった。
公開状は、本来は人が操作しなければ機能しないロボットや輸送機が、人の操作を不要とするスマートな自律型兵器につくり変えられることを懸念している。巡航ミサイルや、リモート操縦によるドローンは、「標的の判断はすべて人間が行う」ため許容できるが、人間の介入なしに戦闘や殺害が可能な完全に自律型の兵器の開発は、芽のうちに摘み取る必要があると主張している。
 今日の人類の重要な問題は、「世界規模でAI兵器の開発競争を始めるのか」、あるいは、「その始まりを阻止するのか」ということだ。いずれかの軍事大国がAI兵器の開発を推し進めれば、世界的な兵器開発競争はまず避けられない。そして、この技術開発が行きつく先は明らかだ。自律型兵器は、将来の「AK-47」(安価で性能にすぐれていたため、全世界に広まったカラシニコフ自動小銃)になるだろう。
 公開状では、自律型兵器と化学兵器・生物兵器戦争との著しい類似性についても指摘されている。
 なお、マスク氏とホーキング博士は、兵器だけでなく一般的なAIに関しても、その危険性について警告している。マスク氏はAIの潜在的な危険は核兵器よりも大きい(日本語版記事)と述べている。ホーキング博士は、AIは「われわれの存在に対する脅威」だと述べている。
 自律型兵器、およびAI全般について懸念される主な問題は、急速に変容することだ。いったん高度なAI、つまり誰を攻撃するかを自身で判断できる兵器システムをつくってしまえば取り返しがつかなくなる。火薬も核兵器も、もはや封じ込めることはできない。自律型兵器も同じことなのだ。

世界に先駆けて「直流エアコン」研究開発、シャープ。  2015.7.27

シャープが世界初となる直流電流を使った「DC(直流)家電」を年内にも発売する。シャープでは近年、太陽光パネルなどの普及で課題となっていた電気のロスをいかに少なくするかに取組んでいた。ロスの原因は家庭使用の際に直流電流を「交流電流」に変換するシステムにあった。5%ほどのロスがあるという。DC家電は交流(AC)電気に変換する必要がなく、変換時の電力ロスを抑えられる。次世代の省エネ家電として注目されている。シャープは年内に世界初となるDC対応型エアコンを発売するという。本格的なDC家電の世界がやってくるかもしれない。

3Dメガネなしで3Dを見る液晶技術誕生        2015.7.11   

開発したのはリトアニアの企業。リトアニアの3D Tauは現地時間7月8日、一般的な液晶ディスプレイなどで裸眼で3Dが見ることのでいる技術「Stereo-Step-Eclipse(SSE)」を発表した。専用眼鏡は必要ない。どこから見ても3D映像になる。そのため、大人数でも家族全員でも3Dメガネなしで、気軽に楽しめる。3D TauはSSE技術の特許を申請中だ。

.

重曹がステロイドの代わりになることを発見    2015.6.27

液剤研究のLaBo.1主任岡崎忠則氏が重曹がステロイドの代わりになることを発表した。重曹には様々に使われているが、ステロイドの代わりになるというのは初めての知見である。重曹の使い方という本が何冊も出版されている。その中に「アク抜き」としての使い方がある。筍や銀杏などはアク抜きをしなければ食べれない。そのアク抜きに使われているのが重曹だ。アク抜きせずにそのまま触るとどうなるのか。湿疹や痒みが発症する。そのような成分が含まれているからだ。皮膚に触れると免疫機能が発動し、「触ってはいけない。毒物が混ざっている」と教えてくれるのだ。アク抜きはそのような成分を無害にする方法なのだ。ということは重曹には痒みやや湿疹を起こさせる成分を無害にする力があるということだ。そこに着目して、重曹の機能をパワーアップした液剤を作れば、痒みや湿疹に有効ではないかと考えることができる。実際、Stylish GREENはそのような液剤であるので、それを使った人たちから「痒みが止まった」という声が多く届いている。ステロイドは痒み止めなので、重曹をパワーアップしたStylish GREENはステロイドの代わりになる。アク抜きに有効なのを考えれば予想できたことだが、誰もそのことに気付かなかった。

豚コラーゲンで人工皮膚               2015.6.11

6月9日、絆創膏型の人工皮膚を豚コラーゲンから作ることに成功したと発表があった。開発したのは農業生物資源研究所(茨城県つくば市)と佐賀大チーム。7年後実用化目指すという。絆創膏型の人工皮膚だ。皮膚が損傷を受けたときの応急治療などに役立つ。今までの絆創膏と違い、皮膚の再生を促す。いわゆる再生医療の一つだ。研究チームは、皮下脂肪組織まで欠損した状態のマウスに、人工皮膚を貼って経過を観察。その結果、何もしないマウスと比べて傷の治りが早く、傷痕の隆起なども見られなかったという。傷痕がケロイド状にならないなどの利点もあるという優れた絆創膏だ。

電磁ビーム                      2015.5.29

 中国が人間を“瞬間沸騰”させるという最新兵器を開発した。強力な電磁波を人体に浴びせ、熱さや傷みを感じさせる「非致死性」の兵器。威力や実効性もよく分かっていない。この電磁ビームは「WB−1」という兵器。チャイナ・ポリー・グループ(中国保利集団)が開発した。先月11〜16日に中国で開催された珠海(ズンハイ)エアショーで公開された。国際軍事専門誌を発行する英国の軍事コンサルタント会社、IHSジェーンズなどによると、WB−1は強力なミリ波のビーム(電磁波)を発し、人体の水分を沸騰させる。ビームを当てられた人は電子レンジに入れられたような状態となり、耐え難い熱さを感じるという。ビームが届く有効距離は80メートルだが、電源などを強化すれば1キロにまで伸びるという。米軍もすでに同種の兵器を開発しているというから、決して“空想の産物”ではない。

空気自転車誕生                  2015.5.15

皆さんはモペッドという言葉を聞いたことがありますか。モペッドとは自転車にエンジンを付けたものです。そのモペッドに空気で走るものが現れたのです。最高時速は29kmといいますから驚きです。作ったのはオーストリア在住のジェム・スタンフィールドさん。自転車にタンクが取り付けられています。タンクには圧搾空気が詰められており、これを使って装着してあるロータリーエンジンを動かし、自転車のチェーンを回す仕組みです。タンクの充填には数秒しかかからないそうです。一回の充填で走ることのできる距離は11kmです。走行距離が伸びれば面白いですね。空気自動車、空気自転車と誕生してきています。主流になってほしいと思います。

シェールガス掘削で地震多発            2015.4.27

米中西部オクラホマ州で地震が急増している。原油・天然ガス採掘施設で地下に注入される排水が近年増加したことが原因であるとする研究が、3日の米科学誌サイエンスに発表された。オクラホマ州の地震発生回数は今年、米国で地震の多い州として知られるカリフォルニア州を抜いた。マグニチュード3以上の地震の発生回数はカリフォルニア州の71回に対しオクラホマ州は190回に上っている。「1976〜2007年の期間と比較すると2008〜13年のオクラホマ州の地震活動は40倍に増加している」と報告書は述べている。地震急増の原因は、原油やガスを分離する作業による排水や水圧破砕法(フラッキング)による排水を地下に大量注入しているごく少数の注入井。州内の9000か所に上る注入井の大半は影響を及ぼしていないが、月400万バレルの排水を地下に注入する4か所の大規模注入井が問題を起こしているという。発生した地震は注入施設から35キロ先まで揺れを起こすことがある。研究報告書によると、オクラホマ州内の排水注入量は2004年から08年にかけて倍増した。

消えたマイクロバブルウォーター           2015.4.17

皆さんは「マイクロバブルウォーター」というものを覚えているでしょうか。洗剤がまったく必要としない技術ができていたのです。ワールドビジネスサテライトやビジネスフェアなどにも出展され、一時は大きな注目を浴びたものです。その後、数年が経っても世に出てくる気配はありません。するとその技術に出資していた方が出版した本の中に、それがありました。出資者である船瀬俊介氏は洗剤メーカーにつぶされたと言っているが・・・。

空気エンジンオートバイ、できていた         2015.4.2

空気で走るオートバイが3年前にできていた。これは驚きだ。一回充填すると100km走る。最高時速、なんと140km。バッテリーはない。圧縮空気で走るオートバイの誕生だ。スロットル・レバーを握ると空気が放出されてバイクが加速する。タンクは2分で空気が満タンになる。作ったのはオーストラリアで工学を学ぶ大学院生ディーン・ベンステッド。空気オートバイのプロジェクト名は「O2 Pursuit」だ。どうして日本に出てこないのだろう。クールなバイクだぜ。
オートバイの写真を見たい人はこちらへアクセス。
http://sankei.jp.msn.com/wired/news/121108/wir12110814010004-n1.htm

80kgレール、日本独占               2015.3.28

アメリカを大陸横断鉄道が走っている。ここでレール交換が課題として迫っている。1869年5月10日に最初の大陸横断鉄道が開通してから150年近くになる。現在1mあたりの重量が45kgのレールが使われているが、時代はより大量に速く品物を運ぶようになり、45kgレールでは対応できなくなっている。速さと重量の要望に応えれなくなっているのだ。そこで、この問題を解決するのが80kgレールだ。80kgレールは新幹線のレールで使われており、日本以外の国では作ることができない高度な技術で作られている。日本の独占分野である。作ることができるのは新日鉄住金、もう一つはJFEスチールである。物作り日本がここにも見ることができる。

レールガン、2016年実証実験開始            2015.3.25

レールガンとは火薬を使わずに電磁力使って弾丸を打ち出す装置だ。電磁加速砲ともいう。アメリカ海軍は試作機を2016年から高速船「ミリノケット」に取り付け、実証実験を行う。レールガンで使われるのは重さ10キロの弾丸だ。初速はマッハ7以上で飛び出す。これはミサイルをはるかに上回る速度だ。射程距離は200キロ以上だというから東京から名古屋辺りまでが射程距離になるというからとんでもない兵器だ。戦車砲の3倍以上の威力がある。1発打つのに2万5000ドル(約250万円)かかる。ミサイルを使うことを考えれば大幅に安いという。200km離れたところから弾丸がいきなり飛んでくるのだから、攻撃を受けた相手は反撃しようがない。兵器はどこまで殺傷能力を高めていくのだろうか。

トヨタが常温核融合技術に取組む         2015.3.19

トヨタの子会社であるテクノバで常温核融合技術を発見したマーティン・フライシュマン、スタンレー・ボンズ教授が研究を続けている。国際常温核融合学会における最高の賞に「トヨタ」の名が付けられている。トヨタは危険な核分裂のエネルギーから安全な次世代原子力エネルギー「常温核融合」の実現に取組んでいる。ちなみに世界ではこの常温核融合は不可能な技術として取り扱われている。果たしてトヨタは世界を救う救世主となるのか。

食べなくても生きることができる、医学的に説明がつく 2015.2.17

安保徹医学博士の最近の著書「人が病気になるたった2つの原因」講談社、の中に非常に興味深い記載があった。紹介します。p.236「インドに実在するように水だけで生きる人がいても、それは決して奇跡でも不思議でもなく、その人は食べ物以外のもので十分なエネルギー源が得られているのです。それは生理学的にある程度説明がつきます。」
人は食べ物を食べなくても水だけで生きることができるシステムをもっているというのです。一日一食でがんばっている人、ダイエットしている方、一読してみては。

