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基礎化学教室に参加して

私がこの基礎化学教室を始めようと思ったきっかけは、業界で働く皆さんがあまりにも自分の扱っている液剤・洗剤について無知だとある日知ったからです。例えば、10年以上も働いてきた人に「アルカリと酸の違い」について尋ねました。すると明確に答えが返ってこないのです。「よく分からない」と言います。反対に「教えてくれ」と言われます。このような状況は非常にまずいと思いました。毎日扱いながらその性質の違いも知らないままに使っている。これでは素人に任せているようなものです。苛性ソーダ、塩酸、次亜塩素酸Na、フッ酸などの劇物指定の化学薬品を「洗剤」と言って日常的に使って作業をしている。そのような毎日でありながらアルカリと酸の違いさえ分からない。これでは失明などの労働災害が必ず起きる。実際に失明される方が出ているし、出ない方がおかしい。業界に根本的な何かが足らない。それが何かを考え、行き着いたのが「化学知識の欠如」ということだったのです。私の気付いた疑問を全国各地で会った現場の若者達に言うと「学びたいけれど教えてくれるところがない」という答えが返ってきました。そうだったのです。ポリッシャーやスコッチ、ケレンなどを使う方法は教えてもらっても、化学知識を教えてくれるところがこの業界では一箇所も無かったのです。学びたくても学べない。そこで、日本グリーンハウスクリーニング協会では業界の技術レベルを向上させるために業界で働くすべての人に最低必要な基礎的な化学知識が学べる場を作ることにしました。ぜひ、1人でも多くの方に受講していただいて、自分にとって安心・安全、お客様にとっても安心・安全なクリーニングを行なって欲しいと思います。化学をうまく使いこなせば、作業時間も短縮できます。労働そのものも楽になります。そうなっていく自分自身に喜びを感じて欲しいのです。
基礎化学教室でお会いしましょう。
                           日本グリーンハウスクリーニング協会
                                        代表 岡崎忠則
  

2015年2月23日 大阪

2月23日、大阪府吹田市の潟Aドバンテックケアで社内研修が行われました。参加者からの感想レポートです。
●石田和之
 今回、初めて不食主義で生活している方々がいるということを知りました。この事実は、私は「不食=地球や生命、お財布にやさしい」と言うことでは決してないと思います。動物や植物の命をいただくからこそ、生命の尊さや感謝の気持ちを学べるのではないかと思いました。人間、「生かされている」という事実に、生命を頂かない不食という行いは、正直、不自然な姿ではないかと思いました。
●馬場誉洋
 今回の社内研修で得た情報も目白押しでした。てんぷら油(キャノーラ油)の毒性、不食をする人たちが特に面白いネタでした。岡崎さんもおっしゃっていたのですが、世間でも人工添加物は悪評高きものだと認知されていますが、まさか油自体に毒があったとは驚きでした。しかもキャノーラ油は食べ物ではないという。「これは人体実験だよね」という言葉には恐ろしさを覚えました。不食(食べない人)も、これらの食源病に対する防御策なのかなと思いました。呼吸⇒酸素供給⇒水素燃料⇒活動エネルギーという仕組みで固形物を食べなくても人間は生きていけるそうです。妙な説得力がありました。実践してみたいと思いましたが、仕事中に倒れてしまっては逆に迷惑がかかるでしょうね…。機会があれば試してみたいです。論より証拠が答えに近づく一番の近道だと思います。多岐にわたる有益な情報をありがとうございました。
●坂本健滋
 私たちが掲げているグリーンナイズ(グリーンハウスクリーニング)についてお客に発信することの重要性・重要度が私たちの価値を上げるのだと再確認しました。引っ越しのヤマトや色んな会社がハウスクリーニング業界に乗り出している中で化学物質に対する取り組み、お客に対しての危険性(過敏症)になることや、カビに対して次亜塩を使いますか?などいろいろな情報を伝えることや、そういったことを勉強すること、イメージすることが大事だなと感じました。違いを見せることをしていかないといけません。逆にこちら側に引き込んでいくということもありかもしれませんが。アレルギー発症も摂取・接触が原因なので今の時代たくさんの添加物が入っている食品がたくさんあるので気を付けるつけることがたくさんあります。そのなかで植物油にはたくさんの添加物が入っているらしいのです。現代の食生活において欠かせないものなので困ったものですね。そういったこととは関係のない人がいるみたいです。不食という言葉があるようです。断食のように一定期間食べないのではなく、全く食べずに日常を過ごすということらしいです。そういった人たちもいるんですね。

2015年1月29日 大阪

 1月29日、潟Aドバンテックケアで社内研修と基礎化学教室が行なわれた。感想文が届いたので紹介します。
●石田和之
今年最初の基礎化学教室、沸点上昇と凝固点降下を中心に学びました。私たちは常々、汚れに対して「何とかして取り除こう!」という意気込みで取り組んでいます。汚れとは付着エネルギーを持っていることだとすでに学んでおりますが、それをなくすにために化学エネルギー、物理エネルギー、熱エネルギー、時間エネルギーを生かすことがポイントとなってきます。今回、沸点上昇を教わったことで、熱エネルギーをより上手につかうクリーニングができるのではないかと感じました。まずは、何となくお湯を使うのではなく、水温計で計る習慣を身につけたいです。テキストの中にありましたが、私は富士山の頂上でラーメンを食べたことがあります。おいしくないのを実際に体験しています。20歳の頃です。一つ500円ぐらいしたのですが、寒すぎるので購入してしまいます。お湯がぬるくてもおいしいラーメン「三浦雄一郎監修 登山者のラーメン」とかいうものが開発されたら面白いのになぁと思いました。
●馬塲誉洋
 今回の社内研修、および基礎化学は一番強烈でインパクトがありました。同じ仲間の玉川さんの現場で起きていることを研修を通じて知りました。レポートで塩素ガス発生の事件が報告されていましたが、その後もいろいろあったんですね。洗剤による有毒ガス発生がどのようなものか、具体的に知るにつれ、事の重大性に衝撃を受けました。本当にこんなことが起きるのかと驚きを隠せませんでした。まったくの原因不明で作業中に化学反応が起きたそうで、どうコメントをしていいか分かりません。

2014年9月22日 大阪

9月22日、基礎化学教室が行なわれました。感想文をいただきましたので紹介します。

●石田和之
 2か月ぶりの基礎化学教室、今回は物質の三態(気体、液体、固体)について学びました。中学か高校の時に学んだはずなのですが、忘れていることがたくさんありました。三態の中の状態の一つ、固体ですが、ミクロの視点で観察すると、なんと!動いているのです!ただし、温度が下がるにつれ動きが小さくなり、−273℃(絶対零度)では、停止します。私たちの仕事で、固体と言って頭に浮かぶものは、油汚れの固まりです。密度が大変高い状態です。そのとき、岡崎先生がおっしゃった「汚れの密度が高いほど、クリーニングが大変なのだから、施工値段を高くするのが、本来の見積もり方法だ」という考え方は、大変興味深かったです。このような考え方ができるのは、化学知識があってこそなんだなと痛感しました。物質の三態変化では、クリーニングの視点から融解(固体→液体)を中心に考えました。私はしばしば床ワックス剥離洗浄に携わっていますが、化学の言葉で表すと、融解していることになります。固体から液体になった汚れ(油分、有機物、化学成分)は、汚水と私たちは呼んでいます。自然界が持たない、また循環できないものなので汚水処理に務めています。汚れを昇華(固体→気体)する技術が21世紀中に誕生するのかどうか興味深いです。

●馬場誉洋
 最初の冒頭で岡崎さんは汚れ(油)が素材につくそもそもの要因は引力である。とおっしゃっていました。そこで疑問に思ったことが一つ。地球上では引力が働き陰陽電子の関係でほこりが発生し付着します。逆に宇宙空間ではどんなことが起こるのか気になり調べてみました。宇宙空間で汚れは一切つかないという。しかも酸素がないので錆といった酸化作用も働きません。火を使った料理(出来ないですが…)で仮に油がでても素材そのものに付着しないことが予想できます。超真空ですし引力もないですしね。宇宙では有害な紫外線や放射線、太陽光がモロにあたるため機材の金属疲労がほとんどらしいです。そこで、レンジフードなどの周辺を超真空にすれば汚れが自然と浮いてくるんじゃないか?と思った次第です。あとは漂った油を手づかみ。とんでもない発想ですが近未来はそんな技術が生まれてもおかしくないと思います。あと興味深かったのはワックスの剥離洗浄は移動と融解という。その発想はなかったなぁと面白かったです。ただ溶かしているだけの認識でしたが、移動とは。確かに汚水はもともとワックスですし汚水缶に移すのでまさに移動ですね。またよくレンジフードクリーニングで使用するスチーム洗浄は理にかなった手法でした。固体を液体ないし気体にするには2000J(ジュール)のエネルギーが必要でスチームにはそれに匹敵する力があります。油汚れを落とす力が必然的に高まるわけです。物理だと思っていましたが、同時に化学もしていたことにはビックリしました。

2014年7月31日 大阪

7月31日、潟Aドバンテックケア(大阪府吹田市)で基礎化学教室が行われました。参加者からの感想を紹介します。

●馬場誉洋
 「化学には無限の可能性が秘めているなあ」と、学ぶたびに感心します。大人になってから学ぶ化学は頭に入りにくい部分がありますが新しい発見の連続です。でも間違った認識や故意、他意に悪用すると化学兵器になったりするという怖い一面も持ち合わせているので使用者は基礎的な知識は絶対に入れておかないといけないと危惧します。エアコンで化学物質過敏症になったお客様の例があるように、「クリーニング=化学兵器」ではいつまでも経っても世間の眼には決してよく映らない。剥離廃液の問題化も含めてクリーニングの健全な姿を見せていく必要があると感じた基礎化学の勉強でした。理想としてはキレイにするだけでなく視覚化しにくい化学分野でのアプローチが出来ればよりレベルアップが図れると思っています。

●石田和之
 化学反応式の作り方について学びました。まずは、反応とは+(プラス)と−(マイナス)のエネルギーが、引っ付いたり離れたりすること、その大本は、地球であることを理解しました。化学反応とは、反応の前後で物質が異なることで、物質が変化しなければ、化学反応ではなく状態変化であることを頭に入れておきたいです。興味深い化学反応式の1つに、CaCO3+HCl→CaCl2+CO2+H2O(炭酸カルシウムに塩酸を加える)があります。CO2+H2Oの箇所が、H2CO3ではないこと、CO2が水にすべて溶けるのではなく、溶けずに残ってしまったCO2が空気中に逃げていくことを示していることです。1つの化学反応式で、どのような変化が起きるのか理解できること、まるで野球のスコアブックの記入に似ているなと思いました。さらに化学反応式に興味を深めていくと、「ウナギを炭で焼くとなぜ美味しいのか」が分かるのです。皆さん、考えて下さい。

2014年6月27日 大阪  

6月27日潟Aドバンテックケア(大阪府吹田市)にて基礎化学教室が行われました。参加者からの感想文を紹介します。
●石田和之
 今回は、共有結合について基礎から学びました。結合には、前回学んだイオン結合、今回学ぶ共有結合、そして金属結合とありますが、どの結合でも「閉殻」になって安定することに気づきました。また、これら3種は、結合力の強い弱いがあり、イオン結合<共有結合<金属結合の順番であることも学びました。3種類の結合は、中学や高校時に授業で学んだ記憶があるのですが、きちんと理解できませんでした。今回は分かりやすい図のおかげで、理解しやすかったです。化学エネルギー、物理エネルギー、熱エネルギーなどを生かして、結合を崩す(汚れを分解させる)ことが、私たちの仕事なので、きちんと復習して理解を深めていきたいです。

●馬場誉洋
 自然不循環や人体被害を出すようなサービスは時代遅れです。インターネットの普及から情報を気軽に情報収集できますのでお客様の知識も一昔前とは違います。時代遅れの業者は消えていく運命でしょう。協会を軸に我々の業界は表舞台に立つ時だと思います。業界が変わればお客様の意識も変わるでしょうし、多種多様な情報を提供できます。汚水処理に関しては、毎日全国民が使う水です。やみくもに捨てるだけでは自然循環に反しており、グリーン化には程遠い行為です。化学の力は無限大で可能性を秘めていますが、それ以上に大切なのは元の状態に戻す技術も必要になってくるということを学んだ基礎化学教室でした。

●坂本健滋
 技術を収益に。技術だけでは限界があり、知識も生かしていかなければいけない時代が来ている。洗剤の成分を知るということは、化学を学ぶことでもある。しかし、今回聞いた話は驚きを隠せませんでした。エアコンクリーニングで化学物質過敏症を発症したというのです。以前から岡崎さんからそういった話は聞いていましたが、実際にレポートとして目の前に届けられるとそういうことが実際に起こるかもしれないこと、いや起きてしまったらもう取り返しのつかないことになってしまうということを実感しました。依頼主が化学物質過敏症を発症したということは、我々作業員もその可能性が多分にあるということです。汚れは確かに落ちる、しかし成分も解らない、においも残る、残留化学物質も残るというものを使用して、危険な物質に曝される、曝してしまう危険性を痛感しました。「綺麗にしました」だけでは駄目なのです。実際どれほどの人がクリーニングによって化学物質過敏症になったか分かりませんが、この件が報告されることによって、業界全体に危機感がでればなと。化学に対して学ぶことはたくさんあるなと思いました。