100年に1度の大発見−安保徹医学博士        2015.2.16

免疫の研究の第一人者である安保徹医学博士が100年に1度といわれる大発見をした。それはエネルギーに解糖系とミトコンドリア系の2種類があることだ。この発見は人間の生体そのものを根本的に覆す。ガンもこの2つの視点から治療すると退縮させることができるという。この発見がなぜ医学会、マスコミで大きく取り上げられないのか不思議だ。関心ある方は「人が病気になるたった2つの原因」安保徹著 講談社1200円をご覧下さい。

不食技術                        2015.2.11

一日一食にすれば健康になるという本が出ている。如何に少ない食事で健康が維持できるかという視点から見れば、「一日一食」というのは一つの人体維持技術の一つといえる。ビートたけしも一日一食だと言っている。かく言う私も一日一食が基本であるが。ところが最近「食べない人たち:不食」の人たちが現れてきていることが分かった。世界では10万人くらいいるらしい。一体、これはどういいうことなのか。「人は食べないでも生きることができる。そのことを世界で初めて実証し、宣言した私にその栄誉をください」という人がいる。日本人である。研究所も設立している。その名も「不食研究所」。代表は山田鷹夫氏である。不食の人として有名な日本時は他にもいる。弁護士であり医学博士でもある秋山佳胤継氏、そして森鍼灸院院長の森美智子氏である。人は楽に「食べないでも生きれるようになる」という彼らからその技術を学んでみたいと思う人は半年ほど前に出版された「食べない人たち」マキノ出版を読んでみては。

無輸血手術の時代に突入か             2015.1.28

デジタルジャーナル2010年2月7日に興味深い記事が発表されているのを発見した。紹介する。
―スティーブン・ロズマン議員とニュージャージーにあるイングルウッドホスピタル・メディカルセンターの関係者による最近行われた発表では、アメリカ国防省から4億7千万ドルの予算を投じて、従軍医師に対して無輸血治療の訓練を行うとのことであった。1994年以来、イングルウッドホスピタル・メディカルセンター内の輸血管理・無輸血治療研究所は、無輸血治療の最先端をいく施設として知られてきた。 今日まで、5万人以上の患者たちがアメリカ国内、また外国からやって来て治療を受けた。脳手術、心臓手術、整形手術、消化管手術といった、非常に難しく複雑な手術も、無輸血で行われた。その病院では、これまで100人以上の医師たちが無輸血手術の訓練を受けてきた。政府の認可を受けたことにより、今後さらに数百人規模の軍や民間の医師たちがアメリカ国内外から来て、統計的に証明されてきた治療法を学ぶことになっている。ロズマン下院議員は記者会見でこのように述べた。「ワシントンから1億5千万ドルという多額の予算を、イングルウッドホスピタル・メディカルセンターに引き出せてとてもうれしく思っている。これで総額4億7千万ドルが病院の無輸血治療プログラムに使われることになる。2002年以来私が訴え続けてきた事だが、これでEHMCプログラムのために6億ドル以上を計上することを確実に出来た。これらの資金は、病院の心臓治療センター、救急救命室、放射線情報システムそして高度無輸血治療施設へと充てられることになる。イングルウッド病院はこうした治療の重要な役割を担い、私は引き続きその助けとなれることをうれしく思う」。
ロズマン議員は、「我々がこの予算を国防費の中から得られたことを、私は誇りに思う。単に命を救ったり軍人や退役者の苦しみを軽減しただけでなく、連邦政府の税を抑えることが出来たのだ」と語った。
当施設の医長、アリエ・シャンダー博士は、ノース・ジャージー紙に対してこのように述べた。「無輸血治療は多くの医師たちにとって魅力的です。なぜなら、輸血を必要とする手術と比較して、術後の感染症のリスクを減らせるからです。また、特に戦時や災害時にはとても効果的です。そうした状況では、血液の供給が非常に少ないか、あるいはまったくないからです」
メディカルセンターの最高責任者、ダグラス氏は誇らしげにこう語った。「こうした巨額の資金を受けたことは、イングルウッドホスピタル・メディカルセンターにとって大変な名誉であり、無輸血治療と手術の分野での世界的なリーダーとしての我々の立場を裏付けるものとなった。一地域病院がこうした評価を受けることは、大変素晴らしい偉業である」

冬みず田んぼ                     2015.1.20

肥料が要らない、雑草が生えない、害虫が発生しない、そんな夢のような稲作技術が出てきた。「冬みず田んぼ」という方法である。宮城県田尻町の農家有志が実施している。冬みず田んぼとは冬の田んぼに水を張る技術です。普通は冬の田んぼには水は張らない。常識はずれのやり方だ。これにすると渡り鳥がやってきて糞(リン)をまいてくれるので肥料が要らない、普通の田んぼでは1平方mあたり雑草は160鰍ゥら180株ュ育するが、冬みずでは10〜40株ほどしか生えない、さらにカエルが多く誕生し、イネミズゾウムシやイネツトムシなどの害虫を食べてくれるので害虫駆除の農薬が要らない。まさに生態系を取り込んだ理想の稲作方法である。これからの普及が楽しみである。

海水から燃料を作ることに成功              2015.1.17

アメリカ海軍が海水を燃料にする技術を開発しました。
米海軍のフィリップ・クロム中将は「われわれにとって極めて画期的な達成だ」と語っている。海水から二酸化炭素と水素ガスを抽出し、これらを触媒コンバーターを用いて液化させ、燃料に変えるというものだ。実現すれば走りながら船内で海水から燃料を生産できるようになる。エネルギーの外部依存をしなくても良いようになる。自給自足エネルギーとなる。米海軍研究所の専門家によると、この技術を用いたジェット燃料の予想製造コストは、1ガロン(約3.8リットル)当たり3〜6ドル(約300〜600円)。同研究所では海水から製造した燃料を使用して、すでに航空機の飛行に成功している。クロム中将によると、この技術の利点は、船舶や航空機の従来のエンジンで利用できることにある。実際に米海軍の艦艇で同技術により燃料が生産されるのは、少なくとも10年後になる見込みだという。大変な時代がやってきたものだ。

雑草がガソリンになった                  2014.12.29

岐阜県にあるベンチャー企業が雑草からガソリン燃料となる「バイオエタノール」を作る技術を開発した。バイオエタノール、通常はサトウキビやトウモロコシなどから作る。ところが岐阜県のベンチャー企業が使用した原料は「雑草」です。同社には全国から見学に訪れる人たちが後を絶たないという。 なにしろ、その辺に生えている雑草なのですから。それで驚いてはいけません。この新技術では、使える原料が雑草だけではないのです。ゴルフ場で刈られた芝、オフィスから出る紙くずからもエタノールを作ることができるのです。もう一つ驚くのは製造装置の大きさです。広さ30平方メートルほどの工場に置かれたその装置、原料を処理する能力は1日に100キログラム。 国が取り組んでいる同種のプラントでは
敷地面積2千平方メートル以上、超巨大です。何故小型化に成功したのか。その秘密は特殊な酵素にあるといいます。国のプラントは1リットル当たり150円ほどかかるのに対し、同社では50円ほどです。採算ラインは100円と言われています。化石燃料に頼らない雑草エネルギー革命が始まっています。
ホンダも雑草プラントに取組んでいますよ。

透明なマウス標本作るのに成功            2014.12.17

 理化学研究所と東京大の研究チームが特殊な試薬を使って、「全身が透明なマウスの標本を作ることに成功した」と、米科学誌セルに発表した。赤血球が、化学物質の一種、アミノアルコールによって脱色されることを発見。死後、マウスの皮膚を取り除き、独自の溶液に2週間ほど漬けておくと筋肉や臓器を透明にすることができる。細胞核を染める薬剤を使用すると、細胞1個ずつの並び方なども立体的に観察できるという。臓器の細胞を詳しく観察でき、病気の原因解明などに役立つと期待されている技術だ。

空飛ぶ自動車、最新試作機発表          2014.12.12

空飛ぶ自動車「エアロモービル」の最新の試作機が29日、ウィーンで公開された。走行時最高時速200km、航続距離700km、重量400kg、翼を広げると8m、燃料はガソリン使用。
30年前から研究している開発者は2017年には販売できるかもしれないと予想している。将来的に最大の問題となるのは滑走路かもしれない。離陸に200mの距離が必要だからだ。果たして、日本の空で空飛ぶ自動車を見ることがきる日がくるのだろうか。

デジタルサイネージの時代に突入           2014,12,8

紙による広告システムがIT技術の進化で消えゆく。JR東日本は来年から、山手線で新型車両を運行させることになっている。この車両には中吊り広告、車両内壁面のポスター広告がすべて消える。その代わりに全て液晶パネルのデジタルサイネージ(電子看板)になるのだ。新型車両は山手線での試験運行後、JRのほかの路線での導入へと進んでいく。中吊り広告は明治時代から始まっている。長い歴史が終わろうとしている。

シャッターボタンのないカメラ               2014.11.17

キャノンがシャッターボタンのないデジカメを発表した。形状は真四角と今までに無かったデザインになっている。このデジカメ「パワーショットN」が国際見本市「International CES」で発表された。シャッターボタンがなければどうするのか?実は、レンズの根元についたリングで操作するのだ。リングを押すとシャッターを切ることができる。カメラをどんな角度に構えても、シャッターボタンの位置を気にすることなく撮影できるようにしたのだ。背面の可動式の液晶パネルをタッチすることでも撮影は可能だという。

原発に代わる芋発電                  2014.11.17

こんなものでも発電システムが作れるのか、という「芋発電」の研究が進んでいる。取組んでいるのは近畿大学鈴木高広教授。サツマイモを使ってメタンガスを発生させ、それを使って発電させるという。実用化すればエネルギー自給が可能になるばかりか、農業分野にも大きく貢献することにもなる。まさに、一石二鳥の技術だ。芋は成長が早いのでコストも低く抑えられる。エネルギー産業として成り立つのではないかと予想される。夢が膨らむ研究だ。

67歳の肌を36歳に蘇らせるのに成功       2014.11.7

化粧品会社のコーセーは10月15日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、67歳の日本人男性の肌の細胞を、同じ人の36歳時点の肌とほぼ同じ状態に若返らせることに成功したと発表した。同じ人から1980年以降、定期的に提供を受けていた、36〜67歳の五つの異なる年齢の肌の細胞を、京大のiPS細胞研究所でiPS細胞にした。同社が分析したところ、老化の指標となる染色体の状態は五つのすべての年代で回復し、67歳時点のものも36歳時点とほぼ同じ状態になったという。

ドバイ、グーグルグラスを警官に配布。       2014.10.26

ドバイ警察は、この10月に「顔認識技術を内蔵したグーグル・グラスを警官に配布し、犯罪捜査のレベルを上げる」と発表した。顔の特徴から手配犯が認識できる。第1段階では交通違反車両の追跡に導入し、次の段階で捜査に使用する予定だという。この流れはすべての国に波及しそうだ。

10年以内にトラックにも積める小型核融合炉が誕生   2014.10.18

米航空防衛機器大手ロッキード・マーチン<LMT.N>は15日、核融合エネルギー装置の開発において10年以内にトラックに搭載可能な小型の核融合炉を実用化できると発表した。飛躍的な技術革新により、出力が100メガワットで、従来のものより10倍小さく大型トラックの後部にも積めることができるという。5年以内に試作品を作り、10年で実用核融合炉を生産できる見通し。小型核融合炉は、重水素と三重水素の融合反応を利用したもので、石油などの化石燃料の約1000万倍ものエネルギーを生み出せる。放射性廃棄物に関しても完全になくせる可能性もあるともいうが、こちらは同時に実用化というのは難しそうだ。小型核融合炉は、もちろん、軍事に使える。原子力潜水艦、原子力空母などの原子炉エンジンが小型核融合炉に切り替わっていくことが予想される。

パワードスーツ、量産化                2014.10.3

パナソニックが「パワードスーツ」を世界で初めて量産化する。筋力を機械的にサポートして重い物を持ち上げることができる。2015年にも発売開始。価格は1着50万円程度。開発はパナソニックの子会社で、ロボット事業を展開するアクティブリンク。100キロの重量物を持ち上げることができ、最大時速8キロで走行。 商品名は「パワーローダーライト」。1回の電池充電で2〜3時間動かせる。

次世代型原子炉の研究再開             2014.9.23

水素爆発のしない次世代型原子炉の研究開発が2015年にも本格的に始まる。従来の軽水炉型原子炉ではなく、高温ガス炉という技術を使う。冷却に水ではなく、化学的に安定しているヘリウムガスを使うため、水素爆発などが起きず、安全性が高いとされる。この高温ガス炉、日本は1990年代から日本原子力研究所(現在の日本原子力研究開発機構)を中心に研究開発を行ってきたもの。試験研究炉では98年、核分裂を連続して発生させる「臨界」に初めて成功している。ただ、震災を受けて2011年3月に運転を停止して以降、研究は進んでいなかった。

磁粉体製造装置                  2014.8.27

磁粉体製造装置とは火力や電気を使わずに鉄・ガラス以外の物質を灰にする技術である。研究開発し、特許を取得しているのは元映画監督曾根中生(本名:曽根義忠)さん。他にも油と水を混合して新しい燃料を作る「エマルジョン燃料装置」という技術も特許を取得している。果たして曽根さんが特許を取ったというこの2つの技術は実用化されるのだろうか。関心ある人は調べてみては。

画期的な斜面防災工法-ノンフレーム工法     2014.8.10

皆さんは山際の斜面が崩れないようにコンクリートで固められた光景を何度となく見たことがあるでしょう。当たり前の光景ですが、それが変わろうとしています。ノンフレーム工法という技術が出てきたのです。開発したのは日鉄住金建材。この工法はコンクリートで表面を覆わないため草木が自然の状態で生えるのです。まさに自然を損なわない、自然を大事にした工法といえます。ヒントは「樹木の根」にあったといいます。木が地中深く根を張っている斜面は崩れにくいのです。そこで地表を覆うのではなく、地中に人口の根を張ることにしたのです。それが「ノンフレーム工法」です。自然環境や景観を損なわず、それでいてがけ崩れを防ぐ、まさに21世紀の求めるグリーンテクノロジーがここにもありました。

ロボットが家に来る                   2014.7.30

いよいよロボット時代が到来か。ソフトバンクは来年(2015年)2月に家庭用パーソナルロボット「Pepper」を発売することを発表した。価格は20万円ほど。驚くべき低価格だ。手塚治虫のマンガの未来物語の中にロボットの「ロビタ」が登場する。手塚氏の描いた通りの世界がやってきそうだ。自動車が誕生して世界が一変したようにロボットが世界を一変するだろう。来年はロボット元年となる歴史的な年になるでしょう。

海水から燃料を作り、飛行機を飛ばす        2014.7.26

米海軍が「海水を燃料にする技術を開発した」と発表した。
米海軍のフィリップ・クロム中将は「われわれにとって極めて画期的な達成だ」と語る。専門家たちは、海水から二酸化炭素と水素ガスを抽出する方法だろうと推測する。船舶だけではなく航空機
への利用も可能となるという。実現すればタンカーに依存することなく、洋上の船舶で燃料を生産できるようになる。米海軍研究所の専門家によると、この技術を用いたジェット燃料の予想製造コストは、1ガロン(約3.8リットル)当たり3〜6ドル(約300〜600円)。同研究所では海水から製造した燃料を使用して、すでに航空機の飛行に成功している。クロム中将によると、この技術の利点は、船舶や航空機の従来のエンジンで利用できることにある。実際に米海軍の艦艇で同技術により燃料が生産されるのは、少なくとも10年後になる見込みだ

体内端末、サウスポー                2016.7.1

 スマホ、グーグルグラス、ウエラブルなど、IT技術の進化はとどまることを知りません。ついに、人間の体に埋め込むIT機器が登場しました。その名はサウスポー。
 米ミネソタ州在住の電子エンジニアブライアン・マクイーボイ氏が、人間の皮膚の下に埋め込む羅針盤を開発しました。自身が“実験台”となってこの製品の機能を試しています。
 名前は「サウスポー」。人類に永遠の命を与えるといったユニークな研究を続ける世界的な共同プロジェクト「Biohack.me(バイオハック・ミー)」を通じて開発されました。もともと山登りやピクニック、マウンテンバイクといったアウトドアスポーツを楽しむ人々向けに作られた足首に装着して使うウエアラブル型羅針盤「ノースポー」(ひとつ159・99ドル=1万6000円)から着想を得て作ったといいます。
 米の25セント硬貨の直径よりさらに小さい円柱形で、小型の羅針盤をシリコンでコーティングし、丸みを帯びたチタン製のカプセルで密封してあります。これを人間の皮膚の下に埋め込むのですが、利用者が北を向くと羅針盤の超極細のアンテナが反応。皮膚の下でかすかに振動し「そっちが北ですよ」と知らせてくれるのです。いやはや恐るべし。
「バイオハック・ミー」プロジェクトでは、他にもこうした人体に埋め込む機器が多く開発しているという。チェックしてみては。

無農薬で生きた化石大量発生               2014.5.22

農薬を使わなければ生態系が戻る。それを実証しているのが宮城県涌谷町吉住の無農薬栽培農家、黒澤重雄さんです。黒澤さんの水田ではカブトエビが大量に発生している。カブトガニは別名「田の草取り虫」といわれており、雑草の生えるのを防いでくれる。黒澤さんがカブトエビを発見したのは10年ほど前、初めてカブトエビが泳いでいるのを確認した。それから毎年発生し、今年は栽培土を研究している東京農大が黒澤さんから送ってもらった土からカブトエビが発生したと連絡してきたという。カブトエビは東南アジアなどが原産の「生きた化石」とされ、日本には明治時代に移入されたという。

世界初、汚れない自動車、日産               2014.5.15

ヨーロッパの欧州日産が「世界で初めてのセルフクリーニングする車」を公開した。表面に汚れをはじく機能を持った液剤でコーティング処理。公開された映像には車体の右半分にコーティング塗装して泥道を走った様子が。走行後、左半分と比較すると一目瞭然の結果が見られた。近々「汚れない自動車」「洗車機能付き自動車」というキャッチコピーで私たちの前に現れることだろう。

トンボ型風力発電、世界初                2014.5.5

トンボのように4枚の羽根を使って発電する「羽ばたき式小型風力発電装置」が愛知県豊橋市大岩町の市視聴覚教育センター屋上に設置された。全国初のトンボ型風力発電。装置は、高さ約5メートルの支柱の上に取り付けられた4枚の羽根が上下に動く。全幅4.8メートル。1枚の長さは2.5メートル。最大出力は700ワット。発電した電気は蓄電池に充電し、隣接する市地下資源館の館内照明に使用するという。

スーパーマイク誕生                   2014.4.18

NTTがスーパーマイクを開発した。20m先で話す人の会話を聞くことができるというもの。ターゲットを絞って、「その人」だけの会話を聞くことができるのだ。望遠鏡がズームで遠くのものを大きく見えるように、このスーパーマイクは遠くの人の会話を聞くことができるので「ズームアップマイク」と名づけられている。装置は幅4m、高さ1.5m、100本のマイクと反射板でできている。持ち歩くわけにはいかない。野球中継などでキャッチャーとピッチャーのひそひそ話が筒抜けということになるかも。

迎撃革命起きる。レーザーでミサイルを撃ち落とす。    20.14.3.20

北朝鮮からテポドンが撃たれた。「パトリオットミサイル」で撃ち落とせ!というシュミレーションが今までなされてきた。ミサイルをミサイルで撃ち落とすという迎撃システムだ。しかし、2013年12月11日、この技術で革命が起きた。レーザー光線で撃ち落とす技術が完成したのだ。ハドソン研究所主席研究員の日高義樹氏の最新の著書から紹介する。
「2013年12月11日、アメリカ陸軍は歴史以来初めて、装甲車に搭載した高エネルギーのレーザー砲で、飛来する90発の砲弾を撃ち落とすことに成功した。正確に言えば、アメリカのボーイング社が作製したヘルMDプログラムと呼ばれる、ロケットミサイル、迎撃砲、大砲、無人偵察機をレーザー砲で撃ち落とすシステムの実験に成功した。この日の実験では、装甲車を狙って飛んでくる90発の迫撃砲弾をレーザー砲が捕らえ、すべて撃ち落としたのだが、これはまさに歴史的な出来事といえる」と明言している。もちろん、攻撃兵器としても使える。戦闘における弾薬切れ、弾薬の補給という問題がすべて解決する革命的な武器でもある。「・・・レーザー砲を使えば、電力を補給できる限り、砲撃を続けることができる。その砲弾を積んでおく場所も必要としない。戦場で見られる惨劇は弾薬庫が直撃され爆発が起きたことによって生じるが、レーザー砲で攻撃を行なえば、そういった被害も遭わずに済む」。さらに「アメリカ海軍のグリナート総司令官が私にこういったことがある。『アメリカ海軍は大砲に代わって、電磁波砲を実践はいびすることになるだろう」。ターミネーターの時代がやってきた。

洋上風力発電、世界最大 ふくしま未来        2014.3.14        

世界最大規模の洋上風力発電プロジェクト「ふくしま未来」がスタートしている。2013年11月、福島県沖合20kmの所に一基の風車が浮かべられた。2000kwの発電をする。海上浮体式で長さ700mの鎖で水深120mの海底につなげられている2014年中に7000kw2基を建設する予定となっている。完成すれば浮体式では世界最大となる。福島県は原発に頼らない再生可能エネルギーで2040年までに県内のエネルギーをすべてまかなうプロジェクトをスタートさせている。

歯が蘇る、エムドゲイン療法              2014.3.3

エムドゲイン療法という言葉を聞いたことがあるでしょうか。歯周病によって失われた歯槽骨(歯を支える骨)や歯肉などの歯周組織を蘇らせる働きを持ったゲルを塗布する治療のことです。バイオ・リジェネレーションとも呼ばれています。特殊なゲルを直接患部に塗るだけで破壊された歯周組織が元に復元されていきます。治療は歯肉を切開し、歯根をきれいにして、ゲルを塗布し、縫合します。約1時間で済みます。麻酔をするので痛みはありません。2週間ほどで普通の食事ができるようになります。半年から1年ほどぐらぐらしていた歯がしっかりするようになります。費用は1本4万8千円〜20万円だそうです。治療期間は半年〜1年。東京医科歯科大学歯学部付属病院やスゥエーデンデンタルセンター(東京千代田区)、大阪歯科大学附属病院他で行われています。