2014年4月28日 大阪

 4月28日、ステューディオ新大阪で基礎化学教室が行われました。今回は皆さんの要望によりペットシャンプーついて学びました。参加者からの感想文を紹介します。
●石田和之
 まずは犬の皮ふについて基本的なことを学びました。犬は皮ふが薄く、角質層が人間の3分の1。汗をかく汗腺がなく、毛根が多い。ターンオーバー(新しく皮ふが生まれ変わるサイクル)が、人の場合28日に対して、犬は20日程度。等々、恥ずかしながら全然知らなかったことを学びました。次回もペットシャンプーについての講義-2を行うそうなので、引き続き学んでいきたいです。有意義な学びの時間をありがとうございました。

●坂本健滋
 ペットシャンプーというのも調べてみると複雑そうで、一般に流通している洗剤でも大丈夫か?とおもいましたね。資料テキストを見るとそう思ってしまいます。実際に使った人の例を聞いていて、それほど動物はデリケートなのに、Stylish GREENはそのデリケートさに対応できる液剤なんだとその可能性の大きさを感じました。

●馬場誉洋
 今回はペットシャンプーの話題で盛り上がっていました。やはりペットシャンプープロジェクトへの期待が大きいですね。ペット用は人間のシャンプーと違って認可も必要としないのも取組やすいし、ニーズも多様にあるように思います。Stylish GREENをペットシャンプーとして使っている方もいて、その評価も悪くないようです。これからが楽しみです。

2014年3月28日 大阪

3月28日、ステューディオ新大阪で今年最初の基礎化学教室と潟Aドバンテックケアの社内研修がおこわれた。当日は沖縄からも出席者があり、続けての社内研修では意見を交換し合った。基礎化学教室は「大人のための高校化学」ブルーバックス、p.23〜31 「イオンって何?陽イオンと陰イオン、イオン結合」について学びました。

●馬場誉洋
 今回、原子の仕組みを終えてイオンの仕組みを勉強しました。とてもスローペースですが一つ一つ丁寧に学べています。技術だけを追求してきた私たち業界人にとって、有益な知識を確実にモノにし、幅広い知識人としての確立が急務のような気がします。お客様からなぜそうなるの?と質問されたとき、最初と最後だけを説明できても変化の中間を説明できないようでは不足ですし、お客様も納得いかないだろうと思います。少しずつでも確実に知識を入れていきたいところです。岡崎先生からイオン化エネルギーの数値が書かれた資料が配られましたが、イオン化された酸化族(フッ素、酸素、塩素、臭素など)の反応エネルギー数値には驚きました。カチカチに固まった尿石も簡単に取れるわけですね。塩素では1251(kJ-mol-1)、フッ素にいたっては1681とありました。劇物にも指定されるのは当然の結果だなと思います。“安心安全提唱に化学知識あり”これに尽きるかなと感じます。また水の話もされていました。興味深い話でした。水だけが固体になると液体に浮くということです。ほかの固形物は必ず沈むそうです。確かに考えてみれば氷は水に浮きます。不思議です!これは個人的に調べていきたいです。私たちが使っているSTもまだまだ解明されていないことが沢山あります。一つずつひも解いていくのもこれまた面白いものではありませんか。

●石田和之
 昨年の11月以来の基礎化学教室、社内研修、岡崎先生は白衣を身に着けての登場でビックリ!しかし、化学の先生らしい雰囲気がありました。冒頭では、般若心経の「色即是空、空即是色」の言葉から入りました。少し前に志村史夫工学博士の記事に出会ったことがあり、志村博士は「「色即是空」。空っぽこそ、物体、形がある。物質や原子の構造を理解すると、まさに『般若心経』のとおりだと思わざるをえません。」とおっしゃっていました。私たちの仕事は、汚れ(物質)を分解させることなので、物質や原子の構造を学ぶことは、かなり大事であることを感じました。本題では、イオンについてみっちり学びました。代表的なイオン結合にNaClがあります。Na+とCl−がお互いくっつくというシンプルな結合ですが、なぜそのような結合になるのかをしっかりと理解して、人前で分かりやすく説明できるぐらいになりたいと思いました。岡崎先生から学んだことをそのままにしないで、再度テキストを開いて復習します。

●坂本健滋
 今年最初の基礎化学と社内研修をしました。とても専門的な勉強、イオン・原子についてでした。SHOW TIMEがなぜこんなに汚れが落ちるのかということを再び認識することができました。Na2+の可能性がこんなにもあるんだなと。私たちが色んな用途に使用して、効果を発見して、そしてみんなで共有・利用していくことのできるものがSHOW TIMEという成長する・していく液剤だなと感じました。その形として手荒れのしないシャンプーやペットシャンプーとして技術の商品化がスタートして、各地で入浴剤やシミ落とし、コップを拭く際にも利用されているようです。私たちビルメンも剥離剤の添加剤として使用しています。もちろん洗剤にも混ぜて使用していますが、こんなにも使用用途があると、不思議というかまだまだ発見の多い液剤です。また明日にでも誰かが何かを発見するかもしれませんね。

2013年11月27日 大阪

11月27日、ステューディオ新大阪基礎化学教室が行われました。今日、私たちの業界にも意識、知識の21世紀化が求められています。

●馬場誉洋
 化学は視覚化できる部分と視覚化が難しいものがあると認識しました。自然界は原子などミクロ単位で合成、分解を繰り返し生物や植物へと循環させています。人間も例外ではなく例えばリンゴやバナナを食べた際、リンゴの分子を物理分解(噛み砕く)し、胃でさらに分解(胃酸による化学分解)、腸で分解(微生物による生物分解)して自然界が循環できるように細分化されていきます。次に活用するためですね。食べる行為だけでもこれだけの処理がされています。当たり前のILOのグリーナービジネス行為を改めて考えさせられました。そして私たちが使う洗剤に次亜を見ています。塩素酸ナトリウムも毒性が強く毒ガスも発生させてしまう超危険な兵器
です。岡崎先生が言うには使用する場合、お客様の承認が必要だとおっしゃっていました。確かにそうです。その危険性を頭の部分、化学的要素で理解できている人はまだ少ないですが身体で危険性を
承知している人は多いはずです。その両方を理解していればお客様のお宅で使用する行為が本当の意味で危険だと理解できることだと思います。この基礎化学は全国レベルで同業者向けに展開していく
ことが理想だと思いました。さらに勉強してお客様の視点から考えられる技術者にレベルアップしていきたいです。

●石田和之
 基礎化学教室では、東京モーターショーの話題からスタートしました。興味深い話の1つに、NTNというベアリングをつくる会社が、出展していることです。なんと電気自動車を製造しているのです。異業種からの参戦は、時々耳にしますが、ベアリング会社が時代にマッチした高付加価値商品を生み出していることに、強い企業だなと感じました。本題では、汚れの物質と、洗剤とを関連つけて学びました。特にしっかりと頭に叩き込んでおきたいことは、次亜塩素酸Naは、単に強力、きついというレベルのものではなく、「毒性」があるということです。私たちは強力な漂白作用があるため、作業で使ってしまいます。次亜塩素酸Naと比べて漂白作用のパワーは劣りますが、過炭酸Naという物質があります。この過炭酸Naを上手に生かすことが出来れば、次亜塩素酸Naに劣らない安全な漂白作用を持った液剤を生み出せるのではないかと考えています。肉体労働に流されがちですが、一回一回の社内研修、基礎化学教室を大事にして、来年も積極的に受講していきたいと思います。

2013年10月2日 大阪

 9月27日、ステューディオ新大阪会議室で基礎化学教室と潟Aドバンテックケアの社内研修を続けて行いました。当日は沖縄、秋田からも出席者がありました。4時から6時に行われた基礎化学教室では前半を「マイナスイオン」について学びました。マイナスイオンを販売戦略にして、売り上げを伸ばしている「イオン家電の誇大広告」を取り上げました。後半はテキスト「高校化学復習帳」の1-1「世界を構成する元素」を学びました。6時から7時までは社内研修。
 研修では、「超微粒化学物質長期間接触及び吸収症状」の新たな被害の実例が発表されました。被害の深刻さが予想以上にあることが分かりました。業界から被害を無くすためには私たちが持っている「グリーンナイズ」技術、ノウハウを他社の皆さんに知ってもらい、使用する洗剤を安全なものにしてもらうしかありません。そのためにはどうすればいいのか、話し合いました。

●坂本健滋
マイナスイオンの話を聞いていて合点が言った話が聞けました。マイナスイオン自体効き目が怪しいということは知っていましたが、イオン式発生空気清浄器が欧米で発売中止されている理由が、オゾンを発生することが規制の理由だそうでO3なのに何故?とずっと思っていたのですが酸素濃度が低くなるそうな。なるほど。合点がいった。化学のルールで性質が変わるということを理解できたと思います。技術を収益に。我々は確かに技術を持っています。私たちが技術を提供し、まだに次亜塩や苛性ソーダを使っている方々に(私は使ったことがないのでどいれほど危険かわからない)知ってもらうもしくは、気付いてもらい、と自分自身も安全に作業でき、多くのお客にも安心安全を提供ができるはずです。たくさんの人に私たちが持っている情報、技術が手に渡る方法を考えなくてはいけない時社会貢献の時が来ているかもしれません。

●馬場誉洋
事情により基礎化学教室と弊社の社内研修が合体した形での講義となりましたが、長いお時間お疲れさまでした、そしてありがとうございました。基礎化学教室では元素の仕組みについてテキストを活用して勉強しました。化学と一口でいっても膨大な情報量がありますのでスローペースでも着実に身につけていかな、グリーンジニアとして失格やなぁと思います。お客様に説明するに当たり、こうなるからこうなるでは通用しませんしお客様も少なからず勉強されております。私たちは少しその上を目指さないといつまでも無名な業者止まりになってしまいかねません。そういう意味では基礎化学教室はとても優位性のある貴重な時間です。当日の勉強会で一番興味深かったのは細胞レベルで考えると生物学に留まるがそれをさらに分解していくと化学的な要素が生まれてくるということ。アミノ酸単体で考えるとそれ以上でもそれ以下でもないけれど、それをさらに砕いていくとHCO+Nで生成されているということになる。ここで化学の登場です。人間も他生物もみんな化学の力で出来ているわけかと感心しました。変化はさらに変化しそして安定を生み出すとは実に不思議な話しです。お客様(市場)の方向性も変われば私たちも変化していかねば安定しません。時代が向かおうとしている矛先を感じた基礎化学教室でした。続いて社内研修。プロジェクト企画、洗剤被害撲滅キャンペーンの総論の話しとなりグリーンナイズの価値は絶大だということでした。潜在意識では危険とは分かっているが顕在意識で表面化していない作業性のしがらみがあるんでしょうね。早くてキレイが最優先されているのは悲しい気もします。このプロジェクトで1社でも多くの方が安心安全に作業できればと切に思います。動き出す時がきました。頑張っていきたいと思います。

●石田和之
今月は、初の試み、基礎化学教室と社内研修を一日で行ないました。「一日で両方きちんと聴けるかなぁ」と弱気になっていたのですが、会場であきた村の櫻庭さん、柴の新垣代表、山城さんと顔を会わせたら、ネガティブさは吹き飛びました。協会のメンバーの方々と同じ教室で学べること、本当に有難いなと感じます。基礎化学教室の冒頭では、マイナスイオン家電が、実はガラパゴス化(日本独自の進化)であることを学びました。以前、グリーンジニアマイスターコースの中で化学の先生とイオンについて対話させてもらった時「陰イオンをマイナスイオンと呼ぶのは誤り」と教わったことを思い出しました。勉強しなかったら、いつまでも「マイナスイオン=良いもの」という図式を外すことができないことと思います。誇大広告を疑うという意識、大事だなと感じました。テキストではすべての物質には+と−があるということ、それは原子核内に−の電気を持つ電子のみが存在することはありえないことに「なるほど!」と思いました。私たちが学ぶ必要がある元素は10個ほどですが、しっかりと理解を深めて、クリーニング技術を高めるように努めたいです。社内研修では、今後の戦略について、岡崎先生から聴きました。一番大事なこと、それは「私たちにはこういう技術があるんだよ!」ということを気づいてもらうことです。「掃除屋は手が荒れて当たり前なんや!」「目がしょぼしょぼするのは当たり前!」という考えがまだまだ清掃業界には残っています。私たちが「それは間違いだよ!」と伝えることは使命だと感じました。

2013年8月12日 大阪

8月12日、基礎化学教室がステューディオ新大阪で行われました。今回はお盆前とあって出席者はアドバンテックケアのスタッフの皆さんだけでしたが、今日から「大人のための高校化学」という化学のテキストをその第一章から学んでいくことになりました。「ここまで来たんやなぁ」というものがあります。「量から質、質から量へ、そしてまた、量から質へ」と事象は時が経つにつれ否応なく変化させられていきます。歳を取るということがあります。小さいときは「早く大人になりたい」と歳を取ることを楽しみにします。歳を取るたびに体も大きくなるますしね。でも、50歳も後半になり、60歳にもなってくると「歳取りたくないなぁ」と言うようになります。体も縮んでくるのが分かるのね。これも時とともに「量から質」の転換が起きている身近な現象の一つです。アドバンテックケアの皆さんは、基礎化学教室の第一回から参加しています。基礎化学教室が始まったのは2011年9月27日東京浅草からです。大阪は10月7日スタートでした。丁度2年になりました。当初は苛性ソーダ、塩酸、次亜塩素酸ナトリウムについて基本的な知識があればいいだろうということで、2回講義で終わるという構想でした。ところが、ここに誤算が生じます。規定の2回が終わっても3回目に、3回目が終わっても4回目にと、休まずに学びにやってくる人たちがいたのです。同じことを話すのは退屈でしょうし、私自身も気分的に乗りません。毎回出席する彼らに引っ張られるように、誰もやったことにない「業界で働く人のための基礎化学教室」をテーマにした講義を規定回数なしに続けるということをやり続けています。その結果がテキストを使っての本格的な化学の知識の学びへと「質的変換」となりました。これは業界の歴史において画期的なできごとだと思います。学ぶ側にその器がないとこういうことは到底できないものです。今回はテキストを使っての初回となる講義でしたが、感想文にも今までと少し違ったものを感じるのではないでしょうか。それでは紹介します。
*テキストは15ページまで学びました。次回は16ページから。

●馬場誉洋
 前回は急きょ、苛性ソーダの危険性についての講義内容でしたが今回はテキストを使った勉強会でした。何年ぶりでしょうか。前々年の春に定時制高校を卒業したので教科書を使う授業はなんだか久しぶりで楽しかったですね。岡崎先生曰く、学問とは原理を知りそれを自在に扱うこと。原理も知らなければ当然、技術のブレイクスルーも不可能です。原理原則ばっかりでも先にも進めないし、そうだと何よりも学問の楽しさが半減してしまいます。我々の業界は機械技術の進歩はありましたが、化学分野の知識には乏しいです。とにかく「手っ取り早く落とせばええんや!」と。隠れ労災が続失するのは危険を危険と見ない知識薄弱な現場作業員の、あるいは現場監督にその責任があるのかもしれません。そういった危険性をこの業界より先に危惧しインターネット上に提示したのが、“美容院ハイパーハイパー”という美容関係の方です。その記事が(元は手荒れの原因を追究)A4用紙3枚のグリーンジニアレポートで詳細に書かれています。「先行ってるなぁ〜」と感心すると同時に、やっぱり考えていることはみんな同じなんだなぁ、だけど、利便性だけを見て安心安全は2の次になってしまっている状況にあるんやなぁと思いました。このHP記事の中で書かれていた言葉に、「なぜ、自分たちが使っているシャンプーや薬剤に関心を持たないのか?」とありました。日本グリーンハウスクリーニング協会では有志を募って「苛性ソーダ事故
撲滅キャンペーン」プロジェクトを立ち上げようしています。よく似た考え方ですよね。ひょっとする
と最大のライバルは美容関係かもしれません。コラボできると面白いですね。今回、テキストで習った原子の構造。+−の原子核で磁力が発生して安定しているわけですが、地球も北と南で磁場をもっています。私は、今、この磁力を使ってCrio自動撹拌マシーンを開発中です。今回の基礎科学教室で考え方はそう外れてなかったのかなと自信もつきました。実験を重ね、結果を残したいと思います。

●石田和之
 8月の基礎化学教室、冒頭で、次世代エレルギーの一つとして注目を浴びている「シェールガス」にはや問題が生じていることについて話がありました。大量の化学薬品を使って石油粘土層を溶かして液体にして取り出すシェールガスですが、化学薬品が混じった液体は当然、地下に流れていくことになります。今は大きなニュースとしては取り上げられていない問題ですが、将来、アメリカ全土において水が飲めなくなる最悪の事態に陥る可能性が出てきました。期待のかかるシェールガスですが、原子力と同じ轍を踏まないように、慎重に開発してほしいと感じました。さて、本題です。前半は最新のグリーンジニアレポート「美容院ハイパーハイパーのHP」を題材にして、化学知識(界面活性剤など)や合成洗剤の危険性について学びました。学んだことも有意義でしたが、それ以上に嬉しかったのは、美容師の方に、化学物質が含まれるシャンプーに関心を持ち、無知のまま使用すると健康を脅かしかねないという意識を持っておられる方がいたことの発見です。後日、ホームページを詳しく見ました。シャンプーやパーマ液の危険性はもちろん、化学物質過敏症や電磁波の問題についても詳細に記載されているのには驚きました。個人的には化粧品原料の危険度というメニューが興味深かったです。後半は、「大人のための高校化学復習版 竹田淳一郎 講談社」というテキストを用いて、一回目ですので、基礎化学の基本的なおさらいをしました。興味深かったのは、中性子の存在です。「原子核に陽子だけで存在するのはありえないのでは?」と疑問を持った先人の目が恐れ入ります。テキストを使った基礎化学教室は今日からです。少しずつしっかりしたものとして自分のものにしていこうと思います。そして、モノにしたことを現場で活かせる、自在に扱える、そんなグリーンジニアを目指したいと思いました。

●坂本健滋
 基礎化学教室で美容院のHPに「合成洗剤の危険性について」というのが公開されていることを知りました。我々も危険な洗剤(苛性ソーダ)や界面活性剤について学び、自分たちの活動を広めることをしてきました。でも、まさか美容院が同じことをしているとは思いませんでした。美容院業界でも問題があり、その問題点を広く知ってもらうために合成洗剤の危険性や界面活性剤についての情報を分かりやすくまとめて、HPで発表しているのです。美容院業界でもこういった動きがあるということを知って、社会の変化というものを感じることが出来ました。この流れに私も参加していたんですね。後半は基礎化学という名に相応しい勉強となりました。中学・高校に戻ったようでした。化学の基礎を知ることでクリーニングに応用ができる。そうすることで危険な化学洗剤もコントロールでき、安心・安全なものとして使うことができるようになる。自分自身だけでなく、お客様にも安全なクリーニングを提供できるようになる。他社は危険、自社は安全、化学という知識を学ぶことによって説明できるようになります。差別化ができます。それには現場に携わる我々がしっかりした知識を持つ必要があります。これからも学び続けたいと思います。

2013年7月26日 大阪

7月26日基礎化学教室が行われました。感想文をいただきましたので紹介します。

●石田和之 潟Aドバンテックケア
 冒頭、漫画スペリオール「かびんのつま」が取り上げられました。私も欠かさず読んでいますが、さまざまな過敏症の問題が漫画として分かりやすく取り上げられています。問題の本質がとても深く複雑であることに気づかされます。もう一つ、アレルギー発症が、化学物質+ウイルスによって症状が出るという最新の情報を聞きました。ワクチンを打つことが正しいのかどうか考えさせられました。本題では、苛性ソーダの危険性について、具体的な事故例を示され、その問題の重大性について学びました。私自身はフォワードで化学熱傷を負った経験があります。19歳の若者が誤って苛性ソーダを背中に浴びて大火傷、そして、清掃業界に長年携わってこられた方の失明などです。苛性ソーダの事故はたくさんあるかと思うのですが、表にあまり出ていないのが現状であることに気づきました。また苛性ソーダの危険性は、インターネットで検索したらたくさん掲載されているのですが、そのコメントを読むと、現場に出ている者、また指導者の立場にある人でも、危険性を十分に認識していない人が多いと感じました。私たちは化学の勉強をしています。学んだことを少しでも知らない方に伝え、そして洗剤の事故をゼロにするように務めることが大事だと改めて思いました。

●馬場誉洋
 基礎化学教室、冒頭から衝撃の告白がありました。アレルギーの発症原因が化学物質だけではない!?ウィルスと複雑に絡み合い発症するようです。確かに僕らは小さい頃から予防接種やワクチンを幾度となく打たれてきました。それが原因の一因とは思いもよりませんでした。岡崎代表が仰っていた通りマスメディアは取り上げないでしょう。ワクチンは実は毒だったと分かれば日本国民が黙っていないですからね。いずれにしても化学や医学も後付け理論です。まさかの事態になってしまいました。今回は苛性ソーダの危険性を我々にも詳しく説明してくださいました。これだけの危険性がありながら何故、使用者の知識が皆無なのか、言われてみれば納得せざるを得ません。失明(視力低下)のメカニズムも分かりました。確実に被曝していたわけです。しかもタイマーセットして。僕もこのまま従来の20世紀型のクリーニングを続けていれば眼の健康を損なわれていたことでしょう。グリーン液剤Stylish GREENに巡り合えたこと、本当に岡崎代表に感謝せねばなりませんね。

●坂本健滋
 今回、基礎化学教室で話に上がったのが我々の仕事で欠かせることのない洗剤についてでした。某日19歳の男性が背中に苛性ソーダを浴びる事故があったそうです。職業はハウスクリーニングでした。今でもたくさんの業者が強力かつ危険性の高い(残留化学物質や毒性)洗剤を使用しているでしょう。しかし、今回のことは我々の眼前に現実を突き付けられたと感じました。我々は技術だけでなく化学の知識もつけることが重要だと感じました。いや、危険性は重々解っていたはずだが、知識がないために被害を未然に予測・防ぐことが出来ない。使う側も安心・安全に使用でき、そしてそれを提供できることが必要ではないでしょうか。

2013年5月29日 大阪

5月29日基礎化学教室がステューディオ新大阪で行われました。沖縄からも参加者があり、基礎化学を継続することの必要性を改めて感じさせられました。参加者から感想レポートをいただきましたの紹介します。今回はLED最先端という内容で椛z造舎の森若晃司社長に来ていただき、業界の話をしていただきました。LEDもグリーンテクノロジーということで、最先端はどのようになっているのか面白い話が聞けたのではないでしょうか。

●石田和之
 今月の基礎化学教室は、2部構成となり、1時間目は岡崎先生から「炭素について」、2時間目は株式会社想造舎の森若代表と武田さんから「LED照明について」学びました。まずは1時間目、私たちが取り除こうとする汚れの大部分が、炭素を含んだもの、つまり有機物汚れであります。もしも地球上に石油などの油を大量に使用する人間がいなかったら自然界のみの循環で汚れを取り除くことが可能だと思います。しかし人間がいるので、自然界のみの力で汚れを取り除くことが困難です。そんな世界で私たちは化学を勉強し、化学のパワーを使い、かつ安全に汚れを除去することに取り組んでいます。今後は今まで学んだこと(粒子分解、グリーンナイズ、こすりゼロ、物理エネルギー、時間エネルギー、付着エネルギーなどなど)を現場で十分に生かすことが大事だと思います。しかしながら、いままで学んで頭に取り入れたことが整理整頓できずにごちゃごちゃしている自分がいます。野球の打線で例えると線になっておらず、点になっている状態です。勉強を怠けたり、逆に欲張っているつもりもないのですが、思い通りに頭に入らず、具体的に動けません。何か一つ、自分の強みを持てるように心身のバランスを整えて、また頭に余裕を持たせて取り組みたいと思います。学んだことを具体的に表現できないのは、もったいないことです。2時間目はLED照明について学びました。大変感銘を受けた言葉をたくさん聴かせて頂きました。「明るいだけでは駄目!」「お客様の困っていることを聞きだす」「納得できるものを提供」「インテリアも兼ねる」、森若代表、武田さんにお会いしてから、ビルやマンション清掃で照明器具を観察するようになりました。近づくと周りが熱いのを感じます。今までそんなこと意識していませんでした。明るいだけでは駄目だということを現場のクリーニングを通じて感じることができて嬉しかったです。 

●坂本健滋 
 今回のテーマは炭素(C)でした。現代の汚れは昔に比べ多様になっています。我々の仕事は、この汚れに合わせて色々と工夫をして落とさなくてはいけません。我々が謳っているグリーンという方向性に向かいながらも、さらに、汚れに対応(進化)することが、時代やお客にアピールできる武器になります。そして、他社との違いを色濃く出せることが可能になりますね。今回の基礎化学教室には想造舎さんがゲスト講師で参加。現在の照明事情をお話しして下さいました。過去のLEDと現在のLEDの質は全然違うものでした。普段意識して見ていないモノをまじまじと見ると明りの強さや光の拡散等々の技術の進化を感じることが出来ました。どの業界でも進んでいるんだなぁと。大変興味深いモノを見させていただきました。

●馬場誉洋
 基礎化学教室でLEDのお話がある旨を事前に聞いていましたが、これほどまでに進歩していたとは本当に驚きの連続でした。大変失礼ながら「LEDは高いし暗いし必要ないよ。」といった悪いイメージしかなかったのですが、実際にデモで見せて頂いたクリプトン電球やハロゲン電球、これが一番びっくりしたんですが蛍光灯の進化には目が点でした。割れないし半永久の寿命性と低コスト!明るさも申し分なかったです。ここまで高品質なら家の電球もLEDにしようと考えたくらいです。株式会社想造舎さんが独自に持っているシュミレーション技術は同業種からすれば喉から手がでるほど欲しいとか。そりゃそうですよね。LED業界ではオンリーワンの技術ですからね。見事に差別化されています。しかも2020年までに全LED化計画という大規模な国政策がとられています。ますますLED業界の繁栄が見込めます。私たちとは業種は違いますが、技術は売れるんだと再認識し異業種のただならぬ覇気を感じとれました。こういった異業種交流は僕的にすごく面白いし新鮮だなぁと感じました。次はあるんでしょうか。こういうのは、また、違う刺激があって好きです。