地熱発電普及率ゼロ                  2014.2.27

3.11以降原子力発電から自然エネルギーへのシフトが世界的に起きている。その一つに地熱発電がある。過去5年でで世界の地熱発電は20%も増えている。一方、日本では1999年の八丈島地熱発電所の開設以来、1ヵ所も新設されていない。普及していない原因のひとつには、近隣の温泉地との軋轢がある。地熱発電所の近くには温泉街があるケースが多く、地熱発電の影響で源泉が枯れるのではという懸念が、温泉旅館の反対につながっているようだ。弘前大学・北日本新エネルギー研究所の村岡洋文教授は「地熱発電で利用する熱水の層と、温泉で使用する温水の層では深度が異なるので、両方の層が干渉し合って温泉に影響が出る可能性は極めて低い」と語るが、万一自身の経営する温泉が、地熱発電のボーリングなどの結果、枯れてしまったり、湯量がすくなくなったりしたら、「どうしてくれるんだ。何代にもわたってやってきた温泉なのに」という事になる懸念があるからだ。さらに、地熱発電に最も適した比較的浅い深度にある150度以上の熱水源の82%が国立公園の開発規制区域に存在することも大きな理由ともなっている。当然、環境保護派の反対運動も起きている。阿部博光氏別府大学准教授は「発電所が公園内のすべてを占有することはないのだから、人が簡単には立ち入れない区域に限って設置を許可すべきです。それに、環境保護をいうなら、二酸化炭素をほとんど出さない地熱発電は温暖化対策にもなる。また、後世に負の遺産を残さない。中長期的に見れば、地域の生態系を守ることにもつながるんです」と語る。いずれにしても温泉好きな日本人にとっては単にエネルギー源として合理的に考えることのできない問題となっているようだ。

雪で冷房、新千歳空港                 2014.2.19

新千歳空港が年間冷房の4分の1を雪を使って、大幅節約している。2009年、滑走路沿いに立て100m、横200m、高さ9mの巨大な雪山を作った。これで空港施設を冷房している。夏になったらあっという間に雪はとけるんじゃないの?と誰しも思うところ。秘密の技術があったのです。暑さ5cmの発泡スチロールをポリエチレン製のシートで挟んでかぶせるのです。そうするとなんと、1年間に1.5mほどしか溶けないんです。雪山の2割は溶けてしまいますが、8割は溶けないで使えるんです。この方法だと札幌駅のショッピングモール、駅ビルなども雪冷房でOKだそうです。いつか雪の山が札幌駅の前で見られるかも。

フォーミュラEスタート                   2014.2.5

電気自動車のF1ともいえるフォーミュラEが今年スタートした。最高速度400Km/時以上、一回の充電で1000km走行できるという電気自動車が現れてきている。電気自動車の能力は現在のF1レースカーに匹敵するほどになってきた。そういう技術的な条件を満たすほどになったためにフォミューラEがスタートとすることになった。フォーミュラEの新シーズンは今年9月、北京でスタート。計10チームが10都市でレースを行う予定となっている。このレースには映画「タイタニック」の主人公レオナルド・ディカプリオ氏がフォーミュラEに、「ベンチュリ・グランプリ」チームの共同設立者として参戦することを発表している。彼は「地球の未来は、燃費効率の良い、クリーンエネルギーを使用する自動車の導入にかかっている」とコメントしている。さらに「ベンチュリ・グランプリは環境に優しいレーシングチームを設立するという判断で、素晴らしい先見の明を示した。この取り組みに参加できることをうれしく思う」と述べている。
電気自動車の流れは確実にやってきているようだ。

裸眼で3Dテレビ、出た!                2014.1.28

世界最大の家電見本市「CES(セス)」が米ラスベガスで開かれた。ここでシャープが出展した3Dテレビが話題になっています。3D専用のメガネがいらないからだ。シャープが出展したのは、オランダのフィリップス、米ドルビーラボラトリーズと共同開発した85型テレビ。メガネなしで観れる8Kの3Dテレビは世界で初めて。その迫力を体感しようと来場者が集まった。いよいよ3Dも裸眼の時代に入った。

滞空時間5年、無人偵察機               2014.1.12

DARP(アメリカ国防高等研究計画局)が滞空時間が連続5年という無人監視飛行機を開発中。年内にも飛行実験が行われる見通しとなっていることが分かった。この無人監視機の名はヴァルチャー。高度18000〜27000mという成層圏を飛ぶ。翼の端から端まで122m。映像を見るとグライダーを4機横につなげた姿をしている。燃料補給なしで5年間も飛び続けるというそのハイテクとは、太陽光発電だ。太陽光だけで飛ぶ飛行機としては「ソーラーインパルス」がある。2003年から研究され2010年にスイスのブリュッセルからパリまでを飛び、世界を驚かせた。

ナノハミングバード 、デビュー間近          2013.12.29

長さ15cm、重さ20gの、見た目がハチドリの無人偵察機がAV社(アメリカ)によって開発されている。まるでおもちゃの鳥のようだが、本物のハチドリのように羽ばたきし、飛んだり、空中停止したりできる。小型カメラが搭載されており、敵の様子をモニター画面で見ることができる。映画のワンシーンを見る思いである。今のところ最大速度は時速18km、最大飛行時間11分だが、どんどん進化するだろう。あなたの頭の上を飛んでいるハエが実はメカ蝿だった、なんて時代がもうそこに来ている。ちなみにこのような羽ばたき型の飛行機を「オーニソプター」という。

空飛ぶ自転車、誕生                   2013.12.11

2013年6月13日、チェコの首都プラハで自転車が初めて空を飛んだ。そんな馬鹿な。いや、本当なんです。名付けてFlying Bike(空飛ぶ自転車)。最高速度50km/h、バッテリーでファンを回す。飛行時間は5分と短いが、しっかり空中を飛ぶ。
開発したのはチェコのデザイナー。1年半かけて製作した。空を飛ぶ動画を観たい人は「空飛ぶ自動車」でいますぐ検索。

日本初、下水汚泥燃料化施設誕生          2013.12.1          

広島市は従来、廃棄物として焼却処理していた下水汚泥を100%資源化し、焼却に代わる新たな技術の導入を決定した。請け負ったのはJパワーと月島機械など4社による共同企業体。昨年4月から稼動。燃料転換された下水汚泥は28000トン。広島市の排出量の50%になる。燃料化されたものは竹原火力発電所で使用。年間2800トンの石炭消費の減少となった。また、下水処理場では「化石燃料使用量ゼロ」を実現した。下水汚泥の燃料化に取組んできたJパワーでは「低温炭化燃料製造法」を他国に先駆けて完成した。これも日本初の技術である。世界の下水処理場が、日本の技術で燃料製造の場と変貌する。

シャワー革命                       2013.11.20

シャワーに必要な水は年間にわずか5ℓ。一体、どうなってのる。仕組みは「循環」だ。世界で初めての循環型、お湯のリサイクルシャワーが誕生した。スウェーデンのデザイナーマジュビ氏が開発した。もちろん、水道代を大幅に節約できます。宇宙船では水をリサイクルして使っている。それも何年間も。これにヒントを得て、地上でも作れないかと研究開発し、できたのが「オルブシス・シャワー」だ。
シャワーヘッドから出てきたお湯を排水口から集める。流れを止めることなく浄化。そして、シャワーヘッドへと送り込まれていく。
一般に10分間のシャワーで使う湯の量は約150ℓ。オルブシス・シャワーを使えば、5ℓ。30分の1だ。それを繰り返し使うことができる。これは年間の水道光熱費約約13万円の節約になるそうだ。このアイデアは米航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターとの共同プロジェクトにも組み込まれているというから本物だ。米環境保護局の統計によると、1年間でシャワーに使う水の量は約4兆5000億ℓにのぼるという。オルブシス・シャワーの技術は、途上国がかかえる水問題を解決する技術として応用できる。マジュビさんは「できるだけ多くの人にこれを使ってもらいたい。水の節約だけでなく、地球の資源をいかに賢く使うかに取組みたい」と語る。

65万円の車、誕生。ダイハツ             2013.10.17

9/19、インドネシア、ジャカルタで国際モーターショウが行われた。ここでダイハツがインドネシアのエコカープログラム「LCGC(ローコストグリンカー)」第一号として「アイラ」を発表した。アイラの価格は65万円。ダイハツはインドネシア専用ブランドで勝負している。アイラはOEMで「アギア」としてトヨタからも販売されることになっている。

紙の太陽電池できる。製造コスト10万分の1    2013.9.24

大阪大学産業科学研究所の能木(のぎ)雅也准教授(材料学)らのグループが厚さ1ミリ以下の紙の太陽電池を開発した。原料は木材パルプ。製造コストも従来の10万分の1に抑えられるという。厚さ1ミリ以下で折りたたむことができ、災害時に被災地で使うなどの用途が考えられる。数年後の実用化を目指している

ソーラーカー、トヨタ2000GT             2013.9.10

トヨタ2000GTが電気自動車にといってもただの電気自動車じゃない、太陽光発電による電気自動車「ソーラーカー」になったのだ。
「東京オートサロン」が今年1月13日、千葉市の幕張メッセで開幕した。大手自動車メーカーや部品メーカー367社が630台を出展。そこで注目を集めたのが、トヨタ自動車の往年の名車「トヨタ2000GT」の電気自動車(EV)である。ボンネットに太陽電池をつけ、太陽エネルギーだけで走れるソーラー電気自動車に改造。最高時速200kmだ。

広がる幹細胞治療                2013.8.30

「夢の新技術」とも言われている「幹細胞治療」。どのような治療技術なのか。現在、糖尿病などの成人病の予防、ガンや脳卒中、アレルギーなどさまざまな病気に対して行われている。流れはこうだ。@カウンセリング及び採決 A患者のお腹から注射で脂肪を5g取り出す B脂肪から幹細胞を抽出、約1ヶ月かけて培養し、数を増やす C培養した幹細胞を点滴や注射で患者の体内に戻す D幹細胞が患部に届くと傷ついた組織が再生す。
 以上の流れで治療が行われるが、アレルギーやうつ病、間接リウマチなど多数の疾患に効果があるとされている。費用は1回150万円から200万円。もちろん、1回で終わらないケースもある。
ダメージを受けた細胞を幹細胞で再生させるので「再生治療」ともいう。マウス実験では歯の再生に成功している。これを書いていると、老眼が若いころに戻せるのか、髪の毛の毛母細胞は、事故で亡くした足はどうなの、と思ってしまう。若返りに幹細胞治療をPRしているクリニックもあるそうだ。新しい技術だけに問題も多い。2010年に京都で韓国人が幹細胞治療中に死ぬという事故が起きた。幹細胞治療を行う現場医療関係者からのデータ公開もないため、効果の確率も出せない状態だ。中には期待していたほどの効果がなかったということも起きている。技術的には完成へ向かって進んでいくと予想される。

時速11万kmの宇宙船            2013.8.18

地球上に70億人の人間を乗せて宇宙を時速11万kmで飛ぶ物体が現れた、と言えば誰もがびっくりするかも知れませんね。ジェット旅客機でさえ時速1000kmですからその10倍以上です。ロケットで時速3万kmです。時速11万km、しかも乗客が70億人というケタはずれの宇宙船、それは地球なのです。地球は人類の最新技術をもってしても到達しえないハイテク宇宙船だったのです。地球は太陽の周りを回っています。そのスピードが時速11万kmなのです。これを公転スピードといいます。では、自転スピードはというと時速約1700kmです。ジェット機よりはずっと速い。

肺ガンを見つける電子鼻            2013.8.13 

犬に肺ガンのニオイを嗅ぎ分ける能力があると発表された。発表したのはオーストリアの研究チーム。研究チームのペーター・エールハルト氏は、「犬は何の問題もなく、腫瘍のある患者を識別する」と語った。実験によると犬は120の呼気検体の中から70%の確率でがん患者の呼気を嗅ぎ当てた。研究チームの一員であるウィーンのオットー・ワーグナー病院で勤めるミヒャエル・ミュラー氏は、最終目標は病院に犬を配置することではなく、犬が検知している臭いを突き止めることだという。臭いが分かれば「電子鼻」検知器ができるそうだ。

タービンブレード世界一               2.13.7.24                        

タービンブレードとは発電機のタービンに使われる「羽」のことです。これは1300度の高温に耐える耐熱性と強度が求められます。特に空気を通して冷却するための穴がポイントとなるのだが、この技術は日本のIHIしか持っていないのです。だから、IHI相馬工場で作られるタービンブレードは世界の主要なジェットエンジンメーカーの三社のすべて採用しているのです。もう一つ、IHIはジェットエンジンのオーバーホールで世界一です。IHI瑞穂工場です。こういうことを聞くと誇らしく思いますね。

大豆から背広を作った         2013.6.30

昔、石油からハンバーグを作ったという話を聞いたことがあるが、これは大豆から背広を作った話。実は、これ、1935年の話だというからびっくり。思わず、ホントかいなと突っ込みを入れたいところですが、作ったのが自動車王といわれたヘンリー・フォードだと聞くと、へぇ〜、と言いたくなる。1935年、フォード本社工場のあるミシガン州ディアボーンで会議と宴会が行われ、多くの関係者が出席した。フォードは着ていたスーツを自慢し、その生地の触わりごこちの素晴らしさを実感させるために触るよう言ったという。「素晴らしい」と言葉を聞いて、彼はおもむろに言った。「この羽毛ののように柔らかい布は大豆だけで作ったものだ」と。当然、1935年の話だから、居並ぶ人たちはびっくり仰天した。彼はこのスーツを作るのに4万ドル(今のドルで換算すると50万ドル)かけたそうだ。どうして大豆にそんな大金をかけたのか。大豆で車のボディはじめ部品を作ろうとしたからなのです。大豆でそんなことまでできるとは。現在、大豆はディーゼルエンジンの燃料、印刷のインク、洗剤まで食品以外の商品の原料になっている。

原発に製造者責任を課すーインド      2013.6.13

インドは2010年9月に原子力損害賠償法を成立させていた。この法律では原発事故が発生した場合、原子炉メーカーにまで責任が及ぶ。
1984年、米ユニオン・カーバイト社の化学工場から有毒ガスが漏れ、死者2万5000人、負傷者は数十万人にも上った。この事件がきっかけとなり、できた法律だ。日本では原発事故が起きても、電力事業者しか賠償責任を負わない。福島原発の事故では原子炉を輸出した米ゼネラル・エレクトリック(GE)に賠償責任はない。原子力災害賠償法で製造者責任が免責されているからだ。賠償責任は、原発を運用する電力会社のみとなっている。東電である。インドは製造者責任が、はっきりと明記されている。インドで原子炉の建設を目指す米GEと組む日立製作所、米ウェスチングハウス(WH)を傘下に持つ東芝には、この法律が適用される。GE=日立、WH=東芝両陣営は、インド政府に対して「原子力損害に対する補足的な補償に関する条約」(原発事故の際の責任を運営会社に負わせ、発電システムメーカーには補償責任を問わない国際条約)に署名するよう求めている。

石炭ガス発電、実用化に向けて         2013.6.11

中国電力とJパワー(電源開発)は高い発電効率を目指し、た石炭ガス化複合発電の実証試験発電所を広島県大崎上島町に着工した。2017年」3月の試験開始を目指す。出力16万6000kw、900億円の投資。品質が低い石炭を使うことができ、発電効率を従来の石炭使用よりも12%アップすることができる。

スカイボイスU                  2013.5.12

スカイボイスUとは無線式の音声拡張器です。作ったのは伊吹電子(川崎市)。受信機セットで29800円。従来、音声を拾うのは耳にあてた補聴器だった。これだとテレビなどは人から離れていると拾うのが難しい。それをワイヤレスで音声を飛ばすことで解消した。2個でセット、ひとつをテレビの前に置き、ひとつを自分の耳に当てる。これだとかなり離れていてもはっきり聞こえる。集音マイクで取った音をワイヤレスで飛ばす、というものなんです。松田正雄社長は「作ったのは母親が補聴器が不快で使わなくなったため」という。母を思う心がスカイボイスUを作りました。問い合わせ 伊吹電子 .044-888-3796

キャベツ+サソリ=?              2013.4.17

米国産トマトの7〜8割が遺伝子組み換えトマトになっている。遺伝子組み換え技術は世界企業であるモンサント社が主導している技術であるが、食用キャベツにサソリの遺伝子を組み込むことに成功したという。いつ、どの企業がそのようなキャベツを作ったか明らかではないが、船瀬俊介氏によるとすでに完成しているという。キャベツの葉を食べる芋虫を殺すためにキャベツの遺伝子にサソリの猛毒遺伝子を組み合わせた。船瀬氏は彼の著書「モンスター食品が世界を食いつくす」で「・・イモムシがひとくちでも葉をかじると、即座にサソリの毒が体にまわり、コロリと即死する。つまり、キング・コーンと同様、外から農薬をまく代わりに、遺伝子組み換え技術で作物の中に農薬を発生させる、という発想だ」と説明する。芋虫がかじるとコロリと死ぬキャベツを人間が食べればどうなるのだろうか。ついつい考えてしまう。遺伝子組み換え技術の最先端は、クローン技術と同じくその副作用が隠されているように思える。気になる最先端技術だ。

ナノ絆創膏                         2013.3.21

手術後の傷口はどうするか、「糸で縫う」と答える人が多いのではないでしょうか。中には「私は接着剤を使ったわよ」という方もおられるのでは。最新医学では「ナノ絆創膏」が使われているんです。ナノ絆創膏はその厚さ、食品用ラップフィルムの1000分の1以下。ナノ技術というものを使って作ります。早稲田大学理工学術院・武岡真司教授や防衛大学グループの研究によって開発された。カニの甲羅に含まれているキトサンと昆布のぬめり成分のアルギン酸塩を交互に層にして作る。20層、75ナノメートルの厚さのフィルムだ。実験として犬の肺に空いた6ミリ程度の穴にナノ絆創膏を貼りつけた。すると見事に一か月後には穴がふさがり、健康な細胞によって復元された。使い道によっては様々な用途が考えられるというナノ絆創膏、これからが楽しみな技術だ。

ミドリムシがジェット燃料に                 2013.1.28

ミドリムシが屋外で大量に培養されいる。大量培養しているのは潟ーグレナの出雲充社長。ミドリムシは学名をユーグレナといいます。出雲社長は「2018年には石垣島で作ったミドリムシを燃料にした飛行機が飛ぶ」という。現在、全日空と共同研究しているミドリ虫燃料が実用化され、10%ほど混合されたジェット燃料になると予想されている。あと5年だ。ミドリムシは動物でもあり、植物でもある。だから、名前がミドリムシだ。燃料として使えるという事は原子力エネルギーの替わりに使えるかも。石油の時代からミドリムシの時代がくるのかな?

国内最大級のメガソーラー        2013.1.18

愛知県田原市に国内最大級の太陽光発電所、メガソーラーが誕生する。出力77000kw。一般家庭35000世帯に相当する電力。施工は三菱商事。投資額は200億円を超える。今年2月に着工、2015年1月稼働を目指す。三井化学は出力5万kwのメガソーラーを建設中。丸紅は大分市に81500kwのメガソーラーを建設する。全国の JAも太陽光発電に取り組み始めている。個人が自宅の屋根に設置する個人の太陽光発電規模からメガソーラーまで、私たちの知らない所で太陽光発電が急速に普及し始めている。

インプラントで問題多発           2012.10.8

歯周病が国民病として広がっている。歯茎が腐り、歯がぐらつき、抜けてしまう。高齢化とも相まって歯が抜けて不自由を感じる人は若者から老人まで非常に多い。従来は歯が抜けると入れ歯をしていたが、昨今はインプラント技術が登場、多くの人入れ歯よりもインプラントを選んでいる。そのインプラントだが、問題も多い。このたび日本歯科医学会が初めて全国調査を行った。医学会は今年3月、全国の歯科医師会を通じて歯科診療所の医師1000人に調査票を送り、423人から回答を得た。調査の結果、歯科医の6割が何らかのトラブルを経験していることが分かった。主なものとしては破損、インプラント周囲の炎症である。さらに、4人に1人が「神経まひ」や「異常出血」などの重い医療トラブルを経験。インプラント治療は自由診療であるため、共通の治療ガイドラインはない。そのため、インプラントの技術も設備などもかなりバラツキがあった。医学界では患者を守るため問題解決に取組む必要に迫られている。

カンファ水                         2012.8.28

「カンファ水」と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。食品業界関係の人なら知っているかもしれないが、一般の人は知らないでしょう。カンファ水とは飲める次亜塩素酸ナトリウムと言っていいかも。次亜塩素酸ナトリウムは塩素を元に作られる殺菌剤です。カビキラーの主成分といえばお判りでしょう。また、漂白剤としてハイターとしても使われています。口に入れたり、飲んだりは絶対してはいけないものです。その次亜塩素酸ナトリウムが飲めるほどに安全なものになったというのです。どのようにしたのでしょう。原理は200年以上前からあったそうですが、実際にそれを実用化した人はこの間いなかった。なぜか、次亜塩素酸ナトリウム素は強アルカリです。安全なものにするには強アルカリを水なみの中性にする必要があります。中性にするためには酸性液剤を使います。その際、どうしても「混ぜるな危険」で塩素ガスが発生、大変危険な事態になります。塩素ガスを発生させずに「安全な次亜塩素酸ナトリウム溶液」を作ることができない、それが技術的な限界でした。その壁を乗り越えたのが潟nセッパー技研代表の菊池恒郎さんです。これはまさに200年ぶりの技術革新と言えます。次亜塩素酸ナトリウムに希塩酸を混ぜ、水を加えるという技術です。同社のプラントは国内の食品工場だけでなく海外でも注目され始めています。
同プラントから作られた安全な次亜塩素酸ナトリウム水はカンファ水と呼ばれている。その内ドラッグストアなどで見かけるようになるかも。