2013年4月27日 大阪

4月27日、ステューディオ新大阪第2会議室で基礎化学教室が行われました。当日は、沖縄からも参加があり、また、初めての参加者もあり、若者の多い基礎化学教室となりました。
●石田和之
 基礎化学教室では、3ZEROの会-関西のメンバーであるアンフィニさんが友達を誘ってやってきました。年齢が同じような人ですので仲間が増えたようで大変嬉しかったです。見ていると本当に熱心にノートを取っていました。冒頭で、大手D社のホームページトップに【安心・お得】の文字が目立つように出ていることが話されました。「安心」の文字が、お得よりも先に置かれ、お客様に訴えているのです。しかし、よく見ると「安心」についての具体的な内容がどこにも記載されていません。ただ、書いてあるだけです。何がどう安心なのか、一つも伝わって来ません。「とりあえず書いておこう。アピールしておこう」という感じです。そこには、「確実に増えている環境意識を持つお客様の層へのアピール」というのが見えます。しかし、見るものに伝わってきません。私たちはグリーンハウスクリーニング、グリーンビルクリーニングという言葉で、化学毒性ゼロ、グリーンナイズ、汚水処理というものについて多くを語ることができます。グリーンという技術・知識を積み重ねてお客様にも分かり易く伝えることができるようになることが大事だと思いました。休憩をはさんだ後、私は、みんなの前で話をする時間を頂きました。実は、基礎化学が始まる前に1枚の資料「大気のCO2
循環について」を渡されました。その資料を元に自分なりに伝えたいことを話すというコーナーです。二酸化炭素の吸収と排出について伝えようとしたのですが、資料にとらわれ過ぎて、柔軟な考えで発表することができませんでした。どうすれば自分の伝えたいことが分かり易く表現できるのか、それがこれからの私の課題です。休憩後は炭酸水素Naの持つ炭酸塩システムについて学びました。海水と血液の構成要素が非常に近いことは神秘的です。PHを一定に保つことができるのは炭酸塩システムが自動的に働いているからだそうです。こういう事を知ると感動します。皆さん、宇都宮で会いましょう。

●馬場誉洋
 基礎化学教室ですが、滋賀の小松さんが珍しく不在でした。寂しいですね。小松さんの存在が大きく感じました。ですが、今回はアンフィニのさんとその友人が出席してくれました。若者が増えると雰囲気も若返ります。いい感じです。化学を学ぶ場だけに知らない新しい用語が3つでてきました。「オクタノール」と「分配係数」「炭酸塩緩衝材システム」です。ごま油にしてもオリーブオイルにしても油というものはみな純粋な油だと思っていたのですが、実は違ったんですね。その中にも物質が混じっていることに驚きでした。それを説明する言葉が「分配係数」でした。そして炭酸塩システム。これが本日の目玉でしょう。苛性ソーダにShow Timeを入れると触わることができる苛性ソーダに変化するのはHCO3の働きだったということが分かりました。ひとつ謎がとけました。これだけでもひとつ賢くなりましたね。これからも日々学んでいく姿勢を続けたいと思います。ありがとうございました。

2013年3月29日 大阪

3月29日に行われた基礎化学教室の感想文をお届けします。

●馬場誉洋
 今回は市販されているシャンプーの成分には何が使われているのか。その仙城原理について学びました。この日のために用意された資料が配布され、その資料を基に詳しく説明がありました。資料を読み、説明を聞いて思ったのは、きれいに洗うというより諸刃の剣のようにも感じました。自分をも傷つけてしまうような成分を使っていては話にならんと思いました。そもそもなんで甘草エキスやその他エキスが入っているのか、疑問に思っていましたが、皮膚の炎症を抑えるということで入っているのだと分かりました。ということは炎症を起こす成分がシャンプーに入ってからでは?シャンプーの見方がだいぶ変わりました。食べ物の危険性はだいぶ認知されてきていますが、シャンプーについてはまだまだこれからですね。

●坂本健滋
 今日のテーマは「手荒れのしないシャンプー」。シャンプーの成分をひとつひとつ取り上げて、その説明を聞きました。毎日何気なく使っているシャンプーにもたくさんの成分が入っており、保湿剤やらなんやらがあります。肌や髪に使われるのですから当たり前ですけど。しかし、これだけの肌に良さそうな成分が実際にシャンプーの中に入っているのに、理容師・美容師さんの手がシャンプーで荒れて苦しんでいる。なんでやろ。シャンプーのやり過ぎが原因なんでしょうか。でも、そんなこと言っていたら仕事辞めなあかんし。

●石田和之
 今年3回目の基礎化学教室、テーマはシャンプーの成分についてです。「これでもか!」というくらい、とことん追求しました。以前シャンプーと経皮毒に関する書物を読んだことがあり、主要なカタカナ表記の成分について学んだことがあります。今回は全ての成分一つ一つを検証したのですが、気づいたことがありました。それは主な成分が「水と数種類の界面活性剤」であること、その次にサブというか補助というか、何種類ものの保湿剤、防腐剤が含まれていることです。私自身、ここ数年希釈したStylish GREENで髪の毛を洗っているので、これだけの物質が含んだものを頭につけることにためらいがあります。しかし、色々入れないと商品として成り立たないことに気づかされます。汚れを落とすことは、頭皮に必要な油分も取られてしまう。そうなると数種類の保湿剤が必要、しかし、それらは植物が主成分なので、腐らせないために防腐剤が不可欠、さらに香りや色をつけるなどして、ようやく販売できる商品となっているようです。成分の中に加水分解シルクというものがありました。加水分解とはどういうことなのか、熟語からなんとなく分かっていたつもりでしたが、配布された資料に加水分解に関するものがあり、それで加水分解について学びました。化学式を使った少し難しい内容でしたが、化学式を使うことによってぼや〜としていたものが鮮明に理解することができました。きちんと理解するためには化学式も必要だと改めて思いました。基礎化学教室をこれからも受講して、スラスラと化学式を書いてみんなに説明できるようになったら面白いだろうなと思いました。

2013年2月26日 大阪

●馬場誉洋
 回を重ねるごとに動きがあり面白く感じます。今回は汚水処理についてでした。第三者による公的な汚水についての計測資料湯を元に始まりました。改めて汚水を垂れ流す危険性が具体的に示されたと思います。データは活用しないと活きてこないと考えます。ノルマルヘキサンの概要を説明せよと弊社の石田さんが教壇に立ちましたが、物怖じせず堂々と発表していたと思います。日ごろから勉強している証拠ですね。ここ数年、色々な講義や社内研修を受けていて思うのが、業界のゴールは共通ですが、それに携わる個人単位のゴールは多岐にわたるんやろうなぁというのは感じますね。僕のゴールはまだ不透明な部分が大半ですが自然(環境)と人に深く根付いたビジネスに関わっていきたいと考えています。心から幸せを願う気持ちは皆同じです。それゆえに自身の言動を第三者の眼で見直し、利他不二の精神で今後の人生を歩んでいきたいと奮闘中です。未来を見据えて満身していきます。

●石田和之
 今年最初の基礎化学教室、冒頭では無料電話サービス「Line」の利用者が1億人というニュースを踏まえて、時代の要求性とはどういうことか考えました。私たちが取り組んでいる汚水処理、環境問題が身近な問題となっている今日、時代が要求しているものです。しかし要求されているのに普及されないのはなぜか?それは汚水処理技術の指導というものがなかったことに気づきました。薬剤などの商品を売っておしまいでは、全然広がらないのです。指導することで広がっていくこと、また指導の立場になるからには汚水処理に対する知識と具体的な検証を続けていくことが大事だと感じました。
汚水処理がきちんとできているかどうかの基準値の一つに下水道法や水質汚濁防止法に「n−ヘキサン抽出物質」の分析項目があります。私がn−ヘキサン抽出物質について、説明をさせてもらう機会を頂きました。大雑把に言えば、ワックスに含まれる油性成分や厨房掃除などで発生する油汚れですが、みんなの前で分かりやすく的確に説明しようとすると難しいなと感じました。三浦しをん著の「舟を編む」ではないですが、「島」を「海にぽっかり浮かんでいるもの」レベルの説明しかできていない自分があります。終盤は分かりやすい資料で、酸とアルカリについて学びました。資料の中に、たくさんのヨーロッパの化学者が登場しますが、彼らによる酸とアルカリを定義するまでの歴史や過程も感慨深いなと感じました。

●坂本健滋
 仕事で汚水が必ず出ます。そのままにしておけないので、次の段階が汚水処理という作業になります。ユーザーからの需要が「増える・考えてくれている」ということはとてもありがたいということですが、私たち清掃する側の意識の向上もそれにともないレベルアップが要求されます。人が出した汚れは人が処理するのは当然だと思います。汚水処理を要望・要求するお客様が増え続けているのがはっきりしているのなら、その事実、流れを業界全体にも伝えていかなければいけないと思います。そうすることが社会的な大きな流れになるのだと思います。今まで以上にグリーンについての技術・知識等について学び、身に付けなければいけないと思いました。

2012年11月26日 大阪

11月26日、基礎化学教室が新大阪のステューディオ新大阪で行われました。遠くは日本海側に位置する京都府宮津市から何時間も掛けてやってきてくれた方もいました。前回も参加され、その熱意が伝わってきます。基礎化学は12月は休講です。1月に会いましょう。

●石田和之
 今回の基礎化学教室、本題に入るまでのお話が興味深かったで す。今、まさにステージがチェンジしている最中であることを感じました。冒頭で「針なしホチキス」価格は従来のホチキスと比べてかなり高いのにもかかわらずよく売れているという話がありました。なぜ消費者が求める大ヒットとなったのか。安心安全という価値なのです。これがまさにグリーン商品なのです。ここで大切なポイントあることに気が付きました。グリーン商品の価値をいかに具体的に説明できるかどうかです。従来商品と比べてどう違うのか、比較分析し、説明できることが大事であることを学びました。本題では、グリーン液剤Stylish GREENがなぜ入浴剤として使えるのかを原理で学びました。最近、入浴剤に力をいれている大手メーカーが、三大美人の湯、龍神温泉の成分を化学的に調べるというニュースを聞きました。そういえば今現在、販売されている入浴剤は成分は昔とほとんど変わっていません。徐々にですが、化学式で考えられるようになってきました。これも毎月の基礎化学教室があるからです。今後も継続して学んでいこうと思います。
●馬場誉洋
 基礎化学では「協会が取り組んでいる事は他の業界、分野でも同時に進行している。これがいわゆる時代の同時性だ」と教わりました。なんだかTVのドラマでやっていたJIN-仁-のパラレルワールドのようやなあと思いました。対象は私たちと違うでしょうが、志や行きつく先はみな同じなんだと、そして、それは時代が要求しているからだと。また競争から社会は進化して全く新しい技術体系になり針なしホチキスという斬新な商品が世に出ていくという事実を聞かされ、すごいもんだ!と思いました。ただすごいと思うだけなら消費者と同じですからね。私たちも安心安全を提供する立場として、「すげぇなぁ!」「あんたとこしかないよ!」「さすがだね!」って言われるようなキレイを超越したサービスを告知展開していくいい時期だと感じました。幸いにも弊社はCRIO、SG、化学力、人間力、情報力、そして協会のバックボーンがあります。技術革新が清掃業界だけではないことを今回の内容を聞いて確信しました。毎回、最新の情報を聞くことができ、日常作業の中では得ることのできない新鮮な気持ちになります。        

●坂本健滋
 私はStylish GREENは仕事で使っているので洗剤だと捉えていましたが、シャンプーや入浴剤にも化けるということに驚きました。今回、改めて思ったことは言葉です。言葉が大事だなと思いました。説得力を持たすため、ブランドを確立するための言葉が必要です。

2012年10月29日  大阪

10月29日、基礎化学教室が新大阪で行われました。参加者からの感想文を紹介します。

●渡邉龍史 潟Aドバンテックケア
 今回の基礎化学教室は「界面活性剤の講義」と聞いていたので、私としては非常に楽しみにしていました。前に界面活性剤は2000種類あり、毒性の強いものから安全な物もあると聞きました。私は今、安全なものだけで配合した液剤を開発中です。STと同等の安全性、粘性や洗浄力+乳化作用に重点を置いた研究をしています。そういう時でしたので界面活性剤の話をすると聞いて、これはきっとヒントになるものが出てくるのではないかと確認していました。結果は、凄く良かった!界面活性剤の仕組みをとてもわかりやすく説明してもらいました。すごく参考になりました。ありがとうございます。私はもう、ハウスクリーニングに関しては、洗剤はすべてを安全なものでしか使用しないことを心がけています。STとの配合でも苛性ソーダ、次亜塩も使いません。もちろん、現段階では完全に汚れを落とすことができません。だからと言って、毒性の強い洗剤を使ってはそれ以上の成長がないと思うのです。それらに頼ってしまうと、そこで自分の思考が止まってしまうのです。安全なものだけという制限を自分にかけることで、「これで落ちないのか。別の方法を発見しなければならない」、そう思うことで思考が生まれるように思います。化学知識を身に付け研究する。そして、自分洗剤の完成。もちろん簡単にいきません。が、そのような方向性の中に自分を置くことで、確実に己自身が成長していることに気が付くことがあるのです。今回の界面活性剤の講義で自分でも安全な界面活性剤を作ることができるんじゃないか、と思いました。それを今、自分が開発中の液剤と組み合わせたらいったいどんな変化がみられるのだろうか。ワクワクしてきました。本当に基礎化学教室を受け始めてから、自分のキャパシティがどんどん広がってきています。掃除は化学です。化学を追求したらいろんな発見が出てきます。これからも、基礎化学教室で講義を受けられることをとても楽しみにしています。