苛性ソーダを毒性の無い性質にする液剤誕生    2012.8.13

毒物及び劇物取締法で指定されている苛性ソーダ(水酸化Na)。素手で触ると火傷する。目にかかると失明する。それほどの毒性を持っている苛性ソーダがある物質を添加すると素手で触れるようになるという。研究開発したのはオーダーメードで液剤・洗剤の研究開発をしているLaBo.1(大阪・潟Rスモ88)。苛性ソーダのパワーを殺さず、いや、それ以上のパワーを与えながら、毒性刺激性を添加剤でコントロールする。すでに数年前からハウスクリーニング業界、ビルクリーニング業界ではひそかに知られていた「知る人ぞ知る」の事実だ。関心ある方は一度訪ねてみては。現場で働く多くの人を救っている隠れた存在だ。

JETMAN                 2012.8.4

空を鳥のように飛べたらどんなにいいだろうか。そう思ったことはないだろうか。最近は空を飛ぶ道具もいろいろ研究開発されているが、今日、紹介するのは時速300Kmで空を飛ぶ人間の話だ。その名もJETMAN。スイス人イブ・ロッシーさんだ。人類史上初めてジェットエンジンを搭載した翼で空を飛んだ人間だ。実際に飛んでいるところを見たいって。それならJETMANで検索してみてくれ。次は君がJETMANだ。

岩波メソッド ゴースト暗算              2012.7.23

今回は暗算テクノロジーの世界的な発表だ。九九をはるかに超える99×99までの計算をすぐに答えることができる暗算理論が発表された。インド人は19×19まで暗算でき、世界で一番優秀だとも言われてきたがこの暗算方法が学校で教えられたら日本人が世界一になる日も近い。考案したのは岩波邦明さん。東大医学部生である。名付けて「岩波メソッドゴースト暗算」。岩波さんは「小学校で九九を習うのは2年生ですが、九九さえできるようになれば、あとは足し算しか使わないのがこのメソッドの特徴です。だから小学3年生以上であれば誰でも始められるのですが、やってみるとお子さんたちの習得能力に驚きます。早いお子さんだと3時間ほどで、2ケタ×2ケタの暗算ができるようになり、6時間以内には全員ができるようになりました」と言う。岩波メソッド、書店でも手に入れることができます。脳トレにも使えますね。

ソーラ―タンカー、登場                 2012.6.29

世界で初となるソーラータンカーが誕生した。タンカーの名はエメラルド・エース。商船三井と三菱重工、パナソニックにより実現した。甲板にパネル768枚を敷き詰める。出力160KW。一般家庭の50戸分だ。搭載のディーゼル発電機完全に停止することができる。一般家庭においても自家発電、自給自足エネルギーシステム装備のハウスがテレビCMでも出てくるようになった。遠い外国から石油を積んでくる、遠い山の中で電気を作って電線で引っ張って来る、このような遠いところで作ったものを持ってくるのではなく、必要なエネルギーは自分で作ってまかなう、そんな時代が足早にやって来ているのを感じる。

微生物がフクシマを救う       2012.6.19

放射能で土地が汚染され、いつ帰ることができるのか、帰ることができないのか、除染が進まない中、1年以上が経った。悶々とする中、大きなニュースが入ってきた。「微生物が放射能を消す」というのだ。その微生物の名は「耐放射線細菌」だ。原爆を投下された長崎、広島は100年〜150年は人が住めないと言われていた。それが奇跡の復活をした。その陰には微生物「耐放射線細菌」
の活躍があったというのです。このことはアメリカの学者たちも知っていたという。そう語るのは環境微生物博士の高嶋康豪氏だ。高嶋氏は複合発酵法という方法を研究し、フクシマの放射能汚染の土地で実験をし、データを取った。2012年1月3日、日本環境調査研究所からその分析結果が発表された。実験が行われたのは福島県川俣町。それによると総セシウム濃度が試験開始前の測定値の12分の1〜140分の1になった。平均すると40分の1〜50分の1となる。茨城県でも同様の研究が行われているとの情報も入ってきている。一日でも早く実用化して欲しいものです。なお、このデータに基づいて作成された報告書が国家の唯一の公的認証機関である「独立法人産業技術総合研究所」に提出されている。国家認証を取得する可能性が高いと言われている。

植物工場、切り札になるか               2012.6.1

 2012年4月、津波による被害を受けた「みやぎ復興パーク:宮城県多賀城市」の中に、最新鋭の植物工場が開設されることが発表された。千葉大学柏の葉キャンパスの植物工場では人工光でレタスを栽培しており、毎日2000株を出荷している。植物工場が被災地の農業復興や食の安全の切り札として注目され始めてている。来年には地元のスーパーに出荷できる予定だ。放射能で土地が汚染された地域でも農作物を育てることができる。そんな希望を与えてくれるテクノロジーだ。

21世紀の多機能メガネ            2012.5.7

グーグルが21世紀の眼鏡を公開した。メールや写真撮影もそのメガネでできるという多機能端末型眼鏡だ。メガネには地図も映る。しかも口で言うだけで道案内してくれる。発売時期は未定。価格は700ドルほどになるという。

空気無しのタイヤ                   24.4.10

タイヤメーカーのブリジストンが空気を入れない非空気入りタイヤ(エアフリーコンセプト)を作ることに成功した。同社では「環境宣言」を発表。その中の1つとして取組んできた。まだ試作の段階であるが、早期実用化を目指し、市場に出したいという。実現すればパンクの心配無しの世界が広がる。

汚泥が燃料になる                  2012.4.2

愛知県と中部電力は、汚泥を脱水・乾燥させ、約500度で蒸し焼きして炭化させる技術を完成。下水処理の過程で出る汚泥をバイオ燃料に変える。東京都に次ぎ、広島市とともに全国で2番目の取り組み。汚泥はセメントの原料などに使われている。愛知県と中部電は地球温暖化対策などを目的に06年からバイオ燃料への加工を研究してきた。このような動きが全体に広まっていくと予想される。循環はグリーンテクノロジーの本質的な技術である。

紙のように曲がるガラス               2012.3.26

ガラスは硬い、そう思ってませんか。そんな常識をひっくり返すガラスが研究開発されました。作ったのは旭硝子。厚さは0.1mm、髪の毛と同じ太さだ。軽くて曲がる、まるでガラスで作ったフィルムだ。電子ペーパー、有機ELなどの照明器具に使われてくることが予想される。この分野ではアメリカコーニング社、日本電気硝子も研究開発。競争が激化している。

トリウム原発                     2012.3.15

ウラン、プルトリウムを使わない安全な原子力発電が研究され、試作プラントまで作られていた。その原子力発電はトリウムを使ったものだ。研究開発したのは京都大学出身の原子力研究者古川和男さん。これからの原発は何よりも安全でなければいけない。そのためにはウランを加工した固体燃料を使わずにトリウムを使った液体燃料にしなければいけないという。トリウムにすると液体ですからまず小型になる。今の原発は100万kw以上の大型プラント。これが10〜30万kwになる。トリウムは冷却プールに落ちればガラスになり、崩壊熱は自然に冷める。トリウム燃料があふれ出てもガラスになって飛散しない。水に溶けないから汚染水流出の危険もない。なぜ、トリウム型が採用されずにウラン型が広まったのか。トリウムでは原子爆弾であるプルトニウムが作れないからだという。古川氏は個人でトリウム原発を作り、3年間稼働させた。彼は言う「小さいものならだれでも作れます」。関心ある方はトリウム原発を調べてみては。

インクを使わずに印刷するポラロイド          2012.3.8

ポラロイドと言えばインスタントカメラ、そのポラロイドがプリンタになった。ポラロイド「GL10 Instant Mobile Printer」だ。インクを使わずにパソコンやスマートフォンから写真画質で印刷できる。形は文庫本サイズ。中に専用紙が入っている。ポラロイドカメラの機能そのものだ。スマートフォンで撮影、その場で印刷。GL10の専用紙はゼロインクテクノロジーという新技術を採用。デジタル時代対応小型印刷機といえる。

翻訳携帯開発中                  2012.2.20

携帯電話にはさまざまな機能が付加されています。NTTドコモでは翻訳機能を持った携帯電話を研究開発している。私が日本語でしゃべった言葉が相手のアメリカ人の持つ携帯電話からは英語に変換されて聞こえ、英語で話された言葉は私の携帯では日本語で聞こえてくる。そのような翻訳機能を持った携帯が来年にも出てくるかも。試作機はもうできている。

中吊り広告がフィルムに替わる            2012.1.19

テイジンが電車の中吊り広告をフィルムでできた超薄型ディスプレイにする研究をしている。これが完成するといちいち中吊りの広告紙を入れ替える必要がなくなる。紙面をパソコンで作成してフィルムに飛ばし、映し出せばいいことになる。たまに電車で中吊り広告を入れ替えていくおじさんに出会うことがある。この人たちの仕事はなくなってしまうんだろうな、と思ってしまった。これから5年後、10年後、どんな世界に変わっていくんだろう。

コンタクトレンズ型ディスプレイ、研究開発中     2012.1.10

トムクルーズ主演のMIP(ミッションインポッシブル)がロードショウされている。私も彼女と一緒に観に行きました。あっという間に終わった、というほどのスピード感がありました。面白かった。ところで、その一場面にPC機能が搭載されたコンタクトレンズが出てきます。見たものを画像としてプリンターに送信、プリントアウトするというコンタクトレンズです。現実にはそのようなものはありません。映画の中だけのものです。そう思っていたら、実は、すぐ近くまで実用化が来ていました。これには驚きです。研究開発したのはワシントン大学(米)とアールト大学(フィンランド)の研究者。彼らによるコンタクトレンズ型のディスプレイの研究報告が「JOURNAL OF MICROMECHANICS AND MICROENGINEERING」で発表されたのです。研究者らは、「Wearable computing(体に付けるコンピューター)」の究極的なものとしてコンタクトレンズに注目していたという。歩きながら受信した映像を見ることができるという。残念ながら、MIFの映画にあったように送信はできない。いやはや、大変な時代がやってきたものだ。

大規模洋上風力発電                2011.12.28

地上での風力発電は世界で3789基が建設されています。しかし、海上風力発電は進んでいません。建設素材が錆びてしまうからです。この問題を解決したのが九州大学第2世代カーボンファイバー研究グループ。軽くて錆びないカーボンファイバー素材の新世代の風力発電装置を開発したのです。大きさは500mを超え、形状は蜂の巣型です。鉄素材は海の海水のため30年ほどしか持ちません。カーボンファイバーだと100年は持つという。海に囲まれた日本では陸地に設置するタイプより海上に設置するほうがずっと風力発電に適している。しかも、羽の回転によって発生する低周波を出さない技術も完成している。スパイラルマグナスだ。海上風力発電で100万kw規模のものを作ることができる。そうなると原発1基分に匹敵する能力を持つことになる。そして建設コストとメンテナンスコストが安い。グリーン発電だ。

電炉革命                     2011.12.26

製鉄の技術に革命が起きようとしています。5年以内に起こる可能性が強い技術革命です。技術革命を起こすのは「電炉」。電炉ができればスクラップから最高品質の鋼板が作れるようになるのです。ビルを壊したあと、スクラップの鉄材が出ます。これをそのままリサイクルすることができる時代がやってきます。例えば日本では一年に1億5千万トンの鉄くずが出ます。それをそのまま電炉で鋼板にすることができるようになるのです。そうなると鉄の元である鉄鉱石を海外から買う必要がなくなりますね。電炉だから製鉄に必要な膨大な石炭もほとんど必要なくなる。材料費がかからないので非常に安い値段の鋼板を作ることができるようになります。電炉は日本の技術者が研究開発した技術です。世界の市場が日本の技術によって革命的に変わると予想されます。電炉という技術の登場によって世界の製鉄に革命が起きる。