●馬場誉洋 潟Aドバンテックケア
 今回は前回の続きからで界面活性剤の話が主体となりました。洗剤は界面活性剤というイメージが以前からあり、その実態はどうなっているのか疑問に思っていました。市場に浸透しているものは刺激性の強い界面活性剤が主流ということを学びました。その数は約2000種類と数多くあるそうです。たとえ無添加、無香料を謳っていても洗剤という商品は雑貨商品扱いの為、成分表示義務が緩やかであるため、本当に安全安心かは判断できない状況にあることを知りました。洗剤が傷口に触れると固体と液体の界面を失なわせ、液体化するという界面活性作用により血液が固まらず、治るケガも治らず、悪化するという話を聞きました。界面活性剤どのような作用を持つのか、理解しやすかったです。界面活性剤は自然界にも存在していますが、その数は少ないようです。ヤシ油や大豆油といった植物由来の界面活性剤は刺激性が緩やかで健康な肌だと皮膚に触れてもそれほど害はないようです。人の身体にも界面活性作用を持つものがあり、胆汁がその作用を果たしているということでした。初耳でしたね。またチョコレートの成分表示にある乳化剤も界面活性作用の一種で界面活性剤であることもまた驚きでした。われわれが使う洗剤は20世紀型の洗剤が主流です。ただキレイにするだけでは決して良い技術だといえませんし洗剤は生命線であり業界の革命を起こす武器の一つだと改めて思った講義でした。

●石田和之 潟Aドバンテックケア
 11回目の基礎化学教室、今回は私たちの仕事に関わりのある界面活性剤についていろいろな角度から学びました。私が初めて界面活性剤という言葉を意識したのは、高校時代に購入したコンタクト洗浄液の成分表記です。当時のイメージとして「おぉー!界面活性剤って言葉、カッコいいなー!」と感じたものです。長い年月が経ち、清掃業界に入りたての頃は「洗剤には界面活性剤が含まれている。」という認識から始まりました。その後、岡崎先生と出会いグリーンジニアになるために研修を重ね、まずは「水と油をなじませる働き」であることを頭に叩き込みました。そして現在、グリーンライフ倶楽部編集者になってからは「シャンプーの界面活性剤の問題点(経皮毒)や食品添加物乳化剤の界面活性作用」などについても考えるようになりました。今回の基礎化学では「水と油が混ざらないからこそ、自然環境が保たれている。」という岡崎先生の言葉が強烈に頭に残りました。たしかに全ての水がすんなりと油を受け入れるようだったら、全ての生き物は地球上からなくなることでしょう。自然界において、界面活性作用がないことがどれだけ大事なのかを痛感します。もちろん界面作用があるおかげで、私たちの豊かな暮らしが成り立っていることも否めません。界面活性剤という言葉を何十回何百回と聴いてきましたが、まだまだ違う角度から学ぶことがたくさんあるなと感じました。界面活性剤を図で表すとき、今まではマッチ棒のような絵で書かれていました。今回はさらに一歩深めて、界面活性剤の正体を石鹸(脂肪酸ナトリウム[CH3(CH2)10 COONa)]を取り上げて、分子構造レベルで学びました。化学式のCHは炭化水素部分で油になじみやすい「親油基」、COONaは、水になじみやすい「親水基」であること。化学式を使っての考え方、まだまだ慣れてはいません。基礎化学教室を継続して受講することで慣れていきたいと思っています。界面作用のある界面活性剤、今、テレビ番組で流行りの「ほこたて(矛盾)」ではないですが、2000種類もあるといわれているので彼ら(界面活性剤)に口があれば、「俺たちはどんなものでもなじませることができるぞ」ということでしょう。しかし水と油は自然界ではなじまないが基本です。それを考えると汚れそのものを分子切断させるグリーンイオン液剤「スタイリッシュグリーン」の技術は、改めてすごいなと感じます。界面活性剤に頼りっぱなしのクリーニングは嫌ですが、勉強は必要だなと感じました。これからも続けて基礎化学教室を受講して少しでもプロトしての化学知識を身に付けたいと思っています。

●坂本健滋 潟Aドバンテックケア
 以前に少し話に上がった界面活性剤についてのお話でした。最初のうちは「なるほど」とわかっていたはずだったんですが…後半になると界面活性剤の化学式が登場した途端に頭が混乱しはじめ、理解するのに時間を要しました。完全に理解した訳ではないのですが、少しは界面活性剤の性質は理解できた(かな?)と思います。難しい話でしたが聞けて良かったです。

2012年9月24日 大阪

9月24日(月)、ステューディオ新大阪で第10回目の基礎化学教室が行われました。今回も沖縄、秋田、そして、京都は宮津市、滋賀からも参加があり、参加された方の熱意の高さに驚きます。今回は汚水分離技術Crio(クリオ)に大きな進展がありましたので、実演を交えての発表会となりました。参加者からの感想です。

●野田絢一
 私は今回の基礎化学教室6回目となります。今回はワックス剥離後に出る汚水の分離実験(水と剥離剤に綺麗に分離していました。)など実際に目の前で見て、剥離剤汚水の分離は今この様な状態になっていると文面での説明を聞きました。Crioの汚水処理では、分離した水は下水に流し、分離した有機物は焼却処理をしてCO2へと還し、植物の光合成を経てO2へと自然に還す処理方法であるなどを実際にデモを通じて見聞きできるというとても学びの多い勉強会でした。自分自身もワックスの剥離作業は経験がありますが、汚水は何も考えずにそのまま下水に流していました。今までならそれでも良かったことだと思います。しかし、今現在では食の安全性や放射能汚染など目に見えない物にも厳しい配慮が求められる一つだと今回の勉強会で感じました。基礎化学教室・社内研修で学んでいることは汚水の処理だけでは無く、様々なことを学んでいます。その学んでいる内容の一つ一つが今後の時代のニーズに合い、会社の強みになり自分自身のスキルアップに繋がると確信する一日でした。

●坂本健滋
 私は、この業界は間もないので実験内容はわかったような、わからないような…。私が理解するには時間がかかるみたいです。汚水分離技術は大手企業も持っていないということを聞きました。「結構すごいことしてるんだな」と感じました。2回目だった今回の基礎化学教室・社内研修に少し慣れたように思います。

2012年8月27日 大阪

8月27日基礎化学教室が行われました。参加者から感想文をいただきましたので紹介します。基礎化学教室には秋田、滋賀、京都からも参加されました。

●馬場
今回のテーマは「界面活性剤T(次回につづくようです)」でした。元素記号から始まってようやく本題に入ってきたかなと感じています。界面活性剤は公表されていないものを含むと約2000種類あるとの事です。食品ではマヨネーズの原料になっている卵黄にはレシチンという界面活性剤が含まれています。一口に水と油が混ざるといえど混ぜ方、順番が違えばうまく乳化しないようです。原料を正しく理解し、正しく混ぜてあげるのがコツだそうです。液剤でも単純に混ぜれば良いというわけにはいかないようで、そこが化学の奥深さと知るところですね。悪いものだから使わない、深く知ってうまく活用してあげるよう常識にとらわれない考えが必要だと感じました。C(炭素)がこの世になくならない限り界面活性剤は必要ですし、有機化学の知識も必須になると思いました。

●坂本
 初めて参加しました。よく分からんかったなぁ、というのが正直な感想です。よくわからないといっても、言っていることは理解できているようにと思う。意外に頭を使うんだなと思いました。この意外というのが自分の中でかなり大きかった。行く前は正直、面倒くさいなとか、化学式の羅列が出るのでは?とか効果的な洗剤云々などと思っていたのだが、実際受けてみると想像の一つ上を言っていたように感じた。頭を使って今の自分より一つ上のステップに上がろうということなんだろうと思う。

●渡邉
 初めて参加する人を見ていて、私が初めて参加した時と同じような感じでした。なんだか昔の自分を見ているようで、懐かしさを感じました。あの頃は、話についていけず右往左往していましたが、それが今となっては楽しみながら話を聞き、そして人前に出て話をするなど、数年前の自分と今では全く違う自分になっている気がします。人は立ち止まなければ、どこまでも成長することができるものだと、この研修の中で教わってきました。“継続は力なり”とはこのことなのだと今、実感しました。最近、私はより安全な液剤研究をしているのですが、盆明けに作業したときなかなか興味深い研究結果が出せました。それを今回の社内研修で発表させていただきました。久方ぶりの発表だったので、どえらく緊張し、またまた話が飛んでしまいましたが、この液剤を今後も、あきらめないでもっと進化させていき、皆様に使って頂けるようにしていきたいと思っています。基礎化学教室は、とても液剤研究の参考になります。また、来月の基礎化学教室の講義を楽しみにしています。ありがとうございました。                 

●石田
 9回目の基礎化学教室。基礎化学なのですが、かなり難しいと感じることもあります。それでも技術者としてクリーニングに従事するという覚悟があるので、毎回毎回食らいついて受講しています。冒頭では、グリーン液剤「Stylish GREEN」がどうして安全なのか、例えば「手荒れしないのはなぜ?」という問いに説明するために大切なことが実証例であることを教えていただきました。私たちが積み重ねて実証してきた真実、それを今後、どのように生かすのか。そのために考えること、行動することが大事だと思いました。考えを行動にすることで、気づきを増やすことにつながると思います。本題では、合成と分解について詳しく教わりました。合成と分解はなにもクリーニングの世界だけではなく、生物の体、そして宇宙全体も合成と分解で成り立っていることを学びました。余談ですが、グリーンジニアマイスターコースで、なぜクリーニングとは関係のなさそうな宇宙に関する課題図書があるのか、今回の基礎化学で自分なりに理解できました。まずは、誕生に関わる元素はH(水素) 分解に関わる元素はO(酸素) そして合成に関わる元素はC(炭素)であることを、頭に叩き込んでおきたいです。Cは固体であり、粘着性物質の元になります。Cが含まれているからネチャネチャする→不要になったCは酸素ファミリー(O F S Cl)が消し去ることを覚えておけば、ややこしくならずに済みそうです。最後は界面活性剤について、卵黄に多く含まれるレシチンを例にとって学びました。ここでのポイントはマヨネーズを作るとき、混ぜるタイミングや順序が大事であることです。いくらレシチンに界面活性作用があるからといって、なんも考えないで混ぜるとマヨネーズができない、つまり油と水がなじまないことがあります。私たちも洗剤を混ぜたり希釈して、全く別の新しい液剤をつくるとき、タイミングや順序を意識する必要があるなと感じました。タイミングや順序が化学変化に適していることで、新しい液剤の完成に近づくのではないかと思います。次回は節目の10回目です。その間1ケ月あります。どんな些細なことでも考えたことを行動に移せるような姿勢を作りたいと思っています。

●野田
 今回の勉強会で5回目を迎えました。少しずつ「理解が出来てきたかな?」と自分で思ってレポートの作成をしています。今回に限らず今までの勉強会でのキーワードが21世紀型(グリーン)での様々な手法です。汚水処理や混ぜても安全な洗剤、それらを化学的に説明できる為の化学式など、最初の頃の勉強会に出席した時は解らず、「良いことを目指しているんだな」と漠然に考えていました。しかし、会社から給料をもらっているからには会社の収益に繋がることも考えないといけないことが自分の中で抜けていました。ユーザーに認めてもらう為の化学的な説明や社会に認めてもらう為、自分のスキルアップの為の勉強会として捉え、これからも続けて参加したいと思います。最後に今回の基礎化学教室でのマヨネーズの説明は面白かったです。マヨネーズは誰もが知っていますが、その作り方を知っている人のほうが少ないですし、作り方の手順を間違えるとマヨネーズが出来ない事、グリーンな洗剤の研究にも同じことがいえると思いました

●桜庭
 今回は2回目でした。一回目は講義が終わっても分かったような、分からなかったような、漠然とした感じでした。でも、今回はとても面白く、自然と次々とメモを取っている自分がいました。20世紀の大発見である界面活性剤を地球に悪いものだと思っていました。今回は界面活性剤の話でした。話を聞いていて自分の考えが間違っていたことに気づきました。界面活性剤は卵の黄身にもはいっていて、その界面活性剤(レシチン)のお蔭でマヨネーズが作れるということを知ってびっくりしました。料理も化学だったんですね。入れる順番やタイミングがずれると全然違うものになるんですね。そういえば肉じゃがも砂糖より醤油を先に入れるとしょっぱくなってしまって、美味しくありません。どうやら塩は分子量が小さいので、味が浸みやすく、次にはいってくる分子量の大きい砂糖が浸みにくくなっているらしいです。これからも化学をしっかり学んで、清掃の現場に活かしていきたいと思いました。続ければ続けるほど理解できるようになってきて、面白さも増していっています。

2012年7月21日  大阪

7月21日に新大阪で基礎化学教室が行われました。昨日のワークショップ関西に出席した沖縄、秋田の方も連日の参加です。

●野田絢一
 私は第3回目の受講となりました。今回の基礎化学教室、「!」と「?」が付く講義でした。講義の内容が難しい…酸化グループ…O2+O…自分自身でこの内容についていけるか不安になる第3回の講習会でした。前回と同じ事を重複してくれているのに解らない、これらの事を化学的に理解しお客さんに説明する、そんな事が自分に出来るのか?これはレベルが高い、難しすぎる、仕事を覚えるより労力がいると思っちゃいました。さて、弱音はここまでにして、今までは(20世紀型は毒性とパワー)とにかく汚れが落ちれば良い、これからは(21世紀型は安全とパワー)お客さんにも環境にも良いクリーニングと学びました。時代のニーズに合った事だと思います。この基礎化学教室は必ず会社の強みになると信じます。大変良い勉強会でした。途中、潟Aドバンテックケアの渡邉さんが自分で実験している動画を見せてくれましたが、渡邉さんは洗剤の研究をしているのですか?毒素をコントロールしてより良い物を作っているのでしょうか?前に勤めていた会社はそんな事はしていなかったので。勉強会の成果が出ているのですね!やっぱり勉強は必要だ!アドバンテックケアの皆さんに脱帽しました。

●石田和之
 基礎化学教室が大阪で始まって早や8回目、内容もどんどん深化し、今年の春頃からクリーニングの「酸化技術」に着目しながら学んでいます。今回はさらに理論を深めた講義となりました。生分解=生物循環できることを前提とした質の高いクリーニング技術を私たちは追求しておりますが、自然界の循環システムの一つである「酸化力」をいかに上手にクリーニングに生かせるかどうがポイントだと思いまいした。
 酸化力に関わる元素は4つ、F(フッ素)・Cl(塩素)・ S(硫黄)・O(酸素)があります。分かりやすく言うと「酸化ファミリー」ですね。その酸化ファミリーの中で、自然界が使っているのがOなのです。例えば今までならCl(代表例がNaClOの次亜塩素酸ナトリウム)でカビ除去や漂白のクリーニングが主流でした。たしかに強力です。しかし悲しいことにClは自然循環でぐるぐる回るものではないのです。FやSも然りです。残った一つ、Oが生物循環を担う元素となるのです。クリーニングに使えそうなものにH2O2(過酸化水素)や2Na2CO3・3H2O2(過炭酸ナトリウム)があります。しかしそれらを単体で使うだけなら洗浄力が足りなかったり、逆に素材や手肌を傷める可能性もあります。そこで化学の勉強を積み重ね、その原理を知る。また、学んだことを踏まえて実験に取り組むことが大事だと思っています。努力と工夫を両立して取り組めば、必ず酸化のパワーを高めつつ、素材も傷めない、素手で触ることもできる、既存のShow Timeとは全く違ったオリジナルの「酸化力を生かしたグリーン液剤」が誕生すると確信する一日となりました。
O(酸素)と平行して、汚れの中心的存在Cについても学びました。今までは汚れ=C(炭素)というぐらいにしか意識していなかったのですが、有機炭素と無機炭素に分けて学ぶことができ、新たな気づきとなりました。炭(すみ:有機炭素のC)を燃やすと、空気中のO2と引っ付いてCO2(※無機炭素のC)が発生、残った白い灰にCは存在しないという例は分かりやすかったです。燃やすこと一つとっても、化学が存在すること、当たり前といってしまえばそれまでなのですが「深いなぁー…」と感嘆します。
私は毎回、基礎化学教室に参加しています。実は皆勤賞なんです。 学ぶ環境に大変恵まれていることに感謝です。難しい話もありますが、一つでも学ぶこと、気づけたことがあったとき、クリーニングの技術者として一つ前進していると自分自身感じております。
クリーニングに従事されておられる皆様、ぜひ基礎化学教室に参加してみてください。
一つなにか学ぶだけでも、クリーニングの見方が全然変わるんです。「クリーニングとはこれほどまでにケミストリック(化学一杯)な世界なんだ!」とまるで初めてディズニーランドへ足を運んだときの感動を持つことができます。一人でも多くの方と感動を分かち合いたいです。

●小松 純一 グリーンクリニカル滋賀 代表
 参加していつも思うのは、若いみんなはこういうことを学ばなあかん、ということやね。私たちはもう歳だからいいんだけど、これからこの仕事をやろうとする人は絶対必要やね。この基礎化学は俺たちの職業にとって必要な化学、知識だよ。言ってみれば職業化学やね。こんなこと教えてくれるところはないよ。岡崎さんに頑張ってもらわなあかんね。なるべく俺も滋賀から来るからな。でも、忙しいときは来ないけどな。岡崎さん、また、会おな。

●鎌田光一 汲きた村 代表
 秋田からやってきました。スタッフも一緒に連れて来たかったのですが、今回は私一人での参加です。先月はスタッフが1人で参加しました。基礎化学教室はとても大事なものだと思っていますので、毎月受けたいと思っています。しかし、仕事の関係、費用の関係でなかなか難しいものがあります。そこでお願いがあります。DVDに記録して売ってもらえないでしょうか。そうすればすごく助かります。よろしくお願いします。来月も受講する予定でいます。

2012年6月27日  大阪

6月27日、ステューディオ新大阪で第7回目の基礎化学教室が行われました。参加者からの感想文を紹介します。
       
●石田 
 講義前半は、21世紀のクリーニングの理想について学びました。今までにも社内研修などでクリーニングの理想について教わっていました。今回はそれらを深く追求していく内容でした。次のステージに上がるためには必要なことであり、まずは講義内容に食らいつくことが大事だと感じました。私たちは@水を全く出さないこと A化学毒性をゼロにする ことが大きな理想であります。
 まずは@、これはまだまだ時間がかかるかもしれません。しかしあきらめてしまってはいけません。そんな中、その理想を実現させる過程において、まずは汚水処理技術「Crio」を修得しました。汚水は水に薄めて流したらいいというこの業界のおかしな当たり前の現状から抜け出すことができました。技術革新大賞も頂くことができました。それでもCrioを使いながらでも、常に汚水をゼロにするにはどうすればよいのかを常に考えていく必要があるなと感じました。
 Aこれはグリーン液剤のおかげで、万が一飲んでしまっても安全、アルカリ性、酸性の洗剤問わずに混ぜることが可能で化学毒性をなくす、緩和させる技術を身につけました。しかしここで満足しては駄目なわけで、別の角度からグリーン液剤を生かす方法を見つけていく必要があります。そこで今回、酸化力とはどういうことか、また酸化のエネルギーをクリーニングに活かすという今までの考え方とは異なる視点から学ぶことができました。その1つに除菌やカビ除去で主流になっているCl(次亜塩素酸ナトリウムNaClOを含んだ塩素系)から、懸命に化学の原理を学んでいる私たちならO(過酸化水素H2O2や過炭酸ナトリウム2Na2CO3・3H2O2などの酸素系)にシフトチェンジできるのではないかと思いました。もちろんCl以上の漂白力を越えるもの、だれもが便利に使えるようにすることが大
切です。まずグリーン液剤と酸素系洗剤を組み合わせることが最初のスタートとなりそうです。講師先生自身が様々な実験を継続されています。現場に出ている私たちは、講師以上に取り組むこと、観察すること、気づくこと、発見することが大事だと思いました。毎月の基礎化学教室で、かなり知識が増えてきました。これからは知識で終わらせるのではなく、学んだことを実行に移すことが本当に大切だと思いました。

●渡邉
 毒性が強い洗剤を使用しクリーニングすることよりも、そこそこ綺麗でもよいから安全な洗剤を使用しクリーニングしていただきたいという方が少しずつ増えてきているようです。化学物質が人体や環境に与えるダメージが大きいということを理解し始めているということだと思います。クリーニングも何が大事で何が重要なのか?シフトチェンジを行う時期が来ました。私たちが今持っているグリーン技術を出し惜しみせずユーザーに浸透していければと思います。化学というものは本当に不思議なもので、水はH2Oこれを分解するとHとOHに分かれます。このOHは酸化力が強く危険なものです。しかしHが1つ加わることで生命にとって最も重要な水に変化します。この何かの元素1つが加わることや離れることで、安全なものや危険なものに変化します。本当に謎だらけです。私は、最近酸性の洗剤で何か安全で強力なものはないのかと考えていましたが、今回の基礎化学教室で何かきっかけができたような気がします。特に、酸素系で色々と研究していきたいと思いました。酸系の汚れならSHOWTIME、アルカリ系のよごれは、これからの研究で開発できたならは、真のグリーンハウスクリーニングが完成するのではないでしょうか!そんな未来がはやく来ることを願いたいものです。化学を知るとクリーニングの幅がより広がるのは事実です。ですが、知らなければ今までどおり、市販されているものしか使うしかないでしょう。様々な液剤をコントロールし化学の知識を応用し汚れに立ち向かうのが、私たちの役割だと思っています。困難な道ですが明日が輝く未来を創ってみたいものです。

●馬場
 そのミクロ・マクロの世界を一度覗けば魅了されていきます。人間が組成されているのも元素の恩恵。動植物が繁栄していくのにも元素が栄養となり生態多様性が形成されています。ヒトだけが『使い捨て』という概念を持っているのに対し自然界では、元素は分子やイオンと姿を変えて常に循環し再利用されていますから万物の宝物的存在だと感じるところです。ヒトだけが持つ創造力は甚大にして悪にも成り得ますから、常に自然との対話が必要になると思います。中世の時代から化学物質の発見で医薬・爆薬など世界の動向は大きく変わり繁栄してきましたが、その副産物による土壌汚染、放射性物質汚染、大気汚染。甘い汁を吸った後のしっぺ返しが来ているのだと思います。今回の講義にもあったように清掃業界に固執している既成概念を覆す必要性があると今後の課題だと痛感した次第です。酸化技術の応用がその一つだと思いましたし実行に移す段階まで来ています。

 ●山城
  沖縄から参加しました。今回で3回目です。今日は新しい切り札「過酸化水素」・「酸化技術」について学びました。が、前回と比べるととても難しかったです。5月から6月にかけて岡崎さんが原理をつかみ深めていることをとても感じました。“ 原理をつかまなければ、技術者でなく肉体労働で終わる ”という言葉がとても印象的でした。今回の学びを復習しましたが、まだまだ理解できないことが多いです。又、過酸化水素が生成する “ ヒドロキシラジカル ”はとても興味深いです。私も原理をつかみ、過酸化水素を使いこなせるよう学びを深めたいです。最先端の情報を教えて下さり、学びの場を提供下さること感謝します。

●桜庭
 秋田から来ました。初めての基礎化学教室への参加でした。酸化技術がクリーニングを変えるという今までになかったテーマでした。OHという水酸基を利用して汚れを落とす。水にも含まれるOHなのにとても危険な物質だったなんて、聞いてびっくりしました。でも、それにHを加えると安全な水になる。不思議?です。講義を聞いているとそのときは理解したつもりになって「ふむふむ」とうなずいていましたが、時間が経ってノートを見返すと、記憶が薄れていることに「同じ方向に向かいましょう」という確認にもなるので毎回参加したい気持ちで一杯です。また、お会いできる日を楽しみにしています。

2012年5月28日 大阪


●石田和之
 早や6回目の基礎化学教室。参加したメンバーはそれぞれ住む場所、クリーニングの経験年数などみんなバラバラですが、みんなが化学を学ぼうとする強い気持ちを持っていることがすごいなと感じます。始めに気体、液体、固体とそれぞれの状態によって電子の動く範囲(自由度)に違いがあることを学びました。液体状態では電子が適度に自由に動き回る、そのために洗剤は「液体」であることで使いやすい状態になっているということ。そんなこと今まで考えもしませんでした。普段、私たちは生きるために水を飲みますが、常温で液体という状態に感謝せずにはいられません。もし常温でH2Oが固体の氷状態、または気体の水蒸気状態であったら、ここまで生命の進化はなかったのでは…、と灌漑深いものがあります。興味深かった1つに、自然界は「酸化」作用を常に行っているという話がありました。酸化という化学変化があるために、バランスのとれた循環システムにつながっている。この自然界の酸化をクリーニングの世界で使いこなすことが私たちの技術だと教わりました。O(酸素) OH(水酸基) S(硫黄) Cl(塩素) F(フッ素)…弱い酸化、強い酸化とそれぞれにあります。クリーニングで「酸化」を技術として使いこなすにはまだまだ勉強が必要だと感じました。そんな中、今回は過炭酸ナトリウム(Na2CH2O6)について詳しく学びました。学んでいて、酸素系漂白剤を上手にコントロール(毒性をなくすなど)しながら使えるのではないかと思いました。基礎化学講座もレベルが上がってきました。復習をきちんと行い理解できるように努めたいです。

●馬場 誉洋
 回を重ねるごとに、受講人数も増え授業らしくなってきて、本当に学校に行っているみたいで楽しくなってきました。皆が本気で学ぼうとする熱意を感じています。もちろん私も負けてられません。
特に、且トの皆さんは沖縄からの参加です。前回の参加といい、今回の参加といい、本当に刺激を受けます。ぜひ、これからも一緒に和気藹々と色々な勉強をしていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。さて、今回も多様で複雑難解なシナリオが用意されていました。中でも特に興味が湧いたのは「過酸化ナトリウム」です。過酸化水素水は既知でした。授業を聞いていると、やはり「酸素アタック(酸化力)」じゃないですか。“過”とは活性酸素、フリーラジカルという意味ということを知りました。知らんかったなぁ。複雑な化学結合を人工的におこない、最終的に余った酸素で汚れにアタックさせようという魂胆。それほど酸素は猛毒であることが解ります。人体にとって酸素は生命活動に必要不可欠なもの。ナイスガイな奴かと思えば、少しずつ身体を酸化させ老化現象を引き起こすバッドガイな奴でもある。酸素を知ることで人間も自然の一部なんだと理解できます。生命がある限り有限であること、形あるものは分解されていくこと、複雑に絡み合って自然淘汰される。なんだか神秘的です。知れば知るほど興味が湧いてくる今回の基礎化学教室でした。