空気自動車 6人乗り150万円        2011.12.19                 

空気で走る自動車がすでにヨーロッパで走っていた。思わず「うそ〜」と言いたくなるような事実だ。3人乗りが約100万円、6人乗りが150万円だ。自動車の名前はそれぞれMiniCATとCityCATだ。作っているのはルクセンブルクのMDI社。圧縮空気を使ってエンジンを動かす。一回の空気で200〜300km走るというから驚きだ。空気の重点には専用の空気充填スタンドだとなんと3分。家庭の電源を使った場合は3時間半〜5時間半程度かかる。重点にかかる費用は100kmあたり約120円。缶コーヒー一杯分のお金で100km走るのって!感じだね。オーストラリアでも販売されており、ロータリーエンジン式エンジンでパワーアップだ。アメリカのフォード社はガソリンと空気のハイブリッドをけんきゅうしているというから、我々の知らない所でとんでもない自動車が登場しているもんです。とにかく、ガソリン代がびっくりするほど安い。空気だから当たり前だけどね。

折りたたみ自動車                23.12.7

折りたたむことのできる自動車が数年内に街を走っているかもしれない。近未来の風景だ。研究開発しているのはMIT(マサチュセッツ工科大学)メディアラボだ。これは「シティカー」と呼ばれるプロジェクト。試作機は2人乗り。スイッチを作動させると車体が半分に折りたたまれる。ウィリアム・ラークという学生の発案だ。彼はケント・ラーセン教授が率いるチェンジング・プレイシズ・グループに属している。ガソリン車ではできないことが電気自動車になることによって可能になったという。

180年ぶりのエネルギー技術革命          23.12.2

2011年3月15日〜17日、米メリーランド州、州立メリーランド大学で「SPESIF2011」が開かれ、180年ぶりともなる新エネルギーの発表が民間の日本人研究者井出治氏によってなされた。40年間をこの研究に人生を捧げてきた人だ。SPESIFとは「宇宙推進とエネルギー科学の国際フォーラム」の略。主催者はペンタゴン(米国防総省)、米国エネルギー省、NASA、米空軍研究所という米の国家機関である。井出氏が発表したのは、新電磁エネルギー理論。試作機のエネルギー変換インバーターは2010年1月に完成。どこが180年振りのエネルギー革命になるのか。それは発電の技術をその根本から変えてしまったからだ。タービンなしで電気を作るのだ。しかも、磁石で作った永久ゴマと同じように永久に電気が作れるという。2011年1月16日、出力を270%にまで上げることに成功。理論が完成、特許出願、そして3月16日、SPESIF2011で発表となった。井出氏の研究が実用化されると電気を買う必要がなくなるという。まさに180年ぶりのエネルギー革命である。

東京モーターショーに見る車テクノロジー最先端     2011.11.28

第42回東京モーターショーが12月3日東京ビッグサイトで開かれる。大手自動車メーカーが最先端技術を発表する。トヨタは3時間の充電で105km走ることができる超小型EV(電気自動車)、水素ガス1回の充填で700km以上走る燃料電池車を出展する。充電が終るとスマホで音声通知するシステムの開発も発表している。日産は店の前で降りると自動的に駐車場まで無人で行ってくれて、帰るときにはスマホで呼び出し、店の前までやってくるというシステムを搭載した試作機を出展する。ホンダは自動運転システムを搭載した車だ。自動運転を選ぶとハンドルが格納され、目の前から消える。今回、米国メーカーからの出展はゼロだ。

京大、セシウム99%除去             2011.11.16

 京都大農学研究科の豊原治彦准教授と土壌改良ベンチャー会社「アース」(仙台市)が、セシウムで汚染された土から99%除去することに成功した。公園の表土など、粒が大きい土砂では効果が高いという。豊原准教授らは、1億〜3億円かけて約10メートル四方と約20m四方の大きさの2基のプラントを製作。汚染土壌1トンが50キロほどになる。実験では99%のセシウムを取り除くことに成功した。。

微生物でセシウムを除去           2011.11.11

福島原発事故で最大の課題となっている除染作業。新たな除染技術が発表された。その技術とは微生物を使ってセシウムを回収する方法だ。発表したのは広島国際学院大の佐々木健教授(バイオ環境化学)らの研究グループ。同グループでは9月に福島市内でヘドロを採取。微生物処理でセシウムを約90%除染することに成功したという。佐々木教授は「汚染された土壌にも使える技術ではないか」と話している。実験に使った細菌は、表面にあるマイナス電気で物質を引き寄せる性質があり、プラス電気のセシウムを吸着した。また、細菌はカリウムを取り込んで生きるが、取り込まれる際に似たような動きをするセシウムも吸収したとみられる。 細菌を混ぜた粒状物質は、乾燥して焼却すると容量は75分の1、重さは100分の1に減る。セシウムは温度640度でガス化し拡散するが、500度以下なら拡散しない。佐々木教授らは土壌での実証実験も予定しており、「常温常圧で、現地で除去作業ができるのが利点。コストも安く、福島の再生のためにぜひ普及させたい」と話している。大一日も早い技術の完成を祈る。

劣化ウランを原子力の燃料に           2011.11.8 

マイクロソフト社の創設者、ビルゲイツ氏がエネルギー・ベンチャー企業に莫大な投資をしていることが明らかになった。出資しているのはワシントン州にあるテラパワー(Terra Power)社。同社は劣化ウランを使って次世代小型原子炉の開発をしている。この小型原子炉は「進行波炉(Travelling-Wave Reactor)」と呼ばれるもの。一度動かせば燃料を交換せずに100年間動きつづけるというが。今のところ実用化のメドは立っていない。

思うだけで動かせるロボットハンド         2011.11.3

脳卒中などで脳に障害があり、手が動かせない人に嬉しい技術が発表された。患者の頭の中から直接脳波を測り、本人が何をしたいのかを読み取る機能の付いたロボットハンド-義手-の誕生である。開発したのは大阪大学脳神経外科の吉峰俊樹教授、平田雅之特任准教授らの研究グループ。腕を動かすことができない状態にある患者が頭の中で握ったり、曲げたりすることを思うだけで、義手であるロボットアームを動かすことができる。まだ、100%の確率で思う通りに動かすことはできないが、かなりの確率で成功している。大きな福音となる。11/3の米国神経学会誌「神経学紀要」電子版で発表された。

リチウム電池からナトリウム電池へ           2011.11.1

2010年9月、海上保安庁の船に中国漁船が衝突を繰り返すという尖閣諸島問題が起きた。その際、中国政府は日本に対してレアメタルの輸出を止めるという経済制裁に近いことを行い、日本は苦境に陥った。特にリチウムは電気自動車の電池として絶対不可欠なもの。そのリチウムが手に入らなくなるというので深刻な問題となった。しかし、技術は進化する。レアメタルに依存しなくても大量に存在する資源を元にリチウム電池に代わる電池ができそうだ。それはナトリウム電池だ。研究開発を行ってきたのは住友電気工業。同社は2011年3月4日、Na(ナトリウム)化合物を用いた2次電池を開発したと発表。海水に大量に含まれるナトリウムを利用しているため、リチウムに比べてはるかに安くできる。太陽光発電や風力発電などでできた電力を貯めたり、家庭内でのエネルギー、さらにはバス、タクシーなどにも使えるようになる。エネルギーの自給自足時代がやってこようとしている。

自動修復機能ゲル                 2011.10.26

寒天のようなゲル素材に自動修復機能を付けることに成功したことが10/25発表された。一つのゲルをナイフで切って2つにする。それを引っ付けておけば自動的に元の一つになるという機能だ。ゲル状の自己修復材の誕生だ。開発したのは大阪大学原田明教授のグループ。原田教授は「生物の自己修復能力に一歩近づく次世代材料」と言う。現在、2つにしたものが1つになるのには数時間から24時間かかる。プラスチックや医療用に応用できると予想されている。皆さんは、この素材、どのように使いますか。アイデア次第ですね。

コップになった浄水器               2011.10.23

私の家には水道の蛇口に浄水器が取り付けられています。2〜30万したと思います。それがコップになったというのです。しかも、すでに市販されているのです。ちょっとびっくりしました。浄水技術がそこまで進化しているのですね。この持ち運びできる携帯タイプの浄水機能付きコップは、商品名がOFFICE ROKA(オフィス ロカ)と言います。内蔵されているフィルターが残留塩素80%、溶解性鉛80%、トリハロメタン80%を除去。フィルターは、1日1L使用して約2カ月(ろ過水量約60L)持ちます。200回程度です。カートリッジ交換型。300mlの浄水で約4円のコスト。保冷効果と結露防止の2重構造。密閉性が高く、持ち歩いても安心。会社でも公園でも学校でも、水道の水をろ過します。車のカップホルダーにも入るサイズ。便利なものが出てきました。

水で走る自動車                  2011.10.21

電気分解すれば水は水素と酸素に分かれることは知られている。直流電流をパルス状にして電気分解すると少ない電力で分解できる技術がある。水を燃えるガスに分解することができるという。このことを発見したのはスタンリー・マイヤーというアメリカ人だ。彼は彼の原理で100リットルの水で自分の車をアメリカ大陸の西海岸から東海岸まで、端から端まで走らせたことが記録に残っている。彼は亡くなったが彼の自動車は今でも残っている。このような技術があれば早く実用化してもらいたいものだ。

海藻からプラスチック               2011.10.8

人が食べない海藻からプラスチックを作る技術が実用化に向けて研究されている。従来はトウモロコシや大豆などの食料となる植物をプラスチックの原料としていたが、今回は異常発生して困っている「アオサ」や養殖昆布の成長を妨げる「チガイソ」が原料。北海道立工業技術センターと東京工業大学の共同研究。現在、純度を上げる実験をしている。成功すれば今までよりコストの低いプラスチックができる。昆布の廃棄物も資源活用できるようになる。作られるプラスチック原料は「ポリ乳酸」というものでこれは体内で、土中で自然に分解される物質であるため、主に医療用の縫合糸やフィルムなどで使われる。

家庭で車も充電-PHV車、来年にも      2011.10.6

いよいよ家庭のコンセントから車に充電できる時代がやってくる。トヨタは、2012年1月、家庭用電源から充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)の販売を開始する予定だと発表した。販売店やレンタカー店約5000ヶ所に充電機器を配備するという。PHV車の販売価格は300万円程度になる。プリウス(HV)で蓄積した技術で完全EV(電気自動車:グリーンカー)も2012年に販売を開始する。ますます加速するEV、ガソリンスタンドもその業態変化に対応を迫られている。20世紀型の経営スタイルが通用しない新しい時代に突入している。