●野田絢一
 初めての基礎化学教室の参加で感じたことは「点と線」ということです。今日は自分の中にたくさんの点を打ち込まれた、そんな一日でした。たくさんの化学式での説明は初めての私にとっては正直難しかったですが、それ以上に面白く、物理力と化学力という言葉を使ってのクリーニングの説明も「なるほど!」と感じました。現場では当たり前の様にしている日常の作業もこのような観点で改めて考えてみると「物理力が働き、化学力が作用している」のですね。それに「酸性とアルカリ性」が加わっていて、私たちが使っている洗剤ができている。そんなことを化学式で見ようなど考えもしませんでした。意識したことも有りませんでした。講師の先生も仰っていた「そういう事なのか!」と線で結ばれた点を私たちに教えてくれた勉強会は大変に良い時間でした。これからは基礎化学教室で学んだたくさんの点を「そういう事か」と線で結べるように意識して日々の仕事に当たりたいと思います。

2012年4月28日 大阪

4月28日、ステューディオ新大阪で基礎化学教室が行われました。感想文をいただきました。潟Aドバンテックケアでは基礎化学教室にスタッフ全員参加で出席されています。感想文も毎回届きます。清掃を、クリーニングを「汚れ分子を切断すること」と定義すれば、それは化学、物理、熱力学の世界に関わる総合技術となります。その中でも化学はメインとなる知識です。当初は1、2回の講義であとはそのサイクルで、と考えていたのですが、潟Aドバンテックケアのように毎回参加する方がおられますと、内容的に自然と深くならざるを得ません。ある程度の向上心と熱意がなければ毎回の参加とはならないと思います。同社にはぜひ21世紀が求めるクリーニングスタッフを育成してもらいたいものです。講師岡崎忠則
 
●川下雄輝  
 入社して初めての技術革新セミナーだったのでどんなものか想像がつきませんでした。最初に、目標をもって仕事をしている人間は成長出来るという言葉にすごく感動しました。この会社で、社会のこと、技術のことなどいろいろ学べることが多いと思いました。これからの仕事が楽しみになりました。クリーニング技術の話に入った時も最新の本を話題にしたり、資料が配布されたりと、分かりやすかったです。元素記号などの話ではどういう風に汚れが分解されているかなどについても詳しく説明していただき、素人の僕でも理解出来る事が多かったです。特にイオン結合、共有結合、金属結合の話が勉強になりました。この仕事を始めたばかりなのでまだまだ覚える事は沢山あるのですがこれからもこういう勉強が出来るのは嬉しいです。是非また次も参加させて頂きたいです
 
●馬場 誉洋
 初めての方が2名いたため講義内容は、初歩の内容となりましたが、復習も含め改めて気づいた点もありました。私自身、化学に対する知識が若干、身に付いてきたかなと思いました。奥深さもあり一筋縄では習得できないところが多々ありますが、そこが面白いところだと思います。最近では、グリーンという名のついた商品が多数発売されています。一部の成分表を見てみるとグリーンとは程遠い人工の甘味料や名前からして怪しい成分が多数含まれています。化学の視点から見ると直ちに健康に害を及ぼすものではない、人体に影響はないと想定されているようですが、想定外だったということもありえます。現代病であるアレルギー疾患が年々急増しています。その原因が化学物質である証拠が出揃ってきています。かといって、日常的に化学物質を否応なしに摂取するわけですから、避けることはできません。そういう意味では基礎化学教室で学の知識はこういう日常生活の中でも役立つのではないかなと思います。始めに社会が変われば、人や技術も変化し進化していくというお話もありましたが、そのことと自己免疫システムと新しい化学物質の関係も同じ関係にあると気づきました。通常、自己免疫システムは人体を守るための治癒力ですが社会が変わる(化学物質が変わる)と人は何かしらのダメージを受ける、技術という名の知識と知恵をつけなければ自己防衛はまず不可能だと感じました。そう考えると、化学知識の重要性に気づいてきます。
 
●渡邉龍史
 今、生活している中で身の回りに化学物質というものが、どれだけ存在しているのか考えたことはありますか?そこら中にありますよね。何の違和感もなく生活をしているわけですからその化学物質が良い物なのか、悪いものなのか考えることはありません。その結果が、今様々な問題が起きています。岡崎さんと出会っていなければ、こんなことは一生考えることはなかったかもしれません。今まで、社内研修やワークショップ、そして基礎化学教室で、色々な事を教わってきました。化学の発展で、私たちの生活が豊かになっているのは事実ですが、その代償としてアレルギーという医学では治せないものが増加しつつあります。化学物質は危険なものが多いというのは、世間はどれだけ知っているのだろうか?きっと自分の身に振りかからなければ気付かないのでしょうね。衣食住にすべての化学物質が存在している以上、安全な化学物質で代用していける物を探していきたいと思います。これからも、もっと安全というものを意識して講義を受け勉強し、新しい一歩を踏みだしていけるよう努力していきたいと思いました。
 
●石田和之 
 今回の大阪での基礎化学講座、沖縄から参加者がありました。滋賀県からの方もおられ、皆さん、飛行機や鉄道を乗り継いではるばると大阪に来て頂いておりますが、引き換え私はと言うと、自宅から自転車で12分です。岡崎先生から学ぶことに大変恵まれている環境だということを改めて意識することが肝心だと気づきました。さて今回の講座で、特に学んで良かったと感じたお話がありました。最初に安い回転寿司を例に、合成添加物に関する資料を頂きました。その中に、食品の合成添加物、つまり化学物質が人間の身体に蓄積される訳、それは合成添加物(化学物質)の分子量がとても小さく分解されにくく体内に吸収されるためだということが書かれていました。蓄積するために過剰なアレルギー反応を引き起こすのですね。私たちが「美味しい!」と思っている食品の中には、素材のおいしさではなく、何種ものの添加物でうまみを出していることが多いということも明らかにしていました。体内で蓄積されることが証明された化学物質、それらを含んだ食品を極力避けるようにしなければいけないと改めて思いました。後半は、化学の話、結合の弱い順に、イオン結合<共有結合<金属結合について学びました。どの結合に関しても地球上において大切なものだと思います。しかし結合することで「汚れ」となって存在するやっかいな物もあります。私たちはそのやっかいな結合を切断させる技術「分子切断」技術が求められております。「敵を知る」ではないですが、さまざまな結合について学ぶことが、クリーニング技術を増やすことにつながるのかなと感じました。肉体労働を終えた後の勉強は、しんどいとき、睡魔に襲われることもありますが、成長する時間を十分に活かすためにもっともっとくらいついて講座に参加していきます。

2012年3月22日 大阪

3月22日に基礎化学教室(新大阪)が行われました。参加者からの感想を頂きましたので紹介します。

●石田和之 潟Aドバンテックケア
 冒頭でアサヒビールグループの取組についての話がありました。同社では【環境ビジョン2020】を打ち出し、2020年までに具体的にやるべきこと、実現させることを掲げています。(低酸素社会、循環型社会、生物多様性など)。それを聞いて思ったのは、私の会社はCPフリー(洗剤の化学毒性ゼロ化)、汚水処理の技術を持っています。私はアサヒビールグループのスタッフ同様、時代性に合うビジョンを持って働くことのできるポジションにいるということに気づきました。講義の中で印象に残った言葉があります。「化学は発見の歴史」。 なるほど、と思いました。最近の技術革新として水素を安全なエネルギーとして使えるという化学記事も取り上げられました。イリジウムを触媒にして水素を爆発性のないギ酸に変える、運搬した後、再度別のやり方で触媒させて水素に戻す化学技術です。このことを発見するまでは繰り返しの連続だったと思います。私たちの世界でも同じことが言えます。例えば洗剤(液剤)、20世紀までは「混ぜるな危険!」に縛られていたので、清掃スタッフが新たな発見をすることは皆無でした。今、私達には嬉しいことに「混ぜて当たり前!」の世界があります。試行錯誤を繰り返しながら取り組むことで、無限に「発見」するチャンスを与えられています。(塩酸+グリーン液剤やNaClO+グリーン液剤など) ただ…やるかやらないかなんですが…講義の後半に入ると「アルカリと酸」をその化学組成式で分析。とても噛み砕いた勉強になりました。化学式を丁寧に分解させることで見えてくるものがあることを学びました。モヤモヤとしていたものが「なるほど!」とスッキリしました。基礎化学講座に何度も出席して学ぶことで自分もホワイトボードにスラスラと書けて説明できる様になりたいと思った一日でした。皆さん、基礎化学講座で一緒に学びましょう。

●渡邉龍史
 もっと多くの人が来たらいいのに、といつも思います。今までグリーンナイズの対象は毒性の高い洗剤(液剤)でした。今回の講義では安全なアルカリと酸の資料を貰いました。今後はそういったものを組合わせて、より安全でパワーのある液剤を作り、汚れに立ち向かっていきたいと思いました。いろいろやっていて分かったのは、基本ベースとなるグリーン液剤は混ぜても効果あったりなかったりと曖昧な場合があります。どうやら混合比率が原因のようです。混合したときに何らかの化学反応が起き、それが影響していると推測されます。だから、1回の組み合わせでだめだからといって諦めないで、違う比率で組み合わせたら良い結果が出る可能性もあります。化学は奥が深い!そして、面白い!私たちの仕事に化学は必須科目です。私が化学を知らなければただの肉体系の掃除屋です。そういう意味ではこの基礎化学教室は非常に勉強になります。化学の知識がなくても解りやすく説明してもらえますので、私自身、とても気に入ってます。汚れが落ちる原因も化学式で証明できるようになるんですね。原理が分かれば、汚れに対して様々なアタックがかけることができます。化学知識を身につけていけば、危険な洗剤を使わなくても対応できる方法を発見できるのではないかと思いました。

2012年2月21日 大阪

2月21日、ステューディオ新大阪で基礎化学教室が行われました。感想をいただきましたので紹介します。

●馬場誉洋 潟Aドバンテックケア
 今回で3回目の出席となりました。内容も高度化しており、頭を使わずにはいられない講座内容でした。前半は初参加の方に向けた内容で復習の意味も含め、改めて聞けることができました。酸とアルカリとはなにか?アルカリ物質の元はなにか?中和反応と日本ソーダ工業のプラントの話とバラエティにとんだ内容でとても楽しく学べました。特に、個人的に興味 を抱いたのが「超臨界水」の話。物質は通常、液体ないし固体、気体の状態にありますが一定以上の高圧化、高温に達すると3つのいずれの状態でもない超臨界状態になるとの事。物質によっては、臨界点の差がありますが調べてみると水では374度、圧力220(パスカル?)単位は不明ですがこの状態になるとあらゆる物質を溶かすといいます。溶かすといいますか融解能力が増すとのこと。人間の手もあっという間に形そのものがなくなるんですから、まさに超驚きです。しかしこういった臨界水をクリーニングに使えることはできないかと想像してみましてもあまりに危険すぎる。気軽に使えるようになれば地球資源を必要とせず本当の環境と人間に配慮した未来の洗浄方法なのかもしれません。終わりますの言葉で気が付いてみると2時間休憩なしの講義でした。

●石田和之
 今回は同年代で初参加の方が2人。「学ぶ意欲がすごいなぁ!」と心の底から思いました。私も負けてられません。冒頭でゼネコンの大林組が2050年に宇宙エレベーターを作るというニュースについて皆で考えました。夢のような話ですが、研究者はこのような壮大なビジョンを持つことが大切であることを感じました。すでに縮小した模型は出来上がっているのかもしれません。余談ですが、私は歩くの大好き人間なので「宇宙階段」を月までつくってくれる技術者が出現したら大変嬉しいし尊敬します。私が作るとしたら螺旋階段にします。単純に狭いスペースでつくれそうだからです。さて本題の化学のお話では、岡崎先生から思いもよらない言葉を聞きました。「H2Oはどんな素材でも溶かすことができる」もちろん1日や1週間という単位で溶かすのではなく、何日何年何百年と分からない長さです。なぜそのようなことが言えるのか?H+とO−が常に動き回っていることにより、素材に対して振動を与え続けているからです。その振動している水に圧をかけることで、振動を超強力にさせたものに「超臨界水」というものが存在するという話をされました。ペットボトルを溶かすほどの大変強力な水です。クリーニングで使うとなれば、安全に使用するためにはかなり工夫が必要ですが、大変魅力はあります。もう1つ、分解させるポイントはO(酸素)にあること、代表的な変化に酸化があります。この変化は緩やかに反応して形状を変えます。私たちの大きな夢、固体(汚れ)を気体にして処理するためにはO(酸素)の大きなエネルギーが不可欠であることを知りました。大林組ではないですが、壮大なビジョンとして少しずつでも近づけるように意識して日常の仕事に取り組んでいきたいです。最後にマグロの話が出てきました。マグロを捕まえたとき大暴れすることがしょっちゅうあるそうです。その時、筋肉に乳酸がたまりpH値が低下するとのこと、人間がランニングや筋トレで足や腕がパンパンになるのと同じですね。人間はいくら乳酸がたまっても生きているので代謝して消すことができます。しかし、マグロはその場で死んでしまいます。pH値が下がったマグロの身は本来の赤い透明な色ではなく灰褐色で不透明、水っぽく酸っぱくなります。それを「ヤケ肉」と呼びます。釣りで釣った魚をすぐに絞めるのが大切なのは、化学的に説明すると「乳酸がたまり、pHが下がるのを防ぐため」ということなのかなと考えました。基礎化学講座ということですが、身近な題材やニュースからも楽しく化学を学ぶことができ、有意義な時間でした。

2011年11月29日  東京

11月29日、基礎化学教室が東横インエキスプレス浅草駅会議室で行なわれました。参加者から感想文をいただきましたので紹介します。

●ビルメンテナンス社長 神奈川県
 昨日はありがとうございました。帰りがけ、参加したスタッフに感想を聞いたところ、次回もあるならばぜひ参加したいと申すものもおりまして正直驚いております。弊社の方針として技術講習会や資格講習会等にはなるべく出席させて視野を開いてもらおうと努めて参りましたが、このような感想を聞いたのは初めてでした。今後は、教室のスケジュールを調べて定期的に参加してみようと思っております。同じメンバーでなくとも継続的な機会を作りたいと思いました。

2011年11月5日 大阪

11月5日、新大阪で基礎化学教室の第2回目が行われました。この数年、皆さんと付き合っているうちにこの業界に何が足らないのか、だんだん感じ取ることができてきました。「学問の裏付けのないものは技術にならない」だったんです。きれいにすれば「ありがとう」は言ってもらえますが、「技術者として」社会的評価はしてもらえません。学問という土壌に花開いていくのが技術です。技術者として自分の地位を確定するには、クリーニングに必要な化学的な知識を深めていくしかありません。基礎化学教室は参加者のメンバーの顔を見ながら話をしています。私も勉強しなければいけないので大変です。なんとかやり続けたいと思っています。どなたでも受講できますので気楽に申込下さい。                              講師 岡崎忠則

●渡邉龍史 
2回目の基礎化学教室が行われました。やはり何事にも基礎というのが大事で、基礎ができていなければ理解ができません。化学も同じで学生時代に勉強した化学の基礎を思い出せるかのような基礎化学教室。それに加えて様々な分野から、たとえ話でわかりやすく説明してくれる岡崎さんにはいつも感服させられます。私も誰かに何かを教える事や伝える事を、どうやって分かりやすく説明するかを考えています。自分が伝えたいことを説明しても相手に理解してもらえなければ意味がありません。それで満足してもただの自己満足にしか過ぎません。相手のことを考え、自分の意思を皆が理解してもらえる為に何をしなければならないのか?人に何かを教えるというのは、とても奥が深いと感じます。毎回、研修を受けて岡崎さんの話術・立ち振る舞いなどを見ていますが、ものすごく勉強になります。現在、私は汚水分離システムCrioの研究をしています。汚水のアルカリが強力だと分離するのに時間がかかってしまいます。まだまだ私自身の知識が少ないため、よい案が浮かんできません。汚水分離も化学が関係しています。これからも化学の知識を身につけ、応用を見につけていきたいと思いますので、これからの基礎化学教室も楽しみにしています。

●松浦 光
第2回の基礎化学教室も非常に難しい内容のお話をなるべくわかりやすく解説、ありがとうございました。1回目の内容をさらに奥深くお話して頂きました。イオン結合、共有結合、金属結合この3つの結合の仕方、結合力、結合の切り方、金属結合はO,F,S,Clで破壊、分解される仕組みを学ぶことが出来ました。あと、Hが4つくっついてHeができそのうちの2つのエネルギーとして放出されそのときに電磁波が生じることはしっかり覚えておきたいと思いました。Hがついていれば液体であるということは、全然気付かなかったことなので勉強になりました。イオン結合は水によって破壊される、水に溶けるものはイオン結合であり、塩を例にとり僕にでもイメージしやすく解説して頂きました。第2回基礎化学教室を受け、自分の苦手な化学ではありますが受けたのと受けていないのとではやっぱり自分の頭に残る記憶が違うので勉強になりました。

●石田和之
ワクワクしながら第2回目基礎化学講座に参加しました。会場に着くと、滋賀県でグリーンジニアとして大活躍中の小松純一さんにお会いすることができました。先月も2度大阪でお会いすることができたのですが、年を召されているのもかかわらず、遠方から積極的に足を運ばれる姿は本当に嬉しくなりました。また自分自身も年をとってもこのような行動力を持ち続けていきたいなと感じました。
さて冒頭で私たちは岡崎先生から「君たちはホームページの『テクノロジー最先端』を見ているのだろうね。」とするどい質問を受けました。なぜ、このような記事が常に更新続けているのか…岡崎先生から教えて頂きました。「トップを走るクリーニングの技術者として、他分野の最先端技術を気にすること、知ることが大切なんだよ。」本当にその通りだなと痛感しました。本題では、イオン結合、共有結合、金属結合について学びました。帰宅後、インターネットで3つの結合について復習したのですが、十分に理解するにはまだまだ時間がかかりそうです。再度の講座を希望します。Caなどの無機物汚れの結合を切るには、H+を多く含まれる、つまりPh値が低い液剤を使うことになります。代表例は硫酸や塩酸です。しかし使用するには細心の注意が必要です。それに対してRUST.1は手で触れても安全の強酸性液剤なので、大変重宝しております。講座終盤では、燃やすと発生するCO2は、本当に悪いのかどうか考えることが大切だというお言葉を頂きました。読み始めた理学博士の宮脇昭氏の図書で「人間は植物の寄生者だと自覚する」という文章がありました。CO2に関しては、「地球とそのすべての生物のために負荷を与えない」グリーンハウスクリーニング、グリーンビルクリーニングに携わる技術者ならば、もっともっと関心を持ち、深く学ぶ必要があると感じました。

●馬場 誉洋
原子の結合から価電子、中性子や陽子、太陽エネルギー、“光とは”に至るまで本当に基礎かと疑うほど後半は少し頭を悩ましました。太陽から核融合エネルギーの副産物である水素、ヘリウムが我々地球の地に舞い降り森羅万象、すべての命の元となる。では、我々が観る光とは何か。光とは物質そのものではないかと想像します。光は植物に光合成を与え、そして我々に酸素という形で恩恵が与えられています。これこそ自然淘汰であり、普遍的です。疑問も湧いてきます。すべての物質が原子であるなら岩石や建物、樹木、土壌や水にいたっては我々には液体にも見え固体にも見えます。当たり前のように見ていますが、もしかすると地球規模の眼でみるといくつもの粒子状の集合体に見える、もしくは流動性のある集合体に見えるのかもしれません。そこには動物や植物といった固有関係がないかもしれません。しかも脳がそう、人間的接触観点から“岩や石はカチカチに硬くて大きい、そして重い”という風に脳が観ているだけのように思います。ある意味脳がそう解釈しないと混乱し母体にある精神が崩壊するのではないでしょうか。また、青山大学の教授である福岡伸一さん曰く、生命とは“動的平衡”であると言っています。あるノックアウトマウスではない(おそらく)正常なマウスにエサとしてチーズを与え、その分子や原子はそのマウスからどう動くのかいう実験された方がいたそうです。結果としてエネルギーとして燃焼せずその場に固着したそうです。しかもその際に古い原子がそのマウスから離れ、エサの一部である新しい原子がその代役をしたそうです。シンプルですが非常に面白い実験ではありませんか。全ての生命は流れだということがよく解ります。昨日の私は私ですが、でも今日の私は昨日の私とは別人である、こうも言えると思います。当たり前の日常、事実、事情に疑問を抱くと面白い発見があります。化学はこういう発見に非常に有効な一手だと思っています。
            

2011年10月29日 沖縄

10月29日、沖縄で基礎化学教室を行ないました。感想レポートをいただきましたので紹介します。

●山城 塩
 基礎化学、どんな内容、どのくらいのレベルの研修なのだろう…と不安と期待が入り交ざった心境で受講しました。今まで学んできた内容がほとんどだったと思いますが、基礎の基礎である「洗剤とは?」という質問に答えられなかったことが、情けないと思いました。答えは、「界面活性剤を主成分としたもの」。また、「クリーニングとは分解、元素に返すこと」ということを学び、私たちの技術・働きは地球や自然が受け入れるものであるのだと、確信しました。そして、20世紀のクリーニングについての学びも加え、ますます自信に繋がりました。私たちクリーニング業界人が思う「クリーニング料金の標準」というものは、本来の標準以下ではないかと考えされられました。社会的地位の低さ故のことだと思いましたが、私たち自身がそのことに気付かないということは、本当は私たちが仕事・技術の価値や魅力を見出せていないということではないか、と。今回、基礎化学とワークショップに参加し、岡崎さんが自動車・建築業界を例に出しながらおっしゃられた「どこかある場所で革新が起きていたら、他の所でも起きている」、その場所に置かれている私たちは本当に貴重な体験をしているのだと感謝しました。

年に2度ではありますが、岡崎さんが来沖して下さる度、確信を得ることができます。ありがとうございます。

2011年10月7日 大阪

10月7日、関東に続いて関西では初めての基礎化学教室が行われました。遠くは滋賀県からも参加があり「今日は来て良かった」「これくらいの勉強せなあかんわな」という声も聞かれました。参加者からの感想文をいただきましたので紹介します。

●渡邉龍史さんより
 社内研修で何度も話を聞いているのですが、今回はいつもの研修とはまた違った感じの内容でした。とても新鮮に話を聞くことができました。学生の頃に習った化学、しかし、今となってはほとんど覚えておらず、話を聞いているうちに少しずつ思い出してきました。懐かしさを感じました。ハウスクリーニングの世界での「元素」は数は少ないですが、1つ1つの元素を理解し、コントロールしていかなければ優れたグリーン(技術)に到達するのは難しいんだなと思いました。これからも一層化学の知識を深め、1つでも多くの結果をだしていけるよう励んでいきたいと思いました。次回も楽しみにしています。

●石田和之さんより
 「クリーニングとは分解である」。このキーワードがないといつまでも肉体労働者「掃除屋」で終わってしまうこと、つまり、クリーニング行うのに最低限必要な化学知識を持たないまま歳を取っていくだけの人間になってしまうと思いました。今回は周期表と電子配置図を照らし合わし、イオン結合について分かりやすく学びました。すべての元素はH(水素)から生まれること、C(炭素)が一番引っ付こうとする力が強いこと、このように学んだことが循環を考えながらのクリーニングでは必要だと痛感しました。動物はO(酸素)を取り込み、植物はCO2(二酸化炭素)を出す。人間にはできないことです。神様が動物、植物ともに住める地球という素晴らしい舞台(自然界・地球)を用意してくれたように思います。私たち人間が自分のエゴで汚してはいけないと思いました。

●松浦 光さんより
 今回の基礎化学教室はいつもの社内研修とは少し違う感じで話を聞くことができました。内容は化学の基礎といっても難しい話で私には少し理解しきれていない部分も多々ありました。しっかり理解できたことは自然界の循環を考えたクリーニングをしていかないとダメだということ。これは社内研修でも何回も話を聞いていましたが、今回はその内容を詳しく知ることができました。人間は地球温暖化でCO2を削減しようとしているが、CO2が増えると逆に植物は喜んでいるというのは意外でした。PHの話ではPHは水素イオン濃度を表し、数字が大きいほど水素の量が少ないというのを知って勉強になりました。また一つ学ぶことができて嬉しいです。
 

2011年9月27日 東京

業界で始めての試みとなるハウスクリーニング・ビルクリーニングで働く人たちのための「基礎化学教室」がスタートしました。今回はその歴史的なスタート日です。27日に行われた基礎化学教室には4社が参加されました。遠くは長野県からも参加いただき、ありがとうございました。随時感想が届いていますので紹介します。
                           
●清水さんより  東京
 「化学」といわれると学生時代のイメージがあり、なんとなく難しいといった意識がありました。しかし、今回の内容は仕事とリンクすることができ、また、自分がいかにケミカル(化学)について無知だったのかを思い知らされました。今までは「こういう汚れにはこの洗剤」という感じで等式で作業をしていましたが、これからはもっと広げて考えていける気がします。それと、自分でも勉強してみようという気が湧いてきました。またこのような機会があれば参加させていただきます。ありがとうございました。

●大槻さんより  東京
 例えなどを使った説明が分かりやすかったです。今まで毒性のある洗剤を使っていながら、それらの知識があまりなかったことを反省させられました。講義で紹介された「アルカリと酸で洗う本」を早速買って勉強します。

●大島さんより  東京
 気体、液体、固体の違いが化学的に理解できました。また、化学分解(酸化)は20世紀型でグリーン液剤は21世紀型の分解方法かなと思いましたが、このような受け取り方でいいのでしょうか。成分も地球上の物質の93%がHOCであり、さらにアルカリ金属のNaが海には多く含まれています。Cを含んだ有機物汚れにCを含んだ液剤で汚れが落ちるかと思いますが、これが両性を持つグリーン液剤の特徴なのでしょうか?次回は20世紀型の液剤とグリーン液剤の違いを化学的に知りたいと思いました。
―そうですね、グリーン液剤についてはほとんど講義はしていなかったのですが、すでにそれを使っているのでその違いを知りたいということですね。次回そのことにも触れたいと思いますが、20世紀は「アルカリ+有機物成分」が作った洗剤世界でした。21世紀のグリーン液剤は「無機物成分」による液剤の世界を作っていると言えます。言葉だけでもまったく違いますね。文章では無理なので機会があればお話したいと思います。

○次回は10月25日17時〜19時 東横インツクバエキスプレス浅草駅 会議室
 参加希望者はお問い合わせメールにて申込下さい。人数を明記下さい。