宇宙太陽光発電                 2011.10.3

京都大学が2011年9月、宇宙での太陽光発電システム−人工衛星に取り付けた大型の太陽電池パネルで発電し、マイクロ波で地上に送電する−の基礎技術となるマイクロ波によるエネルギー伝送実験施設を関係者に公開した。今後は一歩進んで電気からマイクロ波への変換効率の改善などが課題となるという。京都大は京都府の宇治キャンパスに世界最大規模の研究施設を2010年10月に新設。世界に先駆けて宇宙空間で太陽光発電し地上に送電するという「宇宙太陽光発電所」の実現を目指している。この技術人類に恩恵を与えるのか、それとも・・・。宇宙でエネルギーを凝縮し、地上に照射する。戦争の絶えない人類の歴史を顧みるとき、この技術の行き着く先を心配するのは私だけだろうか。

オゾンナノバブル水                2011.9.29

オゾンで作ったナノバブル水というものがある。オゾンを利用しているため非常に強い殺菌・消毒効果がある。今までの欠点はオゾンは分解しやすいため、これで作ったオゾン水は1時間もすればただの水になっていたことだ。新しく研究開発された「オゾンナノバブル水」は数カ月も効果が持続するという。殺菌効果を持つため医療や食品工業をはじめいろいろな分野で利用できるだろう。オゾンには塩素系殺菌剤の10倍近い殺菌能力がある。オゾンは分解すると酸素に変わるので安全性にも優れている。オゾンナノバブル水を使えば、農薬を使わない、抗生物質を使わない農業や畜産の世界が見えてくるかも。

ブルーレイの200倍                2011.9.28

大越慎一・東京大教授(物性化学)らのチームが新しい金属酸化物を発見。従来のDVDやブルーレイディスクより価格が100分の1。それでいてブルーレイより200倍の情報を記録できる。今後の実用化が期待される。
2011年9月28日

鉗子に200年ぶりの技術革新         2011.9.26

手術の道具に鉗子というものがある。体の器官や組織を固定したり、挟んだりするハサミの形をした器具である。テレビや映画で手術のシーンによく映し出されるので「ああ、あれか」とすぐにイメージできるでしょう。この鉗子、日本に初めて入ってきたのが今から200年前、シーボルトが持って来たという。以来、何の変化もなく、というよりそういうものに技術進化があるのか、と思いたくなるのですが、なにせ単なる挟む道具でしょ、と言いたいところだが、200年後の現代、鉗子に信じられない技術進化が起きた。血流の流れをセンサーで感知し、挟む力を自動制御するというのだ。名づけて「考える鉗子」。研究開発したのは北九州市立大学国債環境工学部の山本郁夫教授。きっかけは講演を頼まれた先で「昔ながらの鉗子と最新のロボット技術を組み合わせてもっと使いやすい鉗子ができないだろうか」と相談を受けたことから始まった。どうしてそのようものが欲しいのかと尋ねると「鉗子はステンレス製で硬く、臓器を押し込むときにどうしても力がかかり過ぎ、傷つけてしまう。反対に挟む力が弱ければ臓器の中の排泄物の流れを止めることができず、漏れてしまうことがある」困っているという。相談を受けたのが2008年5月、取組んで完成したのが2009年3月。この新しい鉗子には患者の血圧のデータがインプットされ、自動的に挟む圧力をモーターで制御する。200年ぶりの技術革新だ。さすが、日本人の着想、日本人の技術。他国には真似できないところだ。

メガネなしの3Dが完成              2011.9.16

世界的に大ヒットした3D映画「アバタ―」のジェームズ・キャメロン監督が「私は3D以外、映画を撮らない」とインタヴューに答えていたのが今から3年ほど前。今では3D映画を上映していない映画館はないほどになった。3Dの難点は何と言ってもメガネを掛けなければいけないこと。眼鏡をしている人にとっては眼鏡の上にメガネをかけることになり、とてもうっとうしい。メガネを使わずに3Dが見ることができれば、これはすごいことだと私は思うのだが。それがどうやら実現されそうなのだ。メガネなし、裸眼でOKの3Dテレビが12月22日発売される。その名も「グラスレス3Dレグザ」、東芝から出る。裸眼対応の家庭用3Dテレビの投入は世界初である。この技術の秘密は左右の目に別々の角度の映像を表示できる特殊シートにある。これにより世界で初めて裸眼で3D映像が見れることになった。写真による3D映像は1833年、チャールズ・ホイーストーンが発明。3Dの動画映像は子供の頃手にしたことのある赤青式メガネをかけてのものがあった。これは1915年に上映されたものが最初と言われている。100年も前から3Dに挑戦し続けてきているんですね。赤青式メガネから始まった3D、グラスレス(メガネなし)になってこれからどれほど技術進歩するのか楽しみです。

ブラウンガス                    2011.9.14

ブルガリア出身のユール・ブラウンによって発見されたガス。水素と酸素が2:1の混合ガスをいう。ブラウンガスを燃やすと280度の炎が発生する。しかし、このガス、面白いのは融点が3480度のタングステンを溶かすという。どうやら対象に合わせて温度が上がるらしい。爆発する危険はなく、燃えると二酸化炭素ではなく水ができる。そいうところは水素を利用した燃料電池と同じ現象だ。こんな技術が実用化されれば「夢のエネルギー」だ。

的中率60%−地震計測システム完成     2011.9.7

1〜2週間後に起きる地震が予知できるという驚異の地震計測システムが完成した。予知システムを研究開発したのは電気通信大学名誉教授早川正士さんとその研究グループ5名。従来は「30年後に地震が起きる確率は50%」というように、非常にあいまいな予知しかできなかった。今回、早川教授とそのグループが完成させたのは!〜2週間後に起きるという非常に直近の予知である。しかもその予知精度は的中率60%というから驚く。早川教授の専門は電磁理工学専門。地震が起きるときには特有の電磁波が発生、大気の電離層が乱れることを発見。その電離層を観測することで精度の高い予知、予報ができるようになった。世界で初めての地震予知システムである。昨年5月に完成。今回の東北大地震でも電離層の乱れがあったという。早川教授はまだまだ的中率の精度を上げることができるという。国から研究開発費をつぎ込めば世界的な技術として素晴らしいものになりそうです。現在は「地震解析ラボーインフォメイショーンシステムズ」として研究を進めている。

錠剤の大きさの内視鏡              2011.9.6

内視鏡の世界では錠剤サイズの内視鏡が研究開発されている。開発したのはオリンパスメディカルシステムズ。カプセル内視鏡「エンドカプセル」だ。大きさは外径11mm、長さ26mm。この中に高解像度CCD(電荷結合素子)や無線送信装置、小型バッテリーまで内臓されている。ビタミン剤を飲むようにカプセルを飲みこむと1〜2時間で小腸に達する。毎秒2コマの撮影を行い、画像を送信する。最大6万枚の画像送信能力がある。将来は画像だけではなく必要な薬を直接、患部細胞にまで届けることができるようになりそうだ。

核融合-ツアーリ・ボンバ             2011.9.3

ロシア(当時はソビエト連邦)が開発した水素爆弾の名前。人類史上最大の破壊力。広島型原子爆弾「リトルボーイ」の3300倍の破壊力を持つ。第二次世界大戦で使われた総爆薬量の10倍に匹敵する力がある。核爆発は1,000km離れた場所からも確認され、その衝撃波は地球を3周した。それまでの核爆弾は広島型、長崎型(ファットマン)に見られる「核分裂」エネルギー爆弾。ツアーリ・ボンバは「核融合」エネルギー爆弾である。今もエネルギー技術の最先端である「核融合」を使った核爆弾である。
1961年10月30日に北極圏にあるソ連領ノヴァヤゼムリャで大気圏内核実験が行われた。午前11時32分、ツァーリは投下された。高度4,000メートルで爆発。一次放射線の致死域(500rレム)は半径6.6km、爆風による人員殺傷範囲は23km、致命的な火傷を負う熱線の効果範囲は58kmにも及んだ。爆発によって生じたキノコ雲は高さ60km、幅30-40km。火の球は地表まで届き、上部は1万mにまで達した。その様子は1,000km離れた地点からも見えた。水素爆弾は核分裂型に比べて非常に放射性物質の発生が少ないため、問題とされなかった。この爆発による衝撃波は地球を三周してもなお収まらず計器にその振動が記録され続けた。日本の測候所でも衝撃波到達の記録が残っている。
設計は後に「ソ連水爆の父」とも呼ばれるアンドレイ・サハロフとそのメンバーが参加した。サハロフはツァーリ・ボンバの爆発実験の後、核兵器反対を唱えるようになった。
2011年9月3日

水からエネルギーを取り出す          2011.8.30

水からエネルギーを取り出す技術が日本で研究開発された。すでに試用が始まっている。OHMASA-GASである。日本テクノ株式会社の大政龍晋社長の発明。特定波数の振動を水に与えた後、電気分解をするとOHMASA-GASが発生する。酸素と水素が強く結合した「酸水素ガス」という画期的なガスだ。エンジンの燃料を始め、様々に使える。燃焼後は水に戻る。            2011年8月30日

太陽電池飛行機-ソーラーインパルス      2011.8.24

 太陽電池実験飛行機「ソーラー・インパルス(SI)」が2011年5月13日、ベルギーのブリュッセル空港に無事着陸した。SIは13日午前8時半、スイス西部のパイエルヌを離陸。約500キロ離れたブリュッセルまで13時間かけて飛行した。1万2千枚のソーラーパネルで発電し、4基のプロペラを回す。

人型ロボット-ジェミノイド             2011.8.23

 大阪大学の石黒浩教授が自分の姿にそっくりの人型ロボット「ジェミノイド」を作っている。遠隔操作で動かす。本物そっくりでとてもロボットとは思えない動きと姿である。人型ロボットとしては最先端といわれている。

単孔式手術                    2011.8.22

 2007年アメリカのドレクセル大学で初めて行われた術式。胆嚢摘出手術で行われた最新手術方法であるが、医学界においては標準的な方法として認められていない。したがって、すべての病院で行われているわけではない。従来は、腹を切る開腹手術しか方法がなかったが、2007年に単孔式手術が考案されてからは体に負担の少ない腹腔鏡手術として広まっており、現在は食道、胃、大腸、胆嚢などさまざまな手術に導入されている。腹に1cm前後の穴を数か所開け、そこから腹の中に専用のカメラや手術機器を挿入して手術する。この手術の長所は傷跡が小さいこと。ほとんど分からなくなる。術後の痛みもなく、手術の翌日から歩くことができる。急速に普及している手術方法である。JR札幌病院では急性虫垂炎、胆嚢結石症、胆嚢ポリープ、大腸がんなどで単孔式手術を行っている。                      

空飛ぶ自動車                   2011.8.20

 アメリカの航空機会社Terrafugia(テラフージア)社は2009年3月18日に空飛ぶ自動車初飛行に成功したと発表。2010年飛行機として認可された。操縦するのに必要な教習時間は20時間。もちろん、通常の車として使える。車として走行した場合の燃費は3km/ℓ。翼を広げて飛行すると最高時速約185km。離陸に必要な滑走路は540m。翼をたたんで家のガレージに駐車。価格は1700万円前後。

最速のEVカー                   2011.8.19  

 米国のシェルビースーパーカーズ(SSC)社は21日、『アルティメットエアロEV』の投入計画を明らかにした。ガソリンをいっさい使わないEV。GM製の6.3リットルV8ツインターボを搭載。最高速度434km/hを達成。文句なく世界最速の量産車である。充電時間は110Vコンセントで10分。最大航続距離も約320km